GMのフルサイズSUVの頂点に君臨するもでるだけあって、数ある兄弟車の中でも群を抜いた豪華な装備や、もっとも高出力なエンジンを搭載するなど、メカニズムの面でも明らかな差別化が図られている。ピックアップ版のEXTやロングホイール版のESVがデビューするなど、バリエーションも多く、アメリカンSUVの中でもケタ違いの余裕&貫禄を見せる。先代モデルの最大の弱点とよく指摘された内装の質感は飛躍的に向上し、静粛性や快適性も合わせて、たとえばレクサスやレンジローバー、カイエンなどといったセレブSUVにもまったくヒケを取らない。
質感の向上は、ドライブフィールにも如実に現れており、かつてのアメリカンフルサイズSUVのような、アメリカの道路、交通事情だけに配慮したセッティングは影を潜め、走る、曲がる、止まる、の基本性能は国際的な基準に則ったものとなっている。このクラスのSUVだと20インチ以上の大径ホイールに履き替えられることが当たり前となった昨今、アフターマーケット事情を考慮してか、純正オプションで22インチホイールが設定されているが、サスペンションにはこれ以上の超大径ホイールも楽々に履きこなせるだけのキャパシティが備わっていることが、重厚で骨太な乗り心地から容易に想像できる。デザイン、性能、乗り味ともに先代のイメージを見事に踏襲し、正常進化させた理想的なモデルチェンジを遂げたと言っていいだろう。403馬力を発生させるエンジンからは、トルクが無限にわき出すかのごとき感覚を覚え、2.6トンのボディを想いのままに走らせるその様は、まさに圧巻の一言だ。すべてにケタ違いの余裕を備えたSUVである。
堅苦しい言い方になったが、ホントに凄い。それまでのエスカレードにも、たしかに凄さを感じていたが、どこかで「タホと大して変わらない」なんて感じがどこかにあったのは事実である。だが、この新型に乗ると、まさしくライバルは日本車や欧州車であり、そういった個性豊かなSUV達に混ぜても、エスカレードの優位性は変わらない。逆に積極的に選びたくなるし、それくらい、個性的で乗りやすく、そして豪華である。特にステアリング系の動きは、滑らかきわまりなく、ブレーキやエンジンの作法など、すべてが上質である。そして乗り心地もしなやかかつシッカリ感を備えたこれまで以上の洗練を見せ、だからこそ、クルマ自体の動きに一体感があり、幅2メートルを越える巨体が小さく軽く感じるほどである。
もし、ホントに豪華で上質で個性豊かなSUVが欲しいなら、このエスカレードを選んでも絶対に後悔しないはずだ。
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