TEST RIDE

[試乗記]

2008年に復活した現行チャレンジャーの集大成モデル

2019 ダッジチャレンジャー SRT ヘルキャットレッドアイ

世界に誇れるスーパーマシン

2019年に入手すべき、アメ車ならではのエッジな存在。代表的な2台を紹介する。二台目はヘルキャットの最強バージョンたるレッドアイ。2018年に限定3300台でデリバリーされたチャレンジャーSRTデーモン。その後継モデルとして登場したストリートユースのスペシャル仕様がヘルキャットレッドアイである。

更新日:2019.01.07

文/石山英次 写真/FCA

伝説のチャレンジャーの威光はいまだ消えず

 1970年にデビューした初代チャレンジャーは5年間生産された伝説的存在。そして1978年に復活した二代目モデルは4気筒エンジンのみの(三菱ギャランベースの)コンパクトモデルであり、一家言ある方々に言わせれば「あんなのチャレンジャーじぁねぇ」ということになるのだろう。

 そして2008年にまたまた復活したチャレンジャーは、今度こそ正真正銘のチャレンジャーであり、初代モデルの復刻版として華々しくデビューするとともに、瞬く間に現代版アメリカンマッスルの象徴的存在へとのし上がったのである。

 当時のチャレンジャーの勝機は、SE、R/Tの上位モデルに6.1リッターV8エンジンを搭載したSRT-8を用意したことであり、V6からV8の選択肢の他に、さらなるV8上位モデルがユーザーを惹きつけたのである。

 そんなチャレンジャーの大きな転機は2015年だった。というのも、2013年頃には「消滅、生産終了」との噂が流れ、「モデルチェンジなし」という方向性になっていた。だが、FCAは、初代チャレンジャーが1970年モデルから1971年モデルへマイナーチェンジを施した方式に則って、2014年から2015年モデルへとマイナーチェンジを実施したのである。

 現代版チャレンジャー第二章の始まりである。そしてチャレンジャーのスーパースポーツ化の始まりでもあった。と同時にFCAの商売上手な一面も垣間見え、さまざまなバリエーションモデルが発表され、ラインナップが一気に拡充したのである。

 2015年にモデルチェンジするとともに、各モデルのリファインと搭載エンジンの変化がもたらされ、極めつけの「ヘルキャット」の登場である。当時驚きの707hpマシンのデビューは、世界中に衝撃を与え、日本のみならずドイツにまで並行輸入されていたというから笑える。

デュアルシュノーケルフードが新たに採用された797hpを発生させるヘルキャットレッドアイ。そしてそのワイドボディが2019年のラインナップ最強モデルとなる。

ダークグリーンメタにブラックのツインストライプといったシブイ大人仕様な感じも似合ってしまう。

デュアルシュノーケルフードは、1970年ダッジダートスゥインガーや1971年ダッジデーモン等のマッスルカーへのオマージュであり、ダッジ特有のマッスルカーデザインに敬意を払う意味も込められている。

840hpの「デーモン」登場から状況が一変した

 で、ヘルキャットに続き、「シェイカーフードモデル」、そして「T/A」といった往年のパーツ装着やモデルラインナップが登場しファンを惹きつけた。

 とはいえ、伝説の各モデルにも限りがあるわけで、「そろそろネタが尽きるわけだし、モデルチェンジか、生産終了か」と、2013年頃に起こった噂が再び巻き起こるなかで、FCAがとった次なる策は、過去の伝説のモデルにはない「ヘルキャット」のモデルチェンジであった。

 まずは、特別限定モデルとして「デーモン」を誕生させる。そいつは840hpを発生させる悪魔的マシンであるが、限定3300台ということと特殊なドラッグレースという限られたマシンであったのだが、840hpのインパクトはかなり大きかった。そして、ある意味テスト販売を兼ねたデーモンをベースにヘルキャットの本格的なモデルチェンジを遂行する。

 それまでの707hpから10hpアップの717hpで再デビューさせるのだが、FCAはそれでは済まさず一気に畳み掛ける。なんとヘルキャットのさらなる上位モデルに「レッドアイ」を登場させたのである。

ワイドボディというのは、ワイドフェンダーを装着している仕様のこと。この仕様はもちろん、巨大なパワーを極太タイヤでコントロールするためである。

ブルーのボディカラーもよく似合う。いわゆるモパー的な原色もいいし、上記のメタリックカラーもかなりオススメ。

ボンネットルーフからルーフ、リアトランク一体をブラックにしてアウトロー的スタイルにも適応するのはチャレンジャーならではだろう。

ヘルキャットのロゴバッジの目が赤く塗られている。それこそがレッドアイ。797hpを発生させるワールドクラス最強エンジンである。

ワールドクラス最強マシンの誕生

 すなわち、2019年モデルとして登場したダッジチャレンジャーの最上位モデルが「SRT ヘルキャットレッドアイ」ということになるのである。

 赤い目を持つ魔性の女とでも言うのだろうか。 このヘルキャットのマイナーチェンジと同時に誕生したレッドアイは、なんと797hp。上記「デーモン」に使用されていたエンジンのデチューン版ということのなだろうが、実際にはほぼそのものズバリのエンジンである。

 それ以外のシャシーでは、デーモンのドラッグベースを改め、一般使用に耐えうるセッティングを施し、いわゆるフツーの797hpマシンへと改められた。くわえて、そのフルパワーを叩き出すために4輪駆動も検討されたというが(デフの耐久性に難アリ)、実際には幅広タイヤを利用するにとどまり、オーバーフェンダーを装着した「ワイドボディ」なるモデルを製作し対応したのである。

 ということで、2019年のヘルキャットのラインナップはざっと4つのモデルが存在するから気をつけたい。

■ヘルキャット :717hp、最大トルク656lb-ft
■ヘルキャット ワイドボディ:717hp、最大トルク656lb-ft
■ヘルキャットレッドアイ:797hp、最大トルク707lb-ft
■ヘルキャットレッドアイワイドボディ:797hp、最大トルク707lb-ft

 注目のヘルキャットレッドアイのワイドボディだが、スーパーチャージャーが大型化され、エンジン内部のピストンやコネクティングロッド等も強化品に換装され、同時に熱対策およびオイル周りのグレードアップも当然行われているから、一般ユーザーが街中でフツーに使える797hpが実現されているのである。

レッドアイの1/4-mileの公式タイムは10.8 秒というからまさに最速。

とはいえ、車重が2トンを越える重量級マシンなために、スーパースポーツと呼ばれるスポーツカーのような身のこなしは期待できないから「このクルマにしかないパワーとデザイン」で人々を魅了する。

重たい物体を大パワーでワープさせる。それこそがアメリカン、アメ車のノリである。

アメ車的価値観の中での最強モデル

 とはいえ、車重が2トンを越える重量級マシンなために、スーパースポーツと呼ばれるスポーツカーのような身のこなしは期待できない。だからランボやマクラーレンと競ったって意味がなく、世界中を見渡しても「このクルマにしかないパワーとデザイン」で人々を魅了するのである。

 このクルマの存在価値とは、マッスルカーと呼ばれる乗用車ベースのマシンに797hpが搭載されたことである。だからもともとスポーツカーとして設計され、ミッド、もしくはRR駆動のスポーツカーとはわけが違う。ハッキリ言って設計思想では圧倒的に負けている。

 だがそれでいいのである! 重たい物体を大パワーでワープさせる。それこそがアメリカン、アメ車のノリである=史上最高のアメリカンマッスルであるからこそ入手すべきである。

 余談だが、彼の地のベースボールだってめちゃくちゃだろう(笑)。理論なんてまったくない。単に肉体的優位性で得ている世界一の野球に過ぎない。だが、その肉体的優位性が、日本人プレイヤーが行けば驚くほどのレベルであるから、納得しちゃうわけである。

 そんな肉食系のマッチョな奴らが作るクルマである。それに憧れを持つなら、つべこべ言わずに信じ続けるべきである。

インテリア自体はこれまでのモデルからの変化はほとんどない。それにしても797hpをATで乗るのというのはどんな感じなのだろう。他国メーカーなら恐らくデュアルクラッチATになっていただろうし。

その名のとおり、レッドアイは「赤」がキーワード。今後恐らく、このモデルを越えるマッスルカーは、二度と誕生しないと思うだけに是非入手したいモデルである。

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