タンドラといえば、フォードF-150、シボレーシルバラード、そしてラムトラックなどと競合する北米トヨタの専用フルサイズピックアップトラック。現行型のタンドラは2007年にデビューすると同時に、圧倒的な存在感によって競合たちの度肝を抜いた。
そして、それから7年後の2014年にビッグマイナーチェンジを受ける。だがその後は若干の変更はあるものの、タンドラとしての大きなニュースはほとんどない。
逆に言えば、それほど大きな変化がないのがいいところ、とも言えるわけだが、初期モデルを購入したり、マイナーチェンジ後の2014年モデルあたりのオーナーになった方々には少々頭の痛い問題もある。そう、次に乗り換えるべきモデルが見当たらないのである。
あまりに変化が少ないことにより乗り換え需要が見込めないという、何とも皮肉なモデルでもあるのだ(もちろん長く乗る前提で購入した方々には最高の一台となっている)。
ということで、タンドラオーナーとしては新たな年式モデルの進化&変化が気になるところであり、そういう意味では2018年モデルは結構違いが現れている。
ということで、2018年型のSR5である。このSR5は、いわゆるベースグレードと言われる仕様であり、クルーマックスではあるがTRDパッケージ等のオプションは装備されていない。さらにサンルーフも付かない。
だが、あえてコラムシフト仕様をチョイスしたことで、往年のアメリカンピックアップが醸し出すベンコラのいい雰囲気が漂い、どのみちホイール等を替える気であるならば、逆に「非常に魅力的なモデル」だろうとすら言い放てる。
というのも、搭載エンジンが5.7リッターV8である。いわゆる「350のV8」=すなわちビッグ3のピックアップにはもはや存在しない5.7リッターV8エンジンは、なぜだかアメリカンに好まれる。
だからこそ、ベンコラと組み合わせることで単なる「トヨタの左ハンドル車」から逸脱でき、アメ車の一角を占める存在して、(トヨタ自身が)ラインナップに残しているのである。
だからそれをあえて日本で乗るのも、アメ車に触れる醍醐味と同様の行為としてまた楽しい。しかもトヨタクオリティである。
で、2018年モデルだが、まずLEDのデイライトが加わっている。これだけでも表情が若干異なる。
さらにフロントグリル形状が異なり、トヨタエンブレムに変化が起きた。これは2018年装備されたトヨタセーフティセンスPによるものであり、このマークの裏側からミリ波レーダーが透過し、前方の障害物をチェックしているという。
ちなみに、このセーフティセンスPは、国内トヨタ車に装備されている安全装備と基本同一のものであり、言ってしまえば国内トヨタと同様の安全装備が装着されることになったわけである。
この安全装備、若いドライバーさんなんかではあまり必要としないかもしれないが、死角が多くなる巨大な車両には結構有意義な装備だと思っているし、個人的には、最新のクルーズコントロールの制御の緻密さみたいなのを直近で体感しているだけに、使いこなせばかなり便利な補助機能だと思う。
だからこそ、この安全装備が付いた2018年のタンドラにあえて乗り換える、というオーナーさんがいてもおかしくはないと思うのである。
一方、室内ではメーター内のデザインの若干の変更が見て取れるが、個人的に大きな変更と感じたのが、キーの変更。キーとキーレスのリモコンが別体だったのが一体になったのだ。本来ならスマートキーとなるのだろうが、タンドラにはベンコラや旧式のキー操作があえて似合うと思うだけに、現状の進化でも十分であるのだろう。
直輸入しているベルエアーのスタッフによれば、「この安全装備の充実を待っていた方々は意外にも多く、すでに乗り換えを行う方も結構いらっしゃいますね」
というわけで、国産車と同等の安全装備が付いたアメリカンピックアップを、あえてこうした明るいブルーメタリックのボディで、さらにベンコラ仕様で乗るのも、非常に楽しいと思うわけである。
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