TEST RIDE

[試乗記]

スバルの北米専用ミッドサイズSUV

2023 スバル アセント リミテッド

2023年モデルでスタイル一新

米国スバルが販売するアセントの2023年モデルが日本に上陸している。

更新日:2023.02.06

文/田中享 写真/古閑章郎

取材協力/ベルエアー TEL 0436-26-5700 [ホームページ] [詳細情報]

北米専用ミッドサイズSUVのデザインが一新

 米国スバルが販売するミッドサイズSUVのアセント。2019年頃から一部のショップにより日本に直輸入されており、日本各地からの引き合いがあるという。それ以降も継続的に直輸入がなされており、ベルエアーに2023年モデルが入荷した。

 その2023年モデルの最大のトピックスがデザインの変更。グリルが大型化しており、同時にLEDヘッドライトのデザインもリファインされ、全体的にシャープな印象に生まれ変わっている。フロントバンパーカバーも一新され、下部に新しいエアダクトを備えることで車両の下の空力の流れを整え、高速でもスムーズな走行を実現しているという。

 というか、日本で言うところのフォレスターのようなデザイン変更といえばわかりやすいか(笑)

 だが、フォレスターのようなデザインであっても全体的なスタイルがアメリカンミッドサイズSUVのそれなので、迫力が違う。比較すれば、例えばアルファードとかと似たサイズ感であり、同じくアメリカンSUVでいえばフォードエクスプローラーに近いサイズ感。

▲2023年モデルにおいてはデザインの変更がなされ全体的にシャープな印象に生まれ変わっている。

▲リアも同様にリフレッシュされている。機能面での進化もあり、これまで以上に使えるミッドサイズSUVに刷新された。

 余談だが、日本でのフォレスターは乗るといいかもしれないが、端から見るとデザイン的にはちょっと小さくも見える気がする。

◆アセント ボディサイズ:全長×全幅×全高が4998×1930×1819ミリ、ホイールベース2890ミリ

 搭載されるエンジンは、2.4リッター水平対向4気筒直噴ターボを縦置きに搭載し、260ps、最大トルク375Nmを発生させる。

 組み合わされるミッションはパドルシフトで8段階操作可能なリニアトロニックCVT。駆動方式は、スバル独自のAWDシステム、シンメトリカルAWDを採用し、雪道や泥道などの悪路から高速道路といったさまざまな路面状況において安定感のある走りを可能にしている。

 と同時に、滑りやすい路面などにおいてエンジン、トランスミッション、ブレーキなどを最適に統合制御して、悪路走破性を高める「X-MODE(エックスモード)」を採用することで、スバル車ならではの安定感ある走りが実現されている。

▲搭載される2.4リッター水平対向4気筒ターボエンジンは263ps/5600rpm、最大トルク375Nm/2000-4800rpmを発生させる。

▲グリルが大型化し、フロントバンパーカバーも一新され全体的にシャープな印象に生まれ変わっている。

▲リアコンビネーションランプのデザイン変更が行われ、スタイリッシュさを増している。

 安全装備においては、最新バージョンのアイサイト・アシスト・テクノロジーが標準装備され、これまで以上の情報が得られることによる精度向上にて衝突回避や被害軽減を実現。またサラウンドビューモニターによって車両周辺360°を見渡すことが可能になる等、これまたこれまで以上の安全確認が行えるようになっている。

 一方インテリアでは、まずはセンターコンソールに装備される11.6インチのインフォメーションディスプレイ。マルチメディアや空調コントロール、X-MODEやその他車両の設定を行うことが可能である。

 スバルアセントは、スバルが米国でのファミリーユーザーに向けて開発がなされてきたモデル。すなわち、北米サイズの人間を快適に運ぶアレンジが特徴であるということだから、それを日本で使えばサイズ的な余裕が多く、日本製スバル車にはないサイズ感が楽しめるはず。

 とはいえ、実際にはアルファードクラス、もしくはフォードエクスプローラークラスであるわけだから、デカいとはいえ日本で乗れない大きさでは全くない(それ以上デカい輸入車SUVがゴロゴロ走っているし)。

▲シンプルだが、質感の高いスバル車らしいインテリア。

▲組み合わされるミッションは、パドルシフトで8段階操作可能なリニアトロニックCVT。

▲センターコンソールに装備される11.6インチのインフォメーションディスプレイ。マルチメディアや空調コントロール、X-MODEやその他車両の設定を行うことが可能である。

▲2連のアナログメーター中央には液晶表示が組み込まれる。視認性やフォント、デザインの良さも満足感に繋がる。

 それいでいて水平対向サウンドや安全装備が充実しているわけだから、スバル車に興味があるファミリー層にはもってこいの存在ではないか。エンジンも、日本にある2.2リッターからプラス200cc分の余裕が感じられるし、何より数が少ないことによる満足感も高い。

 販売しているベルエアーには、すでに多方面から車両問い合わせが入っているということであり、2023年モデルにおけるデザイン等の変更は多くの方の興味を引いているのだろう。

 なお、ベルエアーには北米スバルの電子デバイスがあり、正確な日本仕様への改善作業と整備を行い全国納車されているから(すでに20台近いアセントを納車している)、その点でも非常に安心感が高いのである。

▲サポート性に優れた質感の高いシートが装備されている。

▲セカンドシートはキャプテンタイプで余裕の空間が手に入る。

▲ミッドサイズの3列目シートであるが、非常に真面目な作りがなされており、大人でも耐えうる空間はさすが。

▲3列目シートが立った状態でもこの程度の荷室スペースがあるのは北米車ならでは。

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