トヨタタコマとは、トヨタの北米市場における中型ピックアップトラック。いわゆるミッドサイズピックアップである。ライバルはご存知GMのキャニオンでありコロラドであり、フォードのレンジャーであり、そうしたライバルたちのモデルチェンジ後にこの型のタコマはデビューしている。
現行型タコマとは初代モデルから3世代目モデルにあたり、2004年に発表された2世代目タコマから11年を経て2016年にモデルチェンジとなった。
デザインは、米国カリフォルニア州のCALTYが担当。大型の六角形グリルをはじめ、逞しさを強調したデザインとなっている。
搭載されるエンジンは、2.7リッター直4と3.5リッターV6。ともにガソリンエンジンであり、3.5リッターV6は当時の新開発エンジン。直噴化およびアトキンソンサイクル化されており最高出力は278hp、最大トルク265lb-ftを発生させ、6速MTおよび6速ATと組み合わされる。
▲大型の六角形グリルをはじめ、逞しさを強調したデザインとなっている。
▲4ドア+荷台の「ザ・ピックアップ」的スタイル。ミッドサイズだから日本ではギリギリ使いこなせるサイズ感だろう。
近年、本国アメリカでのオフロードスポーツ系ユーザーはこのミディアムトラックをベースとすることが多くなったと言われており、各メーカーも矢継ぎ早に対応モデルを輩出していた。タコマに関して言えば、「タコマTRDプロ」がそれにあたり、2024年モデルとしてデビューした新型タコマでも同様のアプローチは続いている。
なお、こうした王道的ピックアップの中において、独自のコンセプトにより生まれた存在がホンダリッジラインであり、タコマ、コロラド、レンジャーあたりとは向き合わず、多目的車両としての魅力を追求しているのである。
さて取材車両であるが、タコマの2016年型の新車並行車ベースの中古車。走行2.2万キロであるから、走行距離の少ないかなりの上玉と言えるような存在。
くわえてダブルキャブだから、4ドア+荷台のザ・ピックアップ的スタイルが特徴的である。
さらに、グレードがTRDスポーツであるから3.5リッターV6エンジンが搭載され6速ATと組み合わされるとともに、ボンネットフードにダクトが装備されバンパーが同色ペイント、専用の17インチホイールが備わる(取材個体は1インチリフトアップしている)。
▲搭載されるエンジンは、3.5リッターV6。最高出力は278hp、最大トルク265lb-ftを発生させる。
▲目に見える各部の造形や質感の印象が非常に良く、簡素なピックアップという常識は過去のものとなっている。オレンジのアクセントが非常に効いている。
▲組み合わされるミッションは6速ATとなる。
実はタコマはフルモデルチェンジがなされ2024年モデルとして本国で販売が開始されている。が、当然ながらそうした新車はデビュー時のプレ値が定番であるから、想定価格の1.5倍くらいの値がついたりするのが一般的である。
もう一つ気に入らないのが、ミニタンドラ的スタイルとなること。というか、新時代の北米トヨタスタイルというべきか。
個人的には、タンドラもタコマも別のスタイルを持つ旧型が好みであり、取材個体のタコマでも性能的に何ら問題がある車両ではないため、現行型で十分ではないかと思っている。
▲メーター周りの造形は一世代前のアナログ的なものだが、必要十分な機能が盛り込まれており、逆にピックアップトラックには似合っている。
▲センターコンソールの各種スイッチ類は機能的にまとめられておりタッチも良好。
▲ファブリックシートには、使用感がほとんど見られず想像以上にクリーンな状態がキープされている。
それでも新型が欲しいというなら仕方がないが、もし旧型のお値打ち車両が欲しいと望むなら、今回の取材個体は最適な一台ではないかと思っている。
というのも、522万6000円と言う販売価格である。
この型のタコマは日本においては非常に少なく探せる中古車が限られる。プラスして現在目に付く個体は2021年以上のもがほとんどであり、価格は700万円から800万円台いう相場感である。2022年の新車は1000万円を超える!
個人的には、最新車両の新車が買えるならそれに越したことはないと思うが、予算が限られる、というならこの個体は適切だ。
というのも、走行距離がまだ2万5000キロにも満たないこと、さらにこの型の新車モデルと装備等がそう変わらないこと。
もちろん、「TRDプロが欲しい」というこだわりがあるなら別だが、トヨタ逆輸入のミッドサイズピックアップが欲しいというなら、この個体の価格帯は非常に適切だろうと思う(個人的には非常に安価だと)。
▲荷台の使い道は無限大。ピックアップならではのハードな使い方も可能。
▲三つ折り式トノカバーが付属しているから日本の気候においても扱いやすい。
さらにFLEXであるというのも心強い。いわゆるランクル等で有名なFLEXグループの直営店であるからそういう意味での信頼や安心感があり、その逆輸入車店であるということだから全国のFLEXグループで整備や修理、車検等の対応が可能になる。
そんなFLEXグループの中で逆輸入車を扱うフレックスUSガレージ店は、EC店であるから店舗等に費用をかけず、通常のクルマ屋さんのような多くのスタッフもいない。
だからそうしたコストを排除した分が、販売車両の価格に反映されている。とはいえ、厳選車両を仕入れているし、トヨタ車に精通したフレックスグループならではの整備が受けられるから、安心感も高い。
今回の取材個体も、新車で日本に輸入され、日本にて距離を刻んでいるから適切な整備を受けてきた個体であり、フレックスUSガレージ店だからこその相場感による販売価格であるから、非常に買いやすいタコマと言えるのである。
実際、目に見える各部のコンディションが非常に良く、満足感の高い個体だったし、走らせても3.5リッターV6の力感は半端なく、2016年型とはいえまだまだ十分に楽しめるマシンと感じたのである。
<FLEX USトヨタガレージ店>
■千葉県野田市目吹 1665-1
■営業時間:10:00~19:00
■電話:0120-914-377
■eメール:d-sales@flex.jp
■定休日:火曜日定休
19,404円
PERFORMANCE
6DEGREES
19,998円
PERFORMANCE
6DEGREES
3,480円
MAINTENANCE
GDファクトリー千葉店
48,070円
EXTERIOR
6DEGREES