更新日:2018.02.08
文/編集部 写真/フォードモーター
スティーブマックイーン。60年代から70年代にかけて大活躍したアメリカ映画史に残るスーパースターである。
スティーブマックイーンは、アメ車業界のみならず、ファッションシーンにも多大なる影響を及ぼし、彼が映画の中で着用していた衣装は、現在のヴィンテージ市場においては高額取引される一方で、現在の通称アメカジ業界においても、今現在においてモロに影響を与え続けている。
彼が当時着用していた装束のリバイバル品がたびたび登場し、一瞬にしてSOLD OUT。彼の着こなしを参考にしているファンションシーンがいまだ日々見られるわけである。
そんなマックイーンの最も有名な映画のひとつが1968年に公開された『ブリット(Bullitt)』である。
スティーブマックイーン扮するサンフランシスコ市警察本部捜査課のブリット刑事。彼が運転する1968年型フォードマスタングGT390ファストバックがマフィアの乗るダッジチャージャーと繰り広げるカーアクション。
もちろん、ドライブするのはスティーブマックイーン本人そのもの。マックイーンはレーサーとしても活躍し、映画の中で使用するカーアクションはスタントを使用せず、基本自らが運転していたというのは有名な話。
で、今回フォードが発表した2019年型フォードマスタング ブリット。映画公開から50周年を記念した限定モデル。
ボディは劇中車さながらのハイランドグリーンカラーのマスタングGTがベース(ブラックもチョイス可能)で、搭載されるV8エンジンは若干のチューンにより475hp、最大トルク420lb-ftを発生させる。またMT車となり、シフトノブにはホワイトの球型ノブが採用されている。
シャシーは、フロントエアースプリッターを含むパフォーマンスパッケージをまとい、パフォーマンスパック2をオプションとして採用することも可能という。
映画に登場した1968年型フォードマスタングGT390ファストバックさながらにフロントグリル内にはエンブレムが付かず、ブラックの5スポークホイールも劇中車を意識したものとなっている。
今回発表の地とされたデトロイトには、マックイーンの孫、モーリーマックイーンが登場。まず本物の劇中車が登場し、その後にモーリーによる2019年型の紹介が行われたのである。
余談だが、本物とされる劇中車は、当時2台用意されたうちの一台ということであり、最近発見され今回のデトロイトにオーナー共々持ち込まれたものという。
それにしてもこうしたクルマ業界におけるオマージュ的商品を登場させるのは、いまやアメ車のみではないだろうか。オマージュとは、単なるリバイバル的な要素だけでなく、そこにリスペクト、尊敬の念が込められていることを言う。
人によっては、古臭い、もしくは新しいモノが開発できないだけ、と言い切る方もいらっしゃることだろう。だが、アメ車業界はそれでいいのである。他国のクルマとあえて比較する必要はなく、唯我独尊を歩めばいい。
というわけで、マスタングファンのみならず、マックイーンを崇拝する方々や彼の映画での着こなしを参考にされる方々がいまだ多くいるということで、そういう方々にこそ是非乗ってもらいたい、そして全身マックイーンを気取ってもらいたい、劇中車オマージュのフォードマスタング ブリット なのである。
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