TEST RIDE

[試乗記]

滅多に見つからないディーラー車ベースの低走行車

2016 キャデラック エスカレード

人気のブラックカラーは豪華さとブランドイメージを引き立てる

人気モデルだが個体数が減り、徐々にだが入手困難になりつつある第4世代のキャデラックエスカレード。そんなエスカレードの2016年型を取材。なかなか見つからないディーラー車ベースの低走行車であった。

更新日:2026.03.09

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/ブルート TEL 0489529260 [ホームページ] [詳細情報]

入手困難になりつつある第4世代モデル

 キャデラックエスカレードは、アメリカンラグジュアリーを象徴するフルサイズSUVであり、圧倒的な存在感、豪華なインテリア、そしてV8エンジンの力強さが最大の魅力である。

 だが、最新モデルは2000万円クラスの超高級モデル。これを普通に買える方は非常に羨ましいが、その数は限られる。よって我々には中古車がその選択肢となるが、その中古車の中心となる第4世代(2015-2020年)モデルも「そろそろ終焉」と言われるほど、その個体数が減っている。

 かつてはエスカレード人気と双璧をなす存在・リンカーンナビゲーターが中古車業界を賑わしたが、ナビゲーターはエスカレードよりも先に個体数が激減し、今や入手困難なモデルとなっている。

▲2016年型走行約6.2万キロの個体。ディーラー車ベースのブラックカラー。随所にあしらわれたクロームパーツとのコントラストが強調される。

▲ブラックカラーのホイール以外ノーマル状態を維持している。

 エスカレードはまだナビゲーターほどの状態ではないが、以前のように簡単に見つかる状態ではない。

 ちなみに、エスカレードの第4世代の中古車は人気な理由がパワートレイン。搭載される6.2リッターV8エンジンは、その後の第5世代と同じである。よって、第4世代のデザインが気に入り、かつ程度良好の個体があれば、積極的にそれをチョイスしたいという方が未だに多い。

 そんな第4世代のエスカレードにおいてはブラックのボディカラーが一番人気で、次がホワイトパールということだから、当然、その両者売れ筋となる。

 ブラックのボディカラーは、随所にあしらわれたクロームパーツとのコントラストが強調され豪華さを引き立てる。そしてキャデラックのブランドイメージと合致しフォーマルな印象を与えてくれる。くわえて日本の街中を走るその姿は「走る要塞」のごとくであり、独特の迫力を放つといったような魅力がある。

▲搭載される6.2リッターV8OHVエンジンは、最高出力426hp、最大トルク63.5kg-mを発生させる。

▲唯一ブラックカラーのホイールになっている。

▲ハンドクラフトされた雰囲気満点のインテリア。ブラックでまとめられている。

 個人的には、エスカレードとブラックのボディカラーの組み合わせ(クリーンな状態を保っている個体)は中古車になっても古さを感じさせず、常に高級車としてのオーラを発揮しているように感じるから、エスカレードらしさを象徴するカラーだと感じている。

 ということで、キャデラックを専門的に取り扱うブルートに入庫した2016年型エスカレード。まだ入庫したてということで、これから展示されるそうだが、その前に取材させていただいた。

 久しぶりに見た第4世代のキャデラックエスカレード。しかも旧型であるからボディサイズが最新ほど大きくはない。だからそれもあって非常に乗りやすい。また高級SUVの安楽な乗り心地に「やっぱりいいなあ」を連発する。

 取材した個体は2016年型。走行約6万2000キロの個体。特徴はディーラー車であり、それに伴い6速ATが組み合わされている。

▲コラムシフトが採用されるのはこの第4世代モデルまで。

▲メーターの液晶は視認性が良く、安っぽさもなく、また表示を様々アレンジできるのも嬉しい。全体的にドライバーが感じる満足感は非常に高い。

▲センターコンソールに使用されるCUEもしっかり稼働する。

 この世代のエスカレードは2015年に登場しているが、ディーラー車には2016年いっぱい6速ATが組み合わされていた。それは恐らくだが、熟成されたパワープラントを使用することで安心感を与えるためだったのだろう。

 ちなみにこの型になるとデビュー当時から並行モデルが日本に上陸しており、そちらは2015年後半には8速ATが組み合わされていたから、そしてディーラー車が8速ATを採用したのが2017年だったから、一時は「選択」が強いられていた。どちらを買うか。

 だが、今やこの型のエスカレードは10年超前の中古車。よって大切なのは、個体のコンディションであるから、何が組み合わされているのか? というよりは、SUVとしてまともに走る個体をチョイスすべき。そして、これは個人的な志向でもあるが、比較的純正ノーマルに近い個体を選ぶべき。

 その方が個体のコンディションを把握しやすいから。そしてコンディションを把握したのちに手を入れた方が変化や効果が確認しやすいからである。

▲ブラックレザーのフロントシート。若干の使用感はあるが、気になる汚れや破れや異臭悪臭の類は一切ない。

▲セカンドシートはキャプテンタイプ。使用感はほぼない。

▲サードシートもセカンドシート同様に使用感はほとんど感じなく、ヤレも見当たらない。

 ということで、今回の個体。ホイールがブラックである以外、フルノーマルの個体であり走行も約6万2000キロと距離も短い。今や軒並み10万キロオーバーの個体が一般的となりつつある世代の中で、ディーラー車の低走行車を見つけるのは奇跡に近い。

 くわえて、エスカレードの整備や扱い方を熟知しているブルートが仕上げる個体だけあって、エンジンやミッションに違和感はなく、センターコンソールのCUEタッチパネルも正常に動いていたから、この型のエスカレードを探している方にとっては朗報だろう。

 日本国内に展開している中古車たちの数が軒並み減っている中、このレベルのエスカレードに出会える可能性は非常に低いだけに、気になる方は是非実車を見てみて欲しい。

▲レギュラーボディであるから、3列目シートを上げた状態だとこの程度の荷室がある。

▲3列目シートはボタン操作で電動で可倒する。

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