全米トラック部門売り上げ台数No1を誇るフォードFシリーズ。中でもF150には様々な特別限定モデルや記念モデルが存在した。ちなみに現行モデルでは、たとえばラプターやハーレーダビッドソン等は、単一グレードとして存在している。そんなF150のハーレーダビッドソン仕様。このコラボレーションの初年度・1999年には「イメージを強引に結びつけているのでは?」との声もあったようだが、7代目となる06年モデル当時では年間1万台を販売するほどの人気限定モデルとして定着していたという。
ノーマルF150との差は内外装のデコレーションである。ボディスタイルはスーパーキャブ。ボディ色はモノトーン・ブラック。前モデルから格段に洗練されたフロントマスク。そしてサイドステップはクローム処理。22インチのポリッシュド鍛造ホイール。そのセンターキャップにBar & Shieldのロゴ。スモーク処理されたリアコンビライト。その他、ベット(荷台)周辺の各種止め金具にもクローム処理が施されている。
インテリアは、ブラックレザーとシルバーメイクされたスポーツメーターがハーレーダビッドソンのイメージを演出している。
搭載されるエンジンは5.4リッターV8。300馬力を発生させ、4ATを介してパワーが伝えられる。前モデルとなる02年、03年のもハーレーダビッドソン仕様が存在したが、あちらはV8+スーパーチャージャーだった。というのもベースがF150ライトニングだったから。個人的にはスタイルはこの型を推すが、エンジン等のパフォーマンスは、前モデルが懐かしい…。
06年型の3万マイル走行車。けれど内装等が非常にキレイで見た目の印象度はかなり良い。走り出してもその印象は変わらない。典型的なフルサイズ・ピックアップがもたらす大らかな乗り味と22インチタイヤがもたらす近代的な足回りのさじ加減が絶妙。ハーレーコラボモデルとはいえ、300馬力のNAエンジンだが、空いた高速道路の右車線を専用レーンとするかのごとく疾走し、実に爽快な高速クルージングを提供してくれる。
この時代のハーレーダビッドソン仕様は、あくまでも外観等のメイク作業が中心となり、パフォーマンスの向上においては、正直圧倒的な存在にはなっていない。けれど全体に荒っぽさはなく、トータルバランスにおいては非常に興味深い1台になっていることは間違いない。
また、この時代のF150はステアリングやシフトなどの剛性感も高く、ブレーキペダルなどのタッチもまるで日本車のような正確性を感じさせる。それだけに圧倒的なパフォーマンスを見てみたかった気もするが…。
けれど硬質なステアリングを握りながら、シルバーメーターを目にしつつのクルージングも決して悪くなく、個人的には「物足りなきゃ、自分で手を入れればいい」と勝手に思った次第である。
なお、中古車として考えれば素材としての能力はかなり高いと感じた1台だった。とくにエンジン等がフルノーマルで、車体やインテリア等がキレイそのもの。そういう意味でも、非常に好感が持てたのだった。
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