更新日:2026.11.04
文/田中 享(Tanaka Susumu) 写真/ステランティス
ジープが歴史的名車CJ-8 スクランブラーへのオマージュとして製作したジープラングラー スクランブラー SRT コンセプトは、伝統的なスタイルにジープブランド初となる「SRT」の血統を融合させた、圧倒的なパフォーマンスを誇るデザートレーサー仕様のコンセプトカーである。
このモデルが生まれた背景には、①伝説的な名車CJ-8 スクランブラーへのリスペクト、②「SRT」ブランド初となる砂漠高速走行(デザートレーシング)への挑戦、そして③次世代のカスタマイズ性とリアルなアドベンチャーシーンにおける遊びの提案という強い意志がある。

▲ジープの歴史的名車であるCJ-8 スクランブラーは、1981年に登場したブランド初のコンパクトピックアップトラックであった。

▲CJ-8 スクランブラーへのオマージュとして製作されたラングラー スクランブラー SRT コンセプト。
エクステリアには、往年の名車を彷彿とさせながらもよりアグレッシブさを増したシャークノーズのフロントエンドを採用し、鮮やかなパンプキンオレンジのボディカラーが強烈な存在感を放っている。
最大の特徴はそのユーティリティと走りへのこだわりで、リアシートはフロアから完全に取り外せるだけでなく、180度回転させて後向きに座ることも可能なユニークな設計となっている。
そのシートを外せば広大な荷台が現れ、キャンプギアやモトクロスバイクなどをそのまま積み込める高い積載性を発揮する。
パワートレインには最高出力470馬力を誇る6.4リッターHEMI V8エンジンを搭載。さらに、従来のラングラーのイメージを覆す独立懸架フロントサスペンション(IFS)などを採用することで、砂漠の荒れた路面を猛烈なスピードで駆け抜ける卓越した高速オフロード性能を手に入れている。

▲鮮やかなパンプキンオレンジのボディカラーに塗られたオープンボディ。

▲リアシートはフロアから完全に取り外せるだけでなく、180度回転させて後向きに座ることも可能なユニークな設計となっている。

▲6.4リッターHEMI V8エンジンと独立懸架フロントサスペンションなどを採用することで、砂漠の荒れた路面を猛烈なスピードで駆け抜ける。
クラシックなオープンエアピックアップの精神と、SRT部門が持つモータースポーツ譲りの妥協なき走りが高次元で融合した、非常にスパルタンで魅力的な一台に仕上げられている。
ちなみに、実現の可能性として「スクランブラー」という車名や2ドアピックアップというコンセプト自体の市販化については、ステランティス社の公式ロードマップ等でも投入計画が明記されており、現実のものとなる可能性は非常に高いと見られている。
ただし、この過激なSRTコンセプトの仕様がそのまま丸ごと量産されるわけではなく、厳格な衝突安全基準をクリアする必要がある180度回転・脱着式のリアシートなどは固定式に変更されるなど、一部にアレンジが加えられる見込みだ。
また、砂漠高速走行向けの独立懸架フロントサスペンション(IFS)についても、伝統的なリジッドアクスルを愛するコアなジープファンの間でどのように落とし込まれるのかが注目されている。
時期としては今後数年以内の登場が期待されており、ショーカーならではの過激な演出やギミックを一部ブラッシュアップしながら、次世代のハイパフォーマンスピックアップとして市販化へ向けた布石が打たれている。
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