エンジンや足回りの作業を終えたCTS-Vが次なるステージを目指してカスタムしているのが、ボディとインテリア。CTS-Vは、オリジナル状態でもかなり個性的なボディラインを描いており、またこのプロジェクトのコンセプトは「ストリート・パフォーマンス&大人のラグジュアリー」ということで、下手にいじればバランスを崩しかねないだけに、カスタム前での入念なイメージ作業が必要になった。
今回はパフォーマンス&ラグジュアリーの具体化ということで、各部にレーシーな雰囲気を積極的に取り入れつつ、使用するパーツ素材をリアルカーボンとすることで、パーツ手配&作業準備に取りかかったのだ。また、ワンオフで製作する部分に関してはクワッドドライブが全ての設計図を作り、その規格で鈑金作業を実施してもらうことに。
今回手を入れる部分を具体的に言えば、まずはボンネットフードをカーボン製に換え、フロントスポイラー下部にアンダースポイーラーを装着し、フロントフェンダー、リアフェンダー、そしてリアバンパーにエアダクトを設ける。またリアバンパーにディフーザーを設け、細かいところではリアバックランプに台座を取り付ける等。実際にはこの他にも作業が続々と追加され、フロントフォグベゼルとリップスポイラーもカーボンパーツに交換されている。
まずボンネットフードであるが、こちらはフルカーボン製をオーダー。完成までに数ヶ月の時間を有した逸品は、せり上がったフードダクトがもの凄い! またカバー付きのフードピンも個性的であり、高速走行時の風圧によるボンネットの安全性を高めるために装着した。このフードピンはボンネット内に埋め込みタイプでクワッド自社で装着したというから、これまた凄い(車輌販売や修理だけでなく、こういった 細かな作業も自社で的確に行えるのだ)。
このフードのダクトは、実際に穴が開いており、現在は裏に防水用のカバーが装着されているのだが天候によって脱着が可能という。フードをカーボン製としたことでのフロント重量の軽量化とダクトによる熱対策という利点がもたらされ、また何よりも全体の「迫力」増という観点で確実な効果があったのだ。
ボディ各部のエアダクトに関しては、まずフロントフェンダー部分。フロントから大量にもたらされるエアの抜け道を造るということで、純正のフロントフェンダーをベースに鈑金加工を施した。ダクトの大きさやデザイン形状などはクワッドが独自で設計図を起こしたもので、完成度はかなりのもの。
一方でダクト付きのサイドスカートを装着し、そこからリアブレーキに流れるエアをコントロールするリアフェンダーのダクトも設けられた。サイドスカートに関してはアフターパーツを取り寄せたものだが、そのまま装着することはなく、エアの流量を上げるためにダクト形状を大口径に変更、加工を施した。
またリアバンパーに関しては、フロントフェンダー同様に設計図を作り、それをベースにワンオフ製作となった。それに合わせて、リアバンパーのイミテーションのメッシュ部分を加工してバンパー内に溜まったエアを排出するダクトを製作し、さらにアンダーディフューザーに、安全性向上のためにバックフォグを埋め込み加工した。
予告していたフロントアンダースポイラーだが、パーツを取り寄せ仮装着を試みたが、パフォーマンスという観点において、高速域での耐久性に不安ありという判断で、今回は装着を見送った。もちろん、ショーカーとしての派手さのみの追求ならばアリなのだが、不安の残るパーツはユーザーには勧められないという同社のポリシーにより今回は見送ったのである。
ボンネットフードのせり上がりに関しては、賛否両論あるかもしれないが(笑)、スーパーチャージャーをアップグレードした際にフードと干渉することがないように、理由があって設計されている。その他の部分に関しては、まるでノーマルのごとくの仕上がりであり、ハイパフォーマンスカーに相応しい「迫力」と「派手さ」が加わった感じである。
またパーツにリアルカーボンを使用したことで、「あまり目立たないが分かる人には分かる」的な要素が加わり、大人のラグジュアリーに相応しい品格がプラスされたのである。
実際に各部のダクトは熱効率アップやブレーキ冷却という観点でのチューニングでもあり、「パフォーマンス&ラグジュアリー」というコンセプトを十分に満たしていると言えるだろう。
一方インテリアは、ボディに合わせカーボンパーツを装着することになった。まだすべてのパーツが到着していないということで、手に入ったパーツだけの装着状態ということだが、見栄えにおける確実な質感向上が見られるのである。
日本において、CTS-Vをいじっているショップやオーナーは多数いるのだろうが、クワッドドライブのCTS‐Vほど手が加えられているデモカーは存在しないだろう。また4ドアセダンやワゴンまでをも取り扱い、最近ダイヤモンドホワイトのCTS‐Vワゴンを納車し、今現在ブルーとダイヤモンドホワイトのクーペを輸入中ということで、ここまでCTS‐Vについて知り尽くしているショップもあるはずはない。
ボディメイクを終えたこのCTS‐Vは、この先新たにクランクプーリーのサイズ変更を行い、大容量のインジェクターに交換、コンピューターの変更、インタークーラーの変更をするなどして、パワーアップを図るというからさらなる進化が期待できる!
CTS‐Vマイスターとして、まだまだ次なるステージを目指すのである。
※9月23日に味の素スタジアムで行われる「クロスファイブ」というイベントにこのCTS−Vが出展されます。当日は4ドアセダン、ワゴンのCTS−Vも同時出展ということですから、ご期待ください。
<関連情報>
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12,810円
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