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[試乗記]

ファンの誰もが望む理想のカタチ

2021 ダッジチャレンジャーR/T スキャットパック ワイドボディ シェイカー

日本国内では入手困難なラインナップ

数多くのバリエーションが存在した現代版ダッジチャレンジャー。中でも2021年から発売が開始されたスキャットパック ワイドボディ シェイカーは日本国内ではなかなかお目にかかれない存在である。

更新日:2024.10.25

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/BUBU / ミツオカ TEL 0120-17-2290 [ホームページ] [詳細情報]
     BUBU横浜 TEL 045-923-0077 [ホームページ] [詳細情報]

6.4Lをチョイスするならワイドボディの選択肢

 「今あえてチャレンジャーを買うなら」を考えた場合、まず第一の迷いが「6.4Lか5.7Lか」である。

 結論としては最初で最後のチャレンジャー、かつデザイン重視のノーマルボディなら、あえて5.7Lで良いのではないか。いや5.7Lがベストかも。くわえてATをチョイスするならなおのこと5.7Lで事が済むだろう。

 その一方で、あえて6.4Lをチョイスするならば・・・・。

 その場合、まずはATかMTかを選択する。5.7Lの場合、MT自体のタマ数が極めて少ないという事実があるが、6.4Lになると結構な数のMT車が存在する。特にBCDの場合はAT、MT問わず仕入れを行っていたため、結構な確率で遭遇する可能性が高い。

 世界的にもレアな6.4LV8をあえてMTで乗るという行為は、チャレンジャーにATで乗る以上に、極めて上質な自動車文化に触れるということにもなり、圧倒的な楽しさを得ることが可能である。特にMTの場合は「操る」という行為が加わるためのプラスαが体感できるからだ。

▲2021年モデルから発売が開始されたワイドボディとシェイカーフードを装備したスキャットパック。

▲そんなレアな組み合わせのBCD認定中古車。走行1.5万キロの個体。

 もちろん、ATでも十分なファンがあることに間違いはないし、有識者に言わせば今の時代、ATの方が断然速い、ということだからATでぜんぜん問題ないわけだが、万が一程度良好なMTが欲しいとなればBCDに相談してみると良いだろう。

 さらに6.4Lになるとワイドボディのセレクトが可能になる。5.7Lの場合はナローボディしか選択肢がないが、6.4Lになればワイドがあるわけだから、迷わないはずがない。

 もちろん選べばその分のコストが加わるが、逆に選べば、ワイドボディである以上、6.4Lであることが明白になるから、そういった無言の主張も可能になる。

 ちなみにスキャットパックにワイドボディが追加されたのが2019年だから、6.4Lのワイドボディをチョイスしたとすれば必然的に2019年以降のモデルとなる。

▲シェイカーフードとワイドボディの組み合わせ。

▲搭載されるエンジンは、6.4リッターV8ヘミ。485hp、最大トルク475lb-ftを発生させる。

▲シェイカーおきまりのステッカーも添付されている。

 で、そのワイドボディのフェンダーだが、チャレンジャーのボディには想像以上に似合っており、デザイン的な前後バランスが非常に整っているから、購入検討者が実車を見れば100%惚れると言っても過言ではない。

 搭載される6.4LV8エンジンは、485hp、最大トルク475lb-ftを発生させるが、これを支える足回り等がワイドボディになって変わっているから、走りにも当然変化がもたらされている。

 具体的にはワイド仕様になったことでタイヤが太くなり、コーナリング時の踏ん張りが格段に安定し、それまで以上にパワーを生かした走りが可能になっている。

 しかも、ボディデザインのまとまり感とこのレベルのスペックを発するスペシャルな車両に求められる見た目の刺激やオーラ・・・・。ワイドボディは、それらすべてを持っている理想型である。

 ちなみに、ナローボディにはノーマルならではの良さがあり、旧時代のチャレンジャーの復刻版であるという、らしさ溢れるスタイルと言えるのである。

 なので速い遅いに関係なく、往年のチャレンジャーのような雰囲気が欲しければノーマルボディで十分であり、一方で、走りに現代的なパフォーマンスを求めるなら断然ワイドボディとなる!

 というわけで、あえて6.4Lモデルを購入するのであれば、ワイドボディの必要性を一度考えることが必須である。

▲305/35ZR20インチタイヤに6ピストンのブレンボブレーキが組み合わされる。

▲ノーマルボディに3.5インチ(約89ミリ)のフェンダーフレアが追加されたワイドボディ。最新モデルとしてのパフォーマンスを求めるなら理想的スタイル。

▲ドライバー側に向けられたセンターコンソールも含め満足感が高いインテリア。オレンジカラーのシートとのマッチングも素敵。

 で、今回取材したのが2021年モデルのR/Tスキャットパックシェイカーワイドボディ。この仕様は、2021年からラインナップに加わったモデルであり、FCAによって年々増やされてきたチャレンジャーラインナップの極め付けとも言える存在。

 すなわち、6.4LV8エンジンを搭載したスキャットパックのワイドボディにシェイカーフードが装着された仕様。

 R/Tスキャットパックは、それ以前から存在していた馴染み深い仕様だが、その際にも「これにシェイカーがあったらな最高だ」「ワイドボディがあったらカッコイイだろう」と当時存在しない仕様を口ずさんだ方も多かったのではないか。

 2021年に登場したR/Tスキャットパックワイドボディとシェイカーフードの組み合わせは、過去にファンが思った「あったらいいな」が全て組み込まれた仕様、そのものの実現だった。

▲デジタルとアナログを併用するオリジナルメーター。デザイン的にも飽きのこない秀逸なもの。

▲搭載される8速ATは、想像以上に良い変速を繰り返し485hpを引き出す。

▲ボディカラーとマッチしたオレンジのシートが非常によく似合う。

 そんなレアな組み合わせの6.4LワイドボディモデルのBCD認定中古車。2021年型の1.5万キロ走行車。

 聞けば「ワイドボディユーザーの手放し率が非常に低く、市場に出てくること自体が非常に珍しい。また、今回のワイドとシェイカーの組み合わせモデルは、新車当時でも日本に上陸した個体の数が少なく、かつ程度良好な個体自体が珍しい」ということだから、BCDならではの貴重な個体と言える(2020年、2021年はコロナ禍だったこともあり本国の生産台数自体が少ないのだ)。

 くわえて最終の2023年ラストコールに登場した限定車の中にも「ワイドボディ+シェイカー」の限定車が登場していたから=それほどファンに求められている「理想的なチャレンジャー」とも言える組み合わせである。

 しかもBCD車両ベースの認定中古車だからコンディション管理がなされており、状態もお墨付き。「シナモンスティック」というボディカラーもレアなカラーである。

 もしこれまでにナローボディしか体感していないチャレンジャーオーナーさんがいるならば、ぜひともワイドボディを体感して欲しい。フル加速時のトラクションやコーナリング時の安定感の違いが如実に味わえるはずである。

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