一方でダッジダコタである。この車両も10年近く前に一度取材させてもらっている。この車両は2001年式の4.7リッターV8エンジン搭載車であり、現代の最新車両のサイズ感をもってすれば、小さい部類に属するほど小型に見える。だが、それでもV8エンジンを搭載しているのだから、価値は非常に高い。
このダコタ、ポイントは足回りにあり、リフトアップキットはランチョとファブテックを組み合わせ、ブレーキはロッキードの6ポットキャリパーと13インチのクロスドリルに換装してある。
なんと、このブレーキを取り付けるためにリフトアップキットはファブテックとランチョを組み合わせて使わなければならなかったという。というのも、キット内のリフトアップスピンドルを使ってリフトアップすると大型キャリパーが入らなくなってしまうからだ。
また、ショックにはオフロード競技用としても有名なFOX製を使用し、ホイールにはウエルドレーシングの軽量な鍛造ホイールが奢られることで、接地性の良い足回り特性を実現しているのである。
この車両のオーナー氏は、自転車のダウンヒル競技に出場している方であり、このダコタをMTBを積むためのトランポとして活用している。荷台には頑丈そうなツールボックスがあり、ベッドエクステンドがありで、実用性を高めているのである。
と、ここまでは以前取材した時の状態であって、その後も乗り続けてどう進化したか?
基本的には定期メンテナンスを優先させていたが、やはりオーナー氏も人の子。さすがに10年近くも乗れば「次なる愛車探し」が頭の片隅に浮かんでくる。
だが、ダコタのようなミドルサイズピックアップ+V8エンジンという魅力的なクルマは、新車ではない。
ということで、若干のイメージチェンジを行い気分転換をすることになった。
具体的にはフロントバンパー、スキッドプレートと大型ライトを設置してオフロードスタイルを充実させる。一方でへダースとオリジナルサイドマフラーを装備してエンジンフィーリングの変化と重低音サウンドを奏でることだった。
ダッジデュランゴ用のオーバーフェンダーを加工して取り付けたダコタには、レーシングマシンのような雰囲気が漂うようになった。同時に、サイドマフラーは通常のマフラーに付け加える感じでサイド出し出口を加工装着。
マフラー管の中に弁を取り付け、車内にスイッチを儲けることで、そのスイッチのオンオフによって「通常排気 or サイド出し」へと変化させることが可能になり、当然、そのスイッチ操作によりマフラーサウンドが激変するようになっている。
この仕様、あくまで車検対応ということで、また住宅地での迷惑音防止ということで、考えられたものだった(笑)。
この仕様での音質変化はてきめんであり、言葉では表現し難い濃密なサウンドが手に入っている。決して速くはないのだが、浸れるサウンドである。
先のラムピックアップにも言えることだが、旧式アメ車が持つ魅力的部分は、残念ながら新車のアメ車にない場合が多い。
もちろん各部のクオリティや利便性等は圧倒的に上がっているのだが、アメ車ファンのみなが求める個性は減っている場合が多いのだ。
だからこそ、こういった旧式アメ車の持つ魅力に触れているならば、手放すことを考えるよりも、より長く暮らせる方法を考えるべきである。
今回紹介した2台のピックアップは固有の魅力を増大させるためのカスタマイズに取り組んだ良い実例だったわけである。
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