2013年に登場した現行フォード・マスタングをベースに制作された『エレノア』が、ついに日本初上陸を果たした。
エレノアについてはアメ車ワールドでは何度も取り上げているが、一応エレノアの事を全く知らない読者のために簡単に説明しておくと、エレノアというのはフォード・マスタングをベースに制作された一連のコンプリート・カーの名称である。エレノア(Eleanor)という名称の元になったのは、2000年に公開された『60セカンズ』というハリウッド映画の中に登場する劇中車であるが、この劇中車のデザインをモチーフに制作されたのが現代版エレノアである。
今回日本上陸を果たしたのは、現行6代目マスタングをベースに開発されたエレノアとしては3代目となる。初代モデルは2006年~2009年。2代目モデルは2010年~2012年のマスタングに対応しており、今度の新型は2013年と2014年のマスタングに対応している(現行マスタングはおそらく2014年型が最終モデルとなる)。
現代版エレノアは、3モデルともにサイドとリアのボディ・キットやサイドマフラーなどについてはほぼ共通デザインで、見た目に明らかに異なるのがフロントバンパースポイラーの形状&特徴的な2連のフォグランプ。初代と2代目は造形的にもかなり近いが、今度の3代目に関しては、フロントマスクがシェルビーGT500と共通となったことで、かなり印象は変わっている。
また、リアビューについても、2013年モデルから変更されたノーマルの特徴的なテールレンズのインパクトが大きいので、初代や2代目とは明らかに異なる雰囲気を醸し出している。
今度の新型エレノアは、総合的に見れば初代や2代目のイメージを踏襲したキープ・コンセプトではあるが、細部が現行マスタングのエクステリア・デザインに合わせて新設計されており、コンプリート・カーとしての完成度は非常に高い。
エレノアのモデルとなったそもそもの劇中車が、シェルビーGT500ベース(という設定)のカスタムカーであった事を考えると、シェルビーマスクとなった現行マスタングベースのこの3代目モデルが最もエレノアというモデルに相応しいと考えることも出来る。いずれにしろ、まさしくエレノアは3代目にして熟成の域に達したと言えるだろう。
さて、非常に魅力的なデザインの3代目エレノアであるが、実はここで紹介しているエレノアは、このままの状態で発売されるかどうかは現時点では未定。というのも、この新型エレノアを輸入販売するASDNでは、ニュー・モデルを新たにラインナップする場合、加盟店の代表者が集まって開催される全体会議にて承認される必要があるからである。
したがって、残念ながら販売価格なども現時点ではアナウンスされていない。もっとも、次回のASDN全体会議は9月初旬に開催される予定なので、その場で承認されれば、早ければ9月中にはASDNのカタログに加わる可能性もあるとのこと。エレノアの購入を検討中のファンの方は、同団体の公式ホームページをマメにチェックしてみてほしい。
現行マスタングはモデル末期を迎えている。早ければ来年早々に発表されるであろう次期モデルでは、これまでのマスタングのイメージを一新するほどのモデルチェンジが予想されている。ということは、おそらくエレノアはここで紹介している3代目が最終モデルなり、もう新たにカスタムキットが作られることはないだろう。
次期マスタングに対する期待はある。しかし、それはそれとして、エレノア好きに限らず、60年代のマスタングをデザイン・モチーフとしたノスタルジックな現行マスタングのスタイルが好きな方は、新車で注文できる今の内に、購入計画を立てるのが良いかもしれない。
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