チェロキーと言えば、日本ではXJチェロキーが記憶に新しいかもしれないが、そのXJの先代モデルにあたる初代チェロキーことSJチェロキーこそが、ワゴニアからの派生として74年に誕生したフルサイズのチェロキーなのである。
このSJチェロキーは、4ドアワゴンとして誕生したラグジュアリー性の高いワゴニアの、2ドア・スポーティバージョンとして新たに誕生したモデルなのである。
落ち着いたデザインとラグジュアリーな印象が特徴のワゴニアに対して、ピックアップトラックにキャノピーを載せたようなスポーティかつスパルタンなフォルムのチェロキー。2ドアながら6人乗車のスペースに、広大な荷室スペースを有し、キャンピングやハンティングなどのアウトドアに大活躍したのである。
なお、この初代SJチェロキーは74年~83年まで存在、84年にXJチェロキーへとモデルチェンジを行うのである。ちなみに、このXJチェロキーとは、われわれがよく知るコンパクトなあのチェロキーのことである。
余談だが、この二代目XJチェロキーは、初代SJに比べ大幅に小さくなり、ボディフレームもラダーフレームからモノコック構造へと様変わりした。4WDシステムも大きく変わり、ボディもパワートレインも刷新され、まったく別のクルマになったのである。
で、今回新たに始まったチェロキー再生計画とは、エイブルが所有する80年型SJチェロキーの復活である。
前回のスレッドで紹介した91年型グランドワゴニアや63年型カイザーワゴニアが記憶に新しいエイブルの車両だが、それらの系譜に名を連ねるチェロキーを新たに復活させるということで、ベース車両の取材へと向かったわけである。
>> 1991 ジープグランドワゴニア
>> 1968 カイザー ワゴニア
過去に紹介した上記のグランドワゴニアやカイザーワゴニアも、かつてはしがない中古車に過ぎなかった。だが、エイブルが入手後コツコツと手をいれることでかなりのレベルの車両になり、その後は愛あるオーナーのもとへと嫁がれている。
過去記事を見ればわかるが、それら2台はかなりの上玉であった。というか、「そこまで仕上げた」というのが正しいところだろう。で、今回新たに80年型チェロキーを復活させるべく、ベース車両の状態見極めに同行したのである。
ちなみに、原氏はかつてグランドワゴニアやAMCイーグルワゴンの新車を販売していた経緯もあり、ジープ系車両にも造詣が深く、また愛着もあるということから、以前からマッスル系と同様にジープ系車両も積極的に扱ってきた。今回は、その流れもあり企画が実現したわけである。
ベースとなる80年型チェロキーは、5.9リッターV8エンジンを搭載モデルであり、フルサイズボディである。デカい。ボディ各部には明らかな劣化やヤレがあるのだが、インテリアのコンディションが非常に良いのが特徴である。
また走っても、完調とはいかずとも、普通に街中を走ることができていることを鑑みれば、「手を入れればさらに良くなるだろう」と確信が持てる状態であった。
聞けば「入手した最大のポイントはインテリアの状態ですね。36年前の車両ですが、まだまだ生きてましたよね」という。たしかにステアリングはノンオリジナルだったが、それ以外では(クリーニングが必要になる部分はあるだろうけど)、素材の根本部分が十分に生きていたいし、すぐに使える状態だったのは逆に驚いたほどだった。
ということで、外装系とエンジン等の機関系を中心とした復活計画。ジープ系車両のノウハウを生かし、どう再生するのか、非常に楽しみである。
なお、今現在は販売車両以前の状態ということだから、好みの仕様に仕上げたいという希望があれば聞き入れてくれるということなので、興味のある方は問い合わせしてみるといいだろう。今ならボディカラーの色から好きに仕上げることも可能だろう。
時代を彩る名車として誉れ高き存在の初代SJチェロキー。果たしてどのようになるのか? 乞うご期待あれ。
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