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[試乗記]

実益重視で行くなら日本国内に流通している前期型がおすすめ

2009 トヨタタンドラ

EC専門店だからこそ実現された価格帯

2009年型のトヨタタンドラを取材。価格高騰が叫ばれる中、比較的買いやすい価格帯を実現しているUSトヨタガレージ店の理由とは?

更新日:2022.04.28

文/小関一尚 写真/小関一尚

取材協力/FLEX USトヨタガレージ店 TEL 0120-914-377 [ホームページ] [詳細情報]

実益重視なら前期型がおすすめ

 この型のタンドラは、2006年、シカゴモーターショーでデビューすると同時に圧倒的な存在感によって多くに人々に賞賛された。そしてデビューから7年を経た2013年、2014モデルとして初のマイナーチェンジを受ける。さらにそれから7年後の2021年、2022年モデルとしてついにフルモデルチェンジが行われ、V8エンジンが廃止されることになった。

 ということで、取材車は2009年型であるから2014年以前モデルの前期型と呼ばれる個体。

 だがこの型のタンドラの場合、14年にも及ぶモデルライフがあったがエンジンパワーにおけるメカニズム的な変化はほとんどない。

 初期型に4リッターV6、4.7リッターV8(のちに4.6リッターにマイナーチェンジし最終的には消滅)、と5.7リッターV8が存在しており、その他デザインの変化や安全装備の充実はあったにせよ、こと5.7リッターV8の性能といった部分においてはほとんど変わらないのが特徴。

 だから、前期型と後期型とで年式差や装備差はあるにせよ、5.7リッターV8モデルを軸として性能重視や金額的な優位性を得るといった実益面を重視するならば、前期型モデルは結構オススメなのである。

 だから、前期型と後期型とで年式差や装備差はあるにせよ、性能重視や金額的な優位性を得るといった実益面を重視するならば、前期型モデルは結構オススメなのである。

▲いわゆる前期型ではあるが、性能面ではほとんど変わらないことから、コンディション次第ではおすすめ度が高くなる。

▲この個体は新車並行で日本に入ってきているから、個体の状況が掴みやすい。

本国からの直輸入は価格面で非現実的

 だが、そういった前期モデルに的を絞ったにせよ、それらを今アメリカ本国から直輸入しようとするならば、想像する価格帯よりも100万円から200万円以上高値がついてしまう可能性が高い。

 それはコロナ禍によるものと、例の半導体不足による新車遅れ、そしてそれによる中古車高騰へと繋がり、それらを日本へ直輸入しようと思えば、現在の円安という為替レートにより総合的に起こってしまうわけだが(ざっくり話せば)、さらにタンドラの場合、フルモデルチェンジ後の新型モデルが「脱V8」となったことにより、本国では旧時代のタンドラの価値が総合的に上がっていることも要因の一つである。

 要するに今、アメリカ本国からタンドラを直輸入しようとすることは価格的に見て現実的ではなく、だから国内流通している個体を探し、リフレッシュしつつ楽しむのがオススメではないか。

 今回取材したUSトヨタガレージ店も同じように考えていたようで、取材した個体は懐にも優しい実益重視の方に相応しいモデルであった。

▲搭載されるエンジンは5.7リッターV8。381hp、最大トルク401lb-ftを発生させる。

▲ホイールは20インチのロックスター。ショックはビルシュタインが装備されている。

▲ハードトノカバーが装備されているから日本の気候にも対応できる。

フレックスグループであるからこその車両レベル

 この個体は新車で日本に直輸入され日本の道路を約8.9万キロ走行した個体。ボディはパイライトマイカというなかなか珍しい純正色で、社外品の20インチホイールとオーバーフェンダー、ボーラのマフラーが装備されているが、それ以外はノーマルのままである。

 ホイールやオーバーフェンダーはいわゆる定番カスタマイズでもあり、大掛かりなカスタマイズベース車ではないからさほど心配する必要はないだろうし、逆に手が加えられているぶん古臭くも見えない。
 
 そして各部の状態を見ても、ファブリックのシートに若干の使用感はあるものの、十分許容範囲にあるレベルだし、それ以外の部分においても逆に驚いてしまうほど状態はいい。

 聞けば「まずは新車で日本に入ってきていること。それによって走行距離に偽りがなくなりますし、日本の道路を走ったヤレに集約されますから、整備的に見るべきポイントも変わります。

 また、北米車とはいえ基本はトヨタ車ですから、クオリティの部分での心配もさほどありませんし、メンテナンスで言えば、トヨタでも可能ですから(違法改造車でなければ)。さらに我々はフレックスグループでもありますから、扱う車両のレベルにもこだわっております」

 その言葉通り、初度登録から13年以内の車両であれば1年間の走行無制限の保証が付帯しているというから自信のほどがうかがえる。

▲インテリアは前期型だけに、若干デザインの古さは否めない。が、個体のコンディションは良好。

▲分割式の5連メーター。メーターはマイル表示。

▲組み合わされるミッションは6速AT。

EC専門店だからこその価格

 ちなみにこの車両の本体価格は、329万8000円(総額361万2000円)というから、想像以上に安価だ。だがこれは安かろう悪かろうからくるのではなく、日本国内で仕入れているから上記のように為替の変動に左右されることなくプライスが決められること、くわえてUSトヨタガレージ店がEC店であるという理由もある。

 要するに店舗販売に必要な看板や従業員を複数持つ必要がなく、そう言った必要経費を減らすことで車両価格の値下げを実現している。とはいえ、フレックスグループであるからこその遵守すべきポリシーは守りつつ、比較的買いやすい価格帯の個体を揃えて販売しており、実際売れている。

 というのも、EC店であるからこそ、車両を事細かに撮影し、あらゆる部分を写真で見せていること。そして第三者の鑑定士によるチェックを行い、全国納車を実現するための確実な整備を行っているから、ある意味事前に車両を確認しに店舗に行くのと同じような状態を作っており、そうした簡略化されたシステムに賛同されるユーザーが多くいるということである。

 ちなみに、もちろんだが、事前予約によって来店して実車を確認することは可能であるし、店頭納車も可能である。

 EC店というと、「某オークションサイトで購入するのと一緒でしょ」と思う方がいるらしいのだが、そう言ったものとは全く異なるものであり、USトヨタガレージ店という、仕入れも整備もカスタマイズもやるクルマ屋さんが、店舗にて従業員のもと販売するシステムではなく、ネットを中心とした販売方法をチョイスしているだけであって、普通のクルマ屋さんであることに間違いはないし、売っているクルマにも心配はないということは是非知っておくべきだろう。

 今現在、USトヨタガレージ店は逆輸入車を中心とした品揃えであり、特にタンドラとタコマには自信があるということだから、今回の個体以外にも面白い車両が多くあるので、見てみると良いだろう。

 最新型であれば1000万円越え、高年式の中古車であっても600万円から700万円前後がざらであるタンドラの相場感の中でひときわ注目に値する今回の価格は、EC専門店だからこそ実現されたもの、と言えるのである。

<FLEX USトヨタガレージ店>
■千葉県野田市目吹 1665-1
■営業時間:10:00~19:00
■電話:0120-914-377
■eメール:d-sales@flex.jp
■定休日:火曜日定休
■在庫車一覧

▲フロントシートに若干の使用感は見られるものの、さほどヤレてはいないし、十分に納得出来る範囲のもの。

▲クルーマックスの後席は驚きほど広い。リアシートにも若干使用感はあるものの、こちらも十分に納得出来る範囲のレベル。

▲サンルーフも装備される。

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