厳しい日本人基準を網羅した直輸入車のみを、独自環境により日本に持ち込み販売しているBCDだが、同時に新車の直輸入も行っており、魅力的な新型車を早々に日本に持ち込んでいる。例えばヘルキャットのワイドボディなどは日本で一番最初だったし、今回のマスタングブリットも同様に日本最速上陸となっている。
もちろん、BCDはただ販売するだけの店舗ではないから、こうした最新車両の整備に関する電子デバイスも備えおり、余談だが、いまだ日本に10台もないといわれるクライスラー系の電子デバイス・ワイテック2も早々に完備されている。
さて、こうした優れた環境のもと、最速で輸入された新車のブリットモデルだが、みなさんはご存知だろうか。ひと言でいえば、「往年のスターと名車をオマージュする一台」と言えるのである。
スティーブマックイーン。1960年代から70年代にかけて大活躍したアメリカ映画史に残るスーパースターである。
スティーブマックイーンは、アメ車業界のみならず、ファッションシーンにも多大なる影響を及ぼし、彼が映画の中で着用していた衣装は、現在のヴィンテージ市場においては高額取引される一方で、現在の通称アメカジ業界において、今現在においても圧倒的な影響を与え続けている。
彼が当時着用していた装束のリバイバル品がたびたび登場し、一瞬にしてSOLD OUT。彼の着こなしを参考にしているファンションシーンがいまだ日々見られるわけである。
そんなマックイーンの最も有名な映画のひとつが1968年に公開された『ブリット(Bullitt)』である。
スティーブマックイーン扮するサンフランシスコ市警察本部捜査課のブリット刑事。彼が運転する1968年型フォードマスタングGT390ファストバックがマフィアの乗るダッジチャージャーと繰り広げるカーアクション。
もちろん、ドライブするのはスティーブマックイーン本人そのもの。マックイーンはレーサーとしても活躍し、映画の中で使用するカーアクションはスタントを使用せず、基本自らが運転していたというのは有名な話。
で、今回撮影したのが2019年型フォードマスタング ブリット。その1968年型フォードマスタングGT390ファストバックを現行マスタングベースにトリビュートした、映画公開から50周年を記念した限定モデルである。
ボディは、劇中車さながらのハイランドグリーンカラーのマスタングGTがベース(ブラックもチョイス可能)となり、搭載されるV8エンジンも同様の5リッターV8ではあるが若干のチューンにより475hp、最大トルク420lb-ftを発生させる。またMT車のみとなり、シフトノブにはホワイトの球型ノブが採用されている。
シャシーは、フロントエアースプリッターを含むパフォーマンスパッケージをまとい、独特の雰囲気を発生させている。
映画に登場した1968年型フォードマスタングGT390ファストバックさながらにフロントグリル内にはエンブレムが付かず、ブラックのアメリカンレーシング製トルクトラスト5スポークホイールも劇中車を意識したものとなっている。内部には赤いブレンボのキャリパーが光る。
また購入時に装着できるオプションも絞られており3つのみ。「ブリットエレクトロニクスパッケージ」(ナビ、運転席とミラーのポジションメモリー機能、アップグレードされたサウンドシステム、側方接近警報付きブラインドスポットシステム)と、「マグネライドサスペンション」、そしてブラックのレザーにトリミングが入った「レカロ製シート」。
今回撮影したBCDの車両には上記2つのオプションが装備された豪華仕様である。
それにしてもこのグリーンのボディは美しい。実際に筆者は実物を目前にし、写真で見る以上の興奮を覚えたのは事実である。このマスタングは、マスタングにしてマスタングにあらずであり、入手すればもはやクルマの流行り廃りを考える必要がまったくない。好きな方がずっと乗るべき車両であり、オーナーと車両がともに朽ち果てるまで…、添い遂げるべき存在であると思っている。
ちなみにこのブリットが発表されたデトロイトの地には、スティーブマックイーンの孫、モーリーマックイーンが来場。そして本物の劇中車も登場し、孫娘モーリーによる2019年型の紹介が行われたという。
それにしてもこうしたクルマ業界におけるオマージュ的商品を登場させるのは、いまやアメ車のみではないだろうか。オマージュとは、単なるリバイバル的な要素だけでなく、そこにリスペクト、尊敬の念が込められていることを言うのである。
人によっては、古臭い、もしくは新しいモノが開発できないだけ、と言い切る方もいらっしゃるかもしれない。だが、アメ車業界はそれでいいのである。他国のクルマとあえて比較する必要はなく、唯我独尊を歩めばいい。
というわけで、マスタングファンのみならず、マックイーンを崇拝する方々や彼の映画での着こなしを参考にされる方々がいまだ多くいるということで、そういう方々にこそ是非にとオススメしたい。そして全身マックイーンを気取ってもらいたい。それができるのはこのマスタングのみである。
こちらの動画は、孫娘のモーリーがマックイーンの映画的なシーンを再現。
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