更新日:2023.01.20
文/石山英次 写真/ゼネラルモーターズ
コルベットがC7からC8に変わり、ミッドシップになるという時点から噂されていたハイブリッドの存在。そいつがついに明らかになった。
その名も「E-Ray」。コルベット生誕70周年を記念して誕生した、初のハイブリッドモデルである。
E-Rayは、C8の基本コンポーネンツをベースに前輪部分に160hpを発生させるフロントモーターを搭載しAWDとなっている=エンジンで後輪を駆動しモーターで前輪を駆動するeAWD。
ベースとなるC8には、6.2リッターV8エンジンが搭載され495hpを発生させるわけだから、全輪駆動時のフルパワーは655hpとなる。
ちなみに、このフル加速で0−60マイルを2.5秒、1/4マイルを10.5秒で駆け抜けるわけだから、相当に速い。
このハイブリッド化によって、トラクションの低い路面や急発進の際には、フロントにトルクを与えることで車両の安定性を高めることが可能になり、いわゆる全天候型となり、一方サーキット走行時のようなハードコーナリングを行う場合には、トルク配分をきめ細かく調整することが可能になるから、これま以上に素早いコーナリングが可能になる。
また、ステルスモードがあるから、自宅から幹線道路までは電気のみで走ることも可能だったりと、使い勝手も向上している。
▲6.2リッターV8エンジンの495hpとフロントモーターの160hpとで計655hpのフルパワーを発生させる。
▲トラクションの低い路面ではフロントに駆動力を与えることが可能になるから、全天候型で走らせることが可能なスポーツカーとなった。
E-Rayには、取り外し可能なルーフを持つクーペとハードトップのコンバーチブルがラインナップされているが、どちらも車重の増加は最小限に抑えられているというから素晴らしい。
乾燥重量でクーペが1712kg、コンバーチブルが1749kgであるから、既存のマッスルカーと比較しても抜群に軽い。
ちなみにE-Rayのバッテリーシステムはプラグイン充電の必要がない。通常走行時および惰性走行やブレーキング時の回生エネルギーを利用してバッテリーを充電しているからである。
なのでプラグイン充電を必要とするジープ系のPHEVとは異なり、どちらかといえばトヨタのプリウス的感覚で乗れるPHEVである。
さらにもうひとつ。ステルスモードは、電気のみで走らせることが可能だが、その最高速度は45マイル(約72キロ)。この速度を超えた場合、または電充電が不足した場合、エンジンが自動的に始動する仕組みになっている。
E-Rayは、ガソリンエンジンのクーペモデルよりも全体的に3.6インチ幅広いボディとなっているが、それはおそらくZ06と同じワイドボディだと思われる。
なお日本導入時期については未定である。
時代の波に飲み込まれコルベットすら電動というネガティブな思いを持つ方がいらっしゃるかもしれないが、この電動化はコルベットが今後も生産車として生きていくためには必要な処置であり、その割にはかなり魅力的なスペックで、大きな期待が持てる存在だと思うのだある。
▲フル加速が良くなり、コーナリングスピードも上がり、それでいて日常使いの燃費も良くなるというPHEVには大いなる期待が持てる。
▲コックピット感がたまらないC8のインテリアはE-Rayになっても変わることがない。
▲シート形状を含めスポーツカーにふさわしい装備が充実している。
19,404円
PERFORMANCE
6DEGREES
19,998円
PERFORMANCE
6DEGREES
3,480円
MAINTENANCE
GDファクトリー千葉店
48,070円
EXTERIOR
6DEGREES