TEST RIDE

[試乗記]

映画『ワイルドスピード スカイミッション』に登場した劇中車

1970 プリムス ロードランナー

5台製作されたうちの本物の1台

三たびのプリムスである。今回は1970年型ロードランナーであり、映画に登場した劇中車であった。

更新日:2023.01.19

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/ジャパンレーストラックトレンズ TEL 0356613836 [ホームページ] [詳細情報]
     ハリウッドオートサービス TEL  [ホームページ]

迫力十分なホンモノの劇中車

 またまたプリムスである。前々回紹介したのがヴァリアント。前回がフューリー3。そして今回がロードランナー。

 前二台のプリムスを知っている方はかなりのツウだと記したが、一転、今回のロードランナーを知らない方はあまりないのではないか。

 少なくとも、アメリカンマッスルに興味があれば名前くらいは聞いたことがあるはずだ。

 で、この年代のロードランナーは、1968年から1970年に生産された型で、ボディバリエーションは2ドアクーペ、2ドアハードトップ、2ドアコンバーチブル等があり、いわゆるマッスルカーの代表的存在と言われている。

 そしてこの車両、ある映画の劇中車として使用されていた個体で、それを日本から買い付けに行き輸入、現在レーストラックにて車検取得の準備を行っているという。

▲1970年型プリムスロードランナーをベースに映画『ワイルドスピード スカイミッション』に使用された本物の劇中車。

▲主人公ドミニクとレティが実際に運転した実車であり、主に内装撮影シーンに使われただけあって、外装等のコンディションが非常に良い。

 ちなみにある映画とは、2015年に公開された映画『ワイルドスピード スカイミッション』。その中で主人公ドミニクが運転し最後に正面衝突してクラッシュするという衝撃的なシーンを見せたあのロードランナーである。

 実は劇中車は当時5台用意されており、そのうち3台は撮影中に破損、2台が残っていたという。そして残り2台のうちの1台が売り出されるということで、日本の現オーナーさんが購入。

 そのオーナーさんは、現在東京都葛飾区でイベント・ドラマやPVなど各種撮影用の車両を提供する「ハリウッドオートサービス」を経営しており、このロードランナー以外にもデロリアンやダッジチャージャーといった車両を用意している。

 聞けば、「『ワイルドスピード』が大好きで、いつか手入れたいと、狙っていた」という。

 今回、ロードランナーの車検を取得するためにレーストラックに入庫し、予備検査をパスした段階で撮影させてもらったということである。

▲もともとV8 360エンジンと言われていたが、蓋を開けてみるとV8 440のクレートエンジンが装着されていた。

▲ホーリー製の4バレルキャブレターが装着されている。

▲ご覧の通り4バレルキャブレター。

▲インテークマニフォールドはエーデルブロック製。

 で、劇中車とはその名の通り、劇中の中で使用する車両のこと=劇中内の必要なポイントだけを押さえていればOKという車両のこと。

 すなわち、劇中車として完璧な車両=一般公道にて完璧な車両とはならないのは言わずもがな。例えば、ワイパーブレードは車両として必要ではあるが、劇中車としては動く必要がない。

 同じく、ウインカーも劇中車として形だけあればいいとなれば、あえて配線を繋ぐ必要がないetc

 要するにそうした劇中のクルマは、いわゆるモデルハウスのようなものであり、その役割&目的のために作られたワンオフ車両でもあるから、そうした個体をベースに車検取得のために必要な作業を行うには、それ相応の技術や知識を持たないショップでは不可能であり、だからこそのレーストラックとなったのだろう。

 とはいえ、当時のマッスルカー代表選手の1台であり、搭載されているエンジン等はさすが、と唸らされるものだ。

▲センターライン製のアルミホイールが装着される。

▲ブラックアウトしたフードにはLift-off hood with 440 6BBL callouts。

▲インテリアのコンディションは最高レベル。

 搭載エンジンは、440 V8エンジンの4バレルキャブレーター仕様。購入当初は360エンジンと言われていたが、実際に整備等で確認したところ440のクレートエンジンが搭載されており、727トルクフライト3速ATと組み合わされている。

 一方外装は、オレンジカラーのボディにブラックアウトされたボンネットフードとエアフードが装備されており、センターラインのホイール等々、劇中車としての超攻撃的スタイルが実現されている。

 当然、激しい走りにも耐えられるようサスペンションを含めた細部にいたるまで徹底的にチューニングが施されているというし、エンジンを含めた劇中車としてのパフォーマンスは破損した5台を含め全て同様というから、劇中シーンを見ればわかるが相当な走りが可能ということだろう。

 今現在も車検取得のための整備等を続けているレーストラックによれば、「相当なパフォーマンスカーに間違いないですが、例えば現在装着されているキャブレターは4バレルですが、それを6パックなんかに換装すれば低速から高速に至るステージのパフォーマンスをもっと上げることも可能ですよね。そういう意味では潜在能力も秘めているということです。が、劇中車であるわけですからオリジナル重視であることも重要ですし、現在の仕様でも十分なパフォーマンスとも言えますね」

▲劇中車として主人公等のサインが記されている。

▲727トルクフライト3速ATにはピストルグリップシフターが装着されている。

▲当たり前だがシートの状態もかなり良い。

 現状でも劇中車としてカスタマイズされ十分なパフォーマンスを秘めるロードランナーではあるが、キャブを換装することでさらなるパフォーマンスアップも可能という。それにしても440 V8=7.2リッターということだから、どんだけ迫力があって凄いのか?

 劇中車とはいえ、あえて旧時代のロードランナーをベースにしているわけだから、そしてあえて実車を使うためにわざわざ5台も製作し直しているわけだから、それほどの魅力と威力があるということなのだろう。

 旧車の偉大さをますます実感する次第である。

▲今さらながら硬派なマッスルカーは本当にカッコイイ。

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