2011年型までのシェルビーGT500は、5.4リッターV8スーパーチャージドエンジンが搭載されていた。最高出力は550hp。これでもリッターあたり100hp以上を叩き出すモンスター級のマシンであった。
だが当時、シボレーにはコルベットZR1がおり(638hp)、クライスラーにはバイパーがいた(600hp)。バイパーに関してはV10NAエンジンだったために、直接のライバルとはならずとも、シェルビーGT500がスーパーマシンを名乗るには目の上のたん瘤だったに違いない(すでに製産終了していたが…)。
さらに同じくシボレーからカマロZL1(580hp)なる、これまたハードチューンのマシンが登場するという状況下におかれ、シェルビーGT500はどうしたか。
ちなみに余談だが、カマロZL1の登場の背景には、2011年型までのシェルビーGT500の存在があったのは周知の事実。カマロZL1の最大パワーが580hpとなったのも、550hpのシェルビーGT500(2011年モデルまでの)を優に超えていることをアピールする狙いがあったのは間違いない。だがしかし…。
フォード陣営は、早々に2013年モデルを発表しファンの度肝を抜いた。何と排気量を上げ5.8リッターとし、さらにスーパーチャージャーを変更し、さらにインタークーラーを大型化するなどして、650hpの超スーパーマシンに仕立て直したのだ。増大したパワーに合わせて各部もよりヘビーデューティに仕上げ、カーボンファイバー製のドライブシャフトを採用し、デュアルディスククラッチ、6速MT、ファイナル3.31+LSDを携えるなど、アクスルなどの強化も行っている。同時にブレンボ6ピストンキャリパーや耐フェード性の高いパッド使用など、ブレーキも格段に強化されている(車重:1747kg)。
その後発表されたSRTバイパーが、8.7リッター自然吸気V型10気筒で640hpという数字を叩き出すも、シェルビーGT500のスペックを見てしまうと、霞んで見えてしまうのは気のせいか…。
同時に、2013年型シェルビーGT500にはコンバーチブルが登場する。実はこれまたカマロZL1から同じく登場するコンバーチブルモデルを迎撃するための秘策だった。当時カマロZL1は、世界一速いコンバーチブルモデルの登場と銘打ってデビューさせるつもりだった。
だが、シェルビーGT500コンバーチブルの登場により、これまた最速の称号は使えずじまい、さらに話題を独占されてしまった形である。
こうして出来上がった2013年型のシェルビーGT500こそ、史上最強のシェルビーであり、さらにコルベットZR1などの猛者たちを蹴散らす、最強のアメリカンマッスルなのである。
一刻も早く試乗してみたい新車の1台である。あ〜待ち遠しい。
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