TEST RIDE

[試乗記]

当時ポルシェカイエンのタイムをぶち破ったスーパーSUVの元祖

2007 ジープグランドチェロキー SRT8

今なおパフォーマンスの一端を味わうことが可能な中古車だった

グランドチェロキーSRT8は今に続くパフォーマンスSUVの元祖と言える存在。そんな2007年モデルの中古車を取材した。

更新日:2022.07.12

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/エイブル TEL 044-857-1836 [ホームページ] [詳細情報]

今に続くパフォーマンスSUVの元祖

 正直、2000年前後のジープブランドに良いイメージはほとんどない。購買欲が刺激されるモデルはなく、若干ラングラーに興味はありつつもそこまで。チェロキーやグランドチェロキーに試乗はするも、どうにも中途半端なイメージが拭えなかった。

 だが、そのイメージが根底から覆され大きな変化を感じ取ったのが2005年前後。クライスラー300や初期型チャージャーが登場した頃であり、グランドチェロキーにも大きな変化が見て取れた。それが高級感とパフォーマンス。

 ラグジュアリー度を高めていくモデルとパフォーマンスを追求するモデルに分かれ、後者の一翼を担ったのがSRT8である。

 このパフォーマンスモデルのデビューのきっかけは間違いなくポルシェカイエンであった。

 大きく重たいSUVがスポーツカーさながらに素早く走る。その当時停止状態から時速100キロに到達するまでが5.6秒という最速タイムがカイエンによって刻まれ、この後一気にパフォーマンスSUVが登場し超えるべき壁となったのである。

 そして2006年にデビューしたのがグランドチェロキーSRT8。SRT8は、カイエンの5.6秒を大幅に超え5.0秒を記録。一気にスーパーSUVの座を射止めたのである。

▲鋼の鎧の中にいるかのごとき高いボディ剛性を実現しているSRT8。見るからに塊感の強いボディデザインは、そのまま見事に性能ともマッチしている。ジープらしからぬ引き締まった足腰は、アメ車の概念を改めさせてくれる。

▲ノーマルモデルとはまるで別物の雰囲気に仕立てられたSRT8。リア中央の2本出しマフラーが存在感を主張している。その他エアロボディも空力を考慮したものになっている。

 ちなみに、その当時0−100km/hを5秒で走るクルマといえば初期のダッジバイパーR/Tであり、直線加速でいえばリアルスポーツカーと肩を並べる数値を叩き出したということである。

 で、今回取材したのが2007年型のグランドチェロキーSRT8。サードカマロやジープ系車両を得意とするエイブルが入手したクルマであり、走行約5万6000キロのディーラー車である(ディーラー車は2006年から2010年まで)。

 ディーラー車ということで右ハンドル仕様。この当時の右ハンドル仕様に若干の疑いを持ちつつも撮影開始。

 まず右ハンドルであるが、想像以上に何ら違和感なく、ペダル配置やペダルの効き具合にも異変なし。唯一気になったのがATのシフトノブとその横に装備されているサイドブレーキであり、おそらくサイドブレーキが左ハンドル車のままの位置にあるから、違和感を感じるのだと思う(笑)とはいえ、操作性に問題は全くないから、ご愛嬌ということで走り出す。

 その前に一つ。個体は2007年型であるが、インテリア全体が非常にシンプルであり、質感もさほど高くない。これは現代車を知っているからこそ感じてしまうのだろうが、「2007年のジープってこんなんだったっけ」とついつい愚痴ってしまうほど質素であることの覚悟は必要。

 だが、エンジンをかけた瞬間に全ての印象が激変してしまうのもSRT8の特徴であり、「あのエンジンサウンドを聞いたら全てが許せるかも」とも思えてしまうから不思議だ。

▲搭載されるエンジンは、6.1リッターV8OHVエンジンであり、426ps、最大トルク58.0kg−mを発生させる。ガッチリ組まれたタワーバーが異様なオーラを感じさせる。

▲ノーマル比で40ミリ車高が低められサイドスカート等のエアロボディによって加速力を高める。

▲高い加速Gと同様に素晴らしい減速Gを叩き出すブレンボブレーキ。あまり酷使するとパッドの交換率が高まる可能性は否定できないが、頼もしい効き具合だ。

 搭載されるエンジンは、6.1リッターV8OHVエンジンであり、426ps、最大トルク58.0kg−mを発生させ5速AT(オートスティック付)と組み合わされる。

 足回りは、ノーマルのグランドチェロキーから40ミリ低められ、ビルシュタイン製ダンパーと245/45R20インチタイヤが装着される。また圧巻なのがリアからの眺め。リアバンパー中央から2本の太いテールパイプが突き出しており、これだけでもタダモノではないことがひと目でわかる。

 ひと昔前なら確実にご近所迷惑と認定されそうなエキゾーストノートを響かせ、試乗開始。取材当日は小雨降る戻り梅雨だったが、4WDのSRT8には何ら問題なく、またアクセルのつきがめちゃめちゃいいV8OHVエンジンを踏み込み猛烈加速。

 レブリミットは6200rpmであるが、そこまで瞬時に加速する。恐らく、現行型チャレンジャーなどはもっと速いのだろうが、この重たい塊が瞬時に加速する異様なワープ感はSRT8ならではであり、同時にボディも想像以上に強固な感じが伝わってくるし、ブレンボブレーキも確実にスピードを殺すから、乗り物としてかなり面白い。

 仮にゆっくり走っても、いわゆるチャレンジャー&チャージャーと同じV8OHVサウンドが聞こえてくるし、その際のハードなエキゾーストも気分を盛り上げるから、しかも4WDで道や天候を選ばないのも素敵だ。人によっては「右ハンドル」であることも気に入るだろう。

▲ディーラー車であるから右ハンドル。右ハンドルの弊害はほとんど無い。また質素なインテリアではあるが、硬派なマシンと考えれば納得がいく。

▲5速ATはオートスティック付き。左側にあるサイドブレーキの位置のみが唯一感じる違和感。

▲アナログのメーター類は今となっては新鮮。タコメーターのレブリミットは6200rpm。スピードメーターは300キロまで刻まれる。

 ちなみに今回の個体は、前オーナーが約5万6000キロ走らせているということで、その使用感は正直各部に見られる。

 ただ、エイブルの基本コンセプトである「走り、曲がる、止まるを大切にする」という部分はしっかりと守られており、ここがしっかりしているからこそ、例えばレザーステアリングやシートのほつれはいくらでも直すことが可能であり、まずはSRT8にとって非常に重要な「走り」に興味がある方であれば、非常に納得のいく個体ではないか、という印象である。

 余談だが、SRT8にはオフローダーのような「4WD・LOWモード」はなく、確実にオンロード重視の足回りセッティングだから、「鷹揚としたアメリカンSUV」のイメージは微塵もなく、結構ハードな仕様になっているからこそ6.1リッターV8OHVエンジンを全力で使い切れるパフォーマンスが発揮できるのだろうし、そうしたパフォーマンスSUVを望むのであれば、かなり面白い1台としてオススメできるだろう。

 くわえて、さすがはディーラー車ベースと言えそうなのが各部の状態の良さである。例えばドアはめちゃくちゃ重いのだが、ドア下がりは微塵も感じないし、ボディが強固だからミシミシガタガタといった低級音もないし、エンジンルームを覗けば距離なりの使用感は感じるものの、オイル滲みやバッテリーの腐食等は全く見られないから、そういう意味では「それなりに距離を走ってはいたが、きっちり整備されていた個体かも」との想像ができ、「距離の割にはかなりしっかりした個体ですね」との印象を与えてくれたのだ。

▲レザーとアルカンタラのコンビシートはバケットタイプ。ホールド性は高くシートの調整機構も十分に対応してくれる。前席には旧オーナー時代の使用感が見られる。

▲リアシートにはほとんど使用感は感じない。そういう意味で前オーナーの使用状況が想像出来る。

▲二列シートの5人乗車であるから、リアの荷室は非常に広い。SUV本来の使い勝手にも優れる。

▲リアハッチのガラス部分のみの開閉が可能なのも嬉しい。

 エイブルは、サードカマロやジープ系車両を得意としていると記したが、そうした90年代前後の個体は基本減少傾向である。いやもっと正確に言えばほとんどもないとも言える。となれば、それ以降の販売車両を仕入れる必要性があり、実際にエイブルも2000年前後の個体の仕入れを行っている。

 例えば、キャデラックCTS−VとかチャージャーSRT8とか。当然エイブルらしいパフォーマンスカーを中心に仕入れているということであり、今回のグランドチェロキーSRT8もその仲間入りをしたというわけである。

 最新のグランドチェロキーLは3列シートのV6エンジン搭載で1000万円を超えるが、こちらは5人乗車の中古車である。が、6LオーバーのV8OHVエンジン搭載で鋼のように硬いボディを持った、イマドキのゴージャスSUVとは一線を画したパフォーマンスモデル。

 乗ればわかるが、現代の高級SUVに比べ、すべての感触がダイレクトで刺激度も高いから(室内は質素極まりないが)、刺激的なアメ車が欲しいと考えているならば、一考の余地ありだと思うのである。

▲シフトノブに触らずゆっくり走ることもできるし、オートスティック機能を駆使しで猛烈な勢いで走ることも可能。

▲足もシッカリしているし、ハンドリングもかなり機敏。重たいSUVとは全く思えない身のこなし。とにかくめちゃくちゃ速い(笑)

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