今年に入ってもまだまだ売れ行き好調のチャレンジャーだが、その特徴は6.4リッターモデルが爆発的に売れていること。聞けば、次から次へと売れており、特に最近では「個体が日本に到着する前の船に載っている段階で売れてしまう」というから凄まじい。
その売れ行き好調の理由を聞けば、「単純に乗り換え需要が多い」という。だが、その内容は多岐にわたる。
例えば、5.7Lから6.4Lへ。また6.4Lノーマルボディから6.4Lワイドボディへ。そしてなんとヘルキャットから6.4Lワイドボディへといった感じであるというから驚いた。
だが、よくよく考えてみれば、その理由にも納得する。要するに、現時点で乗り換えを検討している場合、6.4Lモデルこそが中心的存在であり、またこれ以前にチャレンジャーに乗っている方々のほとんどが2018年以前のモデルである場合が多いからノーマルボディであることがほとんど(ワイドボディは2019年から発売開始)。
だから必然的に6.4Lモデルのワイドボディへと視線が集中し、まさに取り合いの状況が起こっている。そしてこの状況にプラスして新規のユーザーがいるわけだから、タマ数が足りなくなって当前なのである。
もちろんコロナ禍、半導体不足等の新車製造遅れが影響し、アメリカ本国の中古車が軒並み高騰していることも影響しているが。
ちなみに、ヘルキャットオーナーさんが6.4Lへの乗り換えもあるということで、それは単純に「大排気量NAエンジンに乗ってみたい」とか「最後は新車のNAV8で」「6.4LNAエンジンをマニュアルで」といった方が多いということである。
さらに、以前からお伝えしているが、BCDには独自の購入プラン、「50プラン」というのがあり、簡単に説明すると売却時に車両価格の50%を保証するというもの。
要するに、以前このプランを利用してチャレンジャーを購入された方が3年経ってスムーズな乗り換えを実現しているといった事実もあるわけである。
で、そんな6.4Lモデルのワイドボディの個体を取材した。ポイントは2019年型走行2300キロでボディカラーがデストロイヤーグレーということ。
このデストロイヤーグレーのボディカラーは、2017年から2019年までのカラーであり、ちょっと濃い原色のグレー。
ちなみに2020年から取って代わったスモークショウは、どちらかというと薄いグレーであり、光の加減によってはブルーグレーにも見えるから全く違う。
どちらもグレーではあるが、デストロイヤーグレーの方がちょっと攻撃的というか硬派というか、個人的にはチャレンジャーの雰囲気にものすごく似合っていると感じるだけに、めちゃオススメのカラーである。
余談だが、この取材個体の他にBCDには2021年車の6.4Lワイドボディの新車も展示されているから注目である。そちらはブラックのボディカラーである。
さて、注目の6.4リッターV8エンジンであるが、人気の理由は大パワー&大トルクといった走行性能に関するもの、だけではない。恐らくだが、「終焉が近い」という心理的作用も働いているはずだ。
いわゆるカーボンニュートラルを実現するための環境政策が進行される現状で、こうした大排気量ガソリンエンジン搭載車がいつまで発売され続けるかが見通せなくなったこと。
まあ、いきなり「来年なくなる」ということはないにせよ、だんだんと居心地が悪くなっていくはずである。日本ではラングラーの3.6リッターV6エンジンの発売終了が決まり直4ターボエンジンのみになったが、それも、こうした状況における一判断だろう。
そういう意味ではチャレンジャーのフルモデルチェンジ自体も消滅した可能性が高く、来年の今頃までに新車の情報が出なければ、現行型が最後になるのだろう。
これまた余談だが、本国では2022年モデルの発売も出遅れており、まさに混沌とした状況が続くわけだが、一方で2030から2035年を目安としたEV車への移行が全世界的に行われていくわけだから、そうした意味でもこの6.4リッターV8エンジンの意味は大きいわけである。
そして実際に乗っても固有の魅力を放つだけに、現行型のアメ車ファンなら是非とも一度は乗っておきたい名車なのである。
なお、こうした爆発的に売れている状況において注意すべきことは、「安物買いの銭失い」といった事態に陥らないこと。要するに、売れているからこそ、「粗悪な個体が売られる可能性が高い」ということでもある。
そういう意味では、BCDにおける個体はそうした状況が起こらないような厳密な選別がなされていること、さらに年々複雑化している車両メンテナンス状況に対応していること、だから車両を輸入したはいいが、納車整備ができないなんてことは決して起こらない。
すなわち、楽しいチャレンジャーライフを送るにはBCDは絶好のブランドなのである。
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