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試乗記 TEST RIDE 1998 シボレーコルベット コンバーチブル1997から2004年の間に存在した5代目コルベットをエイブルで取材

1998 シボレーコルベット コンバーチブル

走りの性能に劇的進化をもたらした革新的メカニズム搭載

フレームの強化および軽量化、オーバーハングの短縮、トランスアクスル採用で前後重量配分の改善による走りの劇的変化をもたらしたマシン。C5のコンバーチブルをエイブルにて取材した。

更新日:2018.11.07文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力

エイブル
TEL 044-857-1836 [ホームページ] [詳細情報]

コルベットの歴史のターニングポイント

 リトラクタブルヘッドライトや4連テールランプといったアイデンティティはそのままに、走りのパフォーマンスを高めているC5コルベット。

 とはいえそのスタイルは、C3のようなわかりやすい刺激的フォルムというよりは「スポーツカー」として普遍的なスタイルをまとっているように見える。だからこそ、コルベットファンとしては若干の物足りなさ、もしくは違和感を感じることになったのかもしれない。

 たとえば、プロポーションの変化。C4までのそれは、コルベットとして正当なロングノーズ&ショートデッキスタイルを実現していたが、C5では、全長はC4と変わらずともホイールベースが10センチほど伸びたことによって、くわえてボディの前後オーバーハングを大幅に短縮したことによって、後輪の直前に座る伝統的なフォルムが薄れていたのである(デザイン的には当時、「RX-7みたいだ」なんて声もよく聞かれたのだ)。

 だがそれは、コルベットとしての「荒々しさの表現」といった問題はあったにせよ、一転スポーツカーとしては極めて美しく、流麗なスタイルといっても過言ではない。当時一世を風靡したホンダNSXよりは圧倒的に優れていたという世界的な評価もあったのである。

 で、そういうスタイリングの下に隠されたメカニズムは、現行C7に続くコルベットの序章として見事なほど革新的なものだった。

 まずフレーム全体を変更し強化&軽量化を行ない、ボディの剛性を対C4比で400%以上上げ、同時にトランスアクスル採用でトラクション確保とともにボディパッケージレイアウトを変更することで、スポーツカーとしての運動性能を格段に上げたのである。

 と同時にLS1型V8エンジンを搭載し、これまで直線番長的だった走りの質を大幅に変えたわけである。

 すなわち、上記冒頭のデザイン云々は、走りの質を変えるための副産物だったわけである。=それは、それまでのデザインありきのような制作過程から、走りを極めるための過程へと変化したことを意味し、その後に続くC6、C7の走りを作るベースともなったというわけである。
クーペモデルのコンバーチブルというよりは、スポーツカーベースのコンバーチブルだけに、屋根がなくても超一流のスタイリングが味わえる。歴代コルベットの中では穏やかな面を持ったスタイリングだが、その流麗さは世界のスポーツカーたちと互角に戦える。
しかもリトラクタブルヘッドライトを装備する最後のモデル。コルベット好きというよりは、スポーツカー好きに愛される理由でもある。
純正のマグネシウムホイールを装備するフルノーマル車。これだけの個体はもう二度と出てこないと思う。
4連テールライトはコルベットのアイデンティティ。それでもC3のような厳ついスタイリングというよりは穏やかな曲線を駆使したスポーツカースタイルをまとっている。
幌を下ろしても走ってみたが、まず幌の程度の良さに驚いた。室内からのリア窓の視認性もまずまず。日本の気候を加味すれば、屋根付き車庫に置いてやりたいと思えるほど、程度が良い。
幌の収納は手動。慣れればそれほど手間をかけずに開閉可能となるはず。

最新のアメ車にはない極太低速トルク

 そんなC5コルベットのコンバーチブルに試乗した。1998年型のディーラー車で走行距離は約3万8000キロ。ツーオーナー車だが、見た目の状態は非常によく、その個体には懐かしきマグネシウムホイールが装備されていた。

 余談だが、正規輸入車のうち、97、98年の初期ものにおいてのみ装備されたマグネシウムホイール。細身の5本スポークでブロンズカラーが特徴。ただし、99年からZ51が導入され、マグネシウムはZ51の専用装備ホイールとなったため、ノーマルモデルにはアルミホイールが装備されるようになった。つまり、今となってはレアものと言っても過言ではない装備品である。

 幌は手動ということを、この時初めて知ったが操作系は悪くなく、慣れればまったく問題なし。またリア窓がガラス製なのも嬉しい。

 ちょうど涼しくなってきたこともあって、まさにオープンカーには最適な季節。幌をあけた状態と閉めた状態とで街中一般道をしらばく走らせてもらった。

 驚いたことに、街中でも十分に楽しい性能の持ち主であった。街中での50~60キロ程度で走行しても非常に心地よい。

 その理由は抜群の低速トルク。最近の最新アメ車はAT等の高効率による小気味良さは十分にあって、それによって燃費改善等の効果が抜群だが、昔のようなトルクの波に乗ることがほとんどなくなっている。実際には乗っているのだが、効率よく必要最低限の力を裏で目一杯フルで使っているような感じであり、極太トルク感はほとんど感じない。

 だが、こうやってちょいと昔のアメ車に乗ると「アメ車ってこういうもんだったよな~」と思わず笑顔になっちゃうほど低速のトルク感が凄いことに気づく。とにかく出足のスムーズさが格別であり、野太いトルクを生かした走りの気持ちよさがハンパない。

この味はもう二度と味わえないかも

 これでも当時は、「C4コルベット時のLT1と比較するとトルク感が減った」と言われていたにもかかわらず、今乗ると明らかに現在の効率エンジンとは異なる趣がある。巨大なトルク感と簡素な4速ATがもたらすオーソドックスなアメ車の魅力と言えるだろう。

 やはりアメ車ファンなら一度はこうした魅力を味わっておくべきではないか? もちろん、速さでは最新アメ車に確実に負けるだろうが、趣ではまったく勝負にならないほど濃いのである。

 しかも、C5コルベットならまだそれほど古さに違和感を感じずとも手に入れられる状態の個体があるのが嬉しい。C4だと、かりに状態が良くても、その作り自体がすでに旧車といってもいいくらいのアメ車クオリティであり、あえて旧車が好きならC4だろうが、それほど旧車感を味わうことなくアメ車の醍醐味を楽しみたいないら間違いなくC5だろうと思う。

 個人的には、もし今、すでにC5に乗っている方は、よほどのことがない限り手放さない方がいいと思う。現代の最新アメ車には、もうこの時代の名残すら残っていないのだから。
街中で普通に扱える大きさも魅力。近所のコンビニにも出動し、名古屋あたりなら気軽に連れ出せる存在。
走っていてとにかく気持ちいい。90年代アメ車が持っている抜群の低速トルク感とATの組み合わせが「これぞアメ車」といわんばかりの魅力を体感させてくれる。
5.7リッターV8エンジンを搭載し350hpを発生させる。最新のアメ車と比較すれば大パワーとは言えないかもしれないが、性能にしては十分なパワーといえるし、とにかく味わいが濃いから楽しいし、すべてがカッコイイ。
歴代エンブレムの中で個人的にはこのクロスフラッグが一番好き。たまたま偶然だが。
この年代としてはよく頑張った室内空間。人間工学を駆使したインパネは非常に機能的。操作性も良い。それに車両としての状態も良い。
オーソドックスな4速ATだが、だからこその魅力ともいえるほど、V8エンジンとのマッチングが良い。特に最新のアメ車に乗った後に乗るとその良さがよくわかる。ただし、そういう年代の代物だからこそ燃費等には目を瞑る必要はあるだろう。
写真を見てもらえばわかるだろうが、シートの状態も非常に良い。ツーオーナー車ということだが、使い方もよかったのだろうと思う。ちなみに、前オーナーさんは弊社HPで過去に紹介した69カマロのオーナーさんであった。

街中を転がすのに最適なサイズ感

 それにしてもコンバーチブルは面白い。それにこの個体の状態が良いのも相まって、改めてC5の良さを再認識した次第である。

 運転操作系にクセや違和感がまったくなく、ボディの四隅の感覚はつかみやすく、ブレーキやハンドリングも的確であり、今をもっても街中を転がすのに十分なサイズ感で運転しやすい。それでいて超一流のスポーツカースタイルをまとっているのだから不満などあるはずがない。

 それにオープンボディにもかかわらず、異音騒音の類が気にならず、さすがコンバーチブルの国のクルマだけあって、ハタから見るオープンスタイルのカッコ良さも格別である。

 しかもフルノーマル純正状態(マグネシウムホイールが装着されていること自体稀。普通、取り外されて売られてしまう)のD車にこのコンディションの良さ。

 車庫の事情が許すなら、筆者がそのまま買ってしまいたかったというのがホントのところである(できれば、クルマのためを思って屋根付き車庫で幌の状態を維持してあげたいところである)。オープンカー好きにとっては、アメリカ製オープンこそが理想なのである。

 この個体を扱うエイブルでは、サードカマロ等の90年代アメ車を中心に、個性豊かなアメ車を豊富に扱っている。ポリシーは、「まずはそのクルマの素の状態を味わう」ということで、パフォーマンス重視のカスタム等を積極的に推し進めるというよりは、コンディションを重視した健康状態維持を掲げているだけあって、取材したC5のコンディションは超がつくほど抜群だった。

 個人的にはC5の場合、純正車こそ美しいと思っているし、たとえばホイールが変わってしまっただけでも、そのスタイリングに影響を及ぼすと思っている。だからこそ、こんな個体は非常に稀であり、そういったポリシーを持ったエイブルだからこその個体とも言えるわけである。

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