シルバラードには、当時のシボレー最先端技術が注がれていた。つまり、タホやサバーバン、GMCユーコンやエスカレードといったモデルにまでベース使用をするから、それなりにお金をかけても汎用できるというメリットがあるからだ。で、土台となるラダーフレームはハイドロフォーミング成形となった。これは水圧により鉄を形成する手法で、つなぎ目をなくし剛性を高める役目を果たす。もっといえば部品点数を減らし、重量も軽減できるのだ。ちなみにハイドロフォーミング成形は、97年のコルベットC5から用いられた技法で、翌98年のキャデラック・セビルにも使われていた。つまり、スポーツカーや高級セダンと同じ方式ということになる。
そしてエンジンはこの型から、それまでの5.7リッターV8から5.3リッターV8にスイッチし、時代と共に増え続ける補機類のスペースを確保した。もちろん、コンピューター制御も多用され、パワーを維持しながら燃費の向上を実現している。ついでにディーゼルエンジンもこれを機に、7.4リッターV8から8.1リッターV8デュラマックスに進化したのである。
ここで紹介するのは、ほとんどノーマルの2000年型シルバラードC1500。過去に何度も乗っているのだが、相変わらずいい感じである。というか好みだ。ステアリングは軽くスルスルと切れるので、大きなクルマ(この場合は6m近い全長のことね)に乗っている気がしない。しかも2WDなので回転半径もそれほど気にならない。唯一のカスタムはタイヤ&ホイール。ホイールはTISの20インチ、タイヤはピレリ・スコーピオンを履いていた。サイズは295/45R20。流行りの大径だが、乗り心地を損なうことはない。もともと、ホイールベースが長いことで、しっとりした乗り心地である。
このシルバラードは右側コーチドアのエクステンドキャビンなので実用性も非常に高い。撮影時には4人乗車なんて場面もあったが、誰からも狭いといった文句はでなかった。というか、初めて乗る人は感動だろう。これぞ本物のアメ車。アメ車中のアメ車なのだから。実際の街中での取り回しだが、左ハンドルが普通に乗れる方なら誰でも簡単に乗れること間違いない。多少リアの長さを気にするところも出るかもしれないが、慣れてしまえば問題ない程度だ。だが、このシルバラードにはそういった細かなことはどうでも良くなるような魅力あった。
基本、タホ、サバーと変わらないことを承知の上でのドライブだったが、なぜか景色が違う。気分も違うが、何か特別な乗り物に乗っているような優越感に浸れる。多分、トラックだからだろうが、その意識が普段走り慣れた道を、違う景色にさせてくれる。トラックならではのマジックである!
12,810円
PERFORMANCE
6DEGREES
17,298円
PERFORMANCE
6DEGREES
18,420円
PERFORMANCE
6DEGREES
2,090円
MAINTENANCE
6DEGREES