更新日:2012.02.22
文/椙内洋輔 写真/ゼネラルモーターズ
現在のキャデラック ブランドの中核を担う基幹モデル。現行モデルは2007年のデトロイトで発表された2代目にあたり、日本へはその1年後の、2008年1月に上陸した。
エクステリアは初代同様、キャデラックのデザインフィロソフィーである「アート&サイエンス」にのっとったもので、金属の塊から刃物で削り出したようなスタイリングが特徴。一方で運動性能については、ドイツのニュルブルクリンクサーキットにて徹底した走り込みを実施。欧州のプレミアムサルーンに匹敵するフットワークを獲得している。
バリエーションも実に豊富で、スタンダードなスポーツセダンに始まり、スポーツワゴンやクーペもラインアップ。エンジンラインアップは3リッター0と3.6リッターのV6が主で、ともにレギュラーガソリン対応ながら273psと322psの高出力を実現。経済性とハイパフォーマンスを両立している。
さらにはコルベットZR1のLS9をディチューンした6.2リッターV8スーパーチャージャー搭載の「CTS‐V」もラインアップ。こちらは最高出力564ps、0‐60mph(0‐96km/h加速)3.9秒を叩き出すまさに怪物で、セダンとクーペにそれぞれラインアップされる。
現在販売されているのは今年1月に改良を受けたもの。3.6リッターV6が従来の311psから322psにパワーアップしたのはこのタイミングで、さらにヘッドまわりの設計の見直しや新素材の採用などによってエンジン重量が10kg近く軽量化。より軽快なハンドリングに貢献している。またグリル周りにも手が加えられ、縦方向のリブを際立たせたフロントグリルと立体的になったキャデラックのエンブレムにより、より精悍な顔立ちに改められている。