じつは三度目の取材である。最初の取材は2010年。リフトアップのラムとしてカスタムカー取材をさせてもらった。で、二度目。この時の様子はアメ車ワールドにも掲載されている。2014年のことである。
>> 2004 ダッジラムトラック (DODGE RAM)
そして今回、三度目の取材は、二度目の時点からの模様替えをリポート。改めて乗せていただいて、旧時代のラムそのものの面白さとカスタマイズの楽しさ、そして適切な維持方法が貴重なアメ車を長く生きながらえさせる、ということを教えてもらったのである。
この車両の詳細は、旧スレッドを確認してもらいたいのだが、簡単に述べれば2004年型の5.7リッターV8エンジン搭載車。足回りはリフトアップを行い、ボディはグラフィックで飾り、その当時はかなり手を加えたラムだった。
当時も実際に乗らせてもらったが、想像以上に硬質なシッカリした乗り味に、リフトアップ車の楽しさを知ったのである。
だが、それから数年経ち、各部に異常はないけれどちょっとずつヤレも見られ、嫌いじゃないが別れを考える場面がチラホラと出てくるようになったという(オーナー談)。そもそも2004年車。すでに12年が経っている。
そこで新車のラムへの買い替えを検討するも…。概算で600万円。現在のラムを下取りに出すにしても、追金400万円以上の出費は確実。ということで、どうするか?
散々悩んだ挙句、このまま乗り続けることを選んだという。決めては、ラムのV8サウンドだった。オリジナルチューブとコルサの出口を組み合わせて製作したワンオフマフラーが奏でる濃密なV8サウンド。最新の車両では決して出ない味である。
さらにホイールのイメージチェンジを行い、タイヤをブロックタイヤに変更して、全体的なリフレッシュを敢行する。結果的に、新車購入を考えたことによって、逆に旧ラムの持てる魅力を再確認したというわけである。
たしかにそうだろう。彼らが求めるアメ車とは趣味性である。日常的に使用する道具車ならばまだしも、すべての新型車にアメ車ならでの魅力が備わっているわけではないのだから、常に最新が最良ということは決してないのである。
そして出来上がったのがご覧のラム。過去に取材した当時に貼られていたデカール等は一度整理し、リアのみ残し、ホイールはペイントによってイメチェンを行った。くわえてブロックタイヤをセレクトし、タイヤ幅を調整しながら、ボルト留めのオーバーフェンダーで迫力を醸し出す。
ホイールは、ブラックのボディカラーに対しダークブラウンをチョイス。ブラックでまとめる案もあったが、流行りのトヨタタンドラ風カスタマイズとは一線を画すためにも、あえてブラウンカラーで勝負したということである。
繰り返しになるが、すべてにおいて最新が最良であるということは決してないのである。求める物によっては、新型では物足りないということも確実にあるわけである。
そう言う意味では、いまお持ちのアメ車があるならば、その個性を磨き、ずっと愛し続けることもまた重要なはずである。恐らく、新型車ではもう二度と手に入らない個性であるはずだから。
それともう一つ。こういったいわゆる旧式年代のアメ車の面倒が見られるショップを探すこと。面倒とは、メンテナンスだけでなく、カスタマイズ等の要望をちゃんと聞き入れてくれるところ。
恐らく他店であれば、今回のような場合、ホイールは確実に他ブランドの新品が薦められていたに違いない。ショップも商売である。日銭を稼ぐためにも何かしら売りたいはずだ。
だが、ちょっとメッキが剥がれたとか、リムに傷ついているレベルで買い換えるなら「色を変えるだけでも雰囲気変わるし安価に済むよ」と教えてくれるショップは、非常に貴重な存在だろうと思うのである。
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