TEST RIDE

[試乗記]

HPPが840hpのデーモンをチューニングで1000hp越えへ

2018 ダッジ チャレンジャー SRT デーモン

限定車ならではのデーモンをさらなるモンスターへと仕上げる

岐阜のスペシャルショップLUXZからHPPにチャレンジャーSRTデーモンが庫した。なんとデーモンをベースにチューニングを行い1000hp越えを目指すという。その一連の流れを紹介する。まずは車両紹介。

更新日:2019.06.10

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/HPP  TEL  [ホームページ]
     LUXZ (車両協力) TEL  [ホームページ]

一年限り3300台の限定マシン

 2008年に登場した現行チャレンジャーにおける衝撃的な記憶といえば、2015年に登場したチャレンジャーヘルキャットである。怒涛の707hp。500hp、600hpというカタログスペックは実際に見たことがあっても、ノーマル純正車両における700hp越えパフォーマンスは、それまで想像すらしたことがなかった。

 まるでチューニングカーのような世界。そんな700hpを日常生活に取り込んでしまったヘルキャットの偉大さは筆舌に尽くしがたい。

 だが。その勢いはヘルキャットでは収まらなかった。3年後にさらなる衝撃的マシンが登場した。まるで悪魔のような存在。840hpのデーモンである。

 デーモンは840hpマシンであったが、限定車であった。2018年一年限りの3300台限定。しかも、ドラッグレースのベースマシンという成り立ち。とはいえ、一年後の2019年にはこのデーモンをベースにしたチャレンジャーヘルキャットレッドアイが登場している。

 すなわち、2019年のトップパフォーマーが登場できたのはデーモンがあったから。ということで、今現在でも、このデーモンの価値が上昇し続けている。

2018年限りの限定車。アメリカ国内で3000台、カナダで300台の計3300台。ストック状態のままドラッグレースで勝利可能なマシンとして開発。そのための840hpだが、後にこのエンジンを搭載したヘルキャットレッドアイが登場する。

ドラッグマシンとしての軽量化を含めた措置としてシートは運転席のみ。ただし、オプションで全席シート設置やエアコン装備を装着することも可能。今回のマシンは後者の装備を踏まえている。

赤い悪魔のエンブレムがデーモンの証。こだわる男たちはこのエンブレムにスーパーカーと同様の対価を支払うのである。

シリアルナンバー「1910」のデーモンになる。

ドラッグマシンのベースとはいえ840hpは魅力

 そんなデーモンをLUXZのユーザーさんが入手した。しかもHPPにてそのデーモンをチューニングしモンスターマシンさながらの1000hp越えを目指す。ということで、早速ベース車両を取材。

 デーモンは一年限りの限定モデル。しかも、ノーマル状態のままスペシャルガソリンを注入すれば840hpとなり、そのままドラッグレースで勝利可能。そういう触れ込みのマシンである。

 0-30マイル加速が1.0秒、0-60マイル加速2.3秒、最高速度326km/h。そうしたパフォーマンスを実現するためにシートは運転席のみのシングルシーター。さらにドラッグスタートではウイリーした状態で約89センチも走る。

 840hpを発生させるエンジンは、ヘルキャットの6.2リッターV8スーパーチャージャーがベースだが、スーパーチャージャー本体、ピストン、ロッド、バルブトレイン、燃料噴射システムなど、25にわたる主要コンポーネンツがアップグレード。

 具体的には、スーパーチャージャーの容量を拡大し、ヘルキャットの2.4リッターに対し2.7リッターとし、ブースト圧を11.6から14.5psiに。くわえてレブリミットを6200から6500rpmへとし燃料ポンプの増設と新たに加えられた熱対策パーツ、エアグラバーフードやドライバーサイドエアキャッチャー等によって、840hpをたたき出している。ミッションは容量の大きい8速ATのみである。

搭載されるエンジンは、ヘルキャットの6.2リッターV8スーパーチャージャーがベースだが、スーパーチャージャー本体、ピストン、ロッド、バルブトレイン、燃料噴射システムなど、25にわたる主要コンポーネンツがアップグレード。それによって史上最高の840hpを発生させる。

エンジンヘッドカバーにもデーモンの意匠が組み込まれている。

他のチャレンジャーにはオレンジ色が使われるが、デーモンのエンジン内部のパーツには赤い悪魔さながらの「赤」が使用されている。

ご覧のようなドラッグスタートではウイリーした状態で約89センチも走る。

840hpを1000hp越えマシンにチューニング

 一方足回りは、フロントを浮かすセッティングになり、ブレーキも4ポッド、そして専用のラジアルドラッグタイヤを装着するなど、ドラッグレースマシンさながらのセッティング。

 取材車両には、オプションの助手席や後席が装備された仕様となっており、そういう意味では日頃われわれが目にするチャレンジャー一族に近い状態である。

 とはいえ、2018年当時では唯一のワイドボディ装着車であり、エアグラバーフードや量産車で初となるラジアルドラッグタイヤ(315/40R18)を装着している姿に異様な雰囲気を感じる。

 さて今回、そんなデーモンをチューニングする。エンジン&スーパーチャージャー関連をチューンし1000hp超へ。さらに足回り等のセッティングを改め、ドラッグ仕様から、街中や高速&サーキットといったあらゆるステージで速く走れる状態へと導く。

 HPP長池氏によれば、「これまでにもヘルキャットベースでハイパワー仕様を製作してきた経験を生かし、デーモンを仕上げます。また、デーモンの840hpは、レッドキーを使い、オクタン価100以上のレース用ガソリンを入れ、デーモンに付属されている「デーモンクレート」に含まれている「ダッシュスイッチと専用PCM」に差し替え、ハイオクタンモードに切り替えることによって本来は発揮できるのですが、今回はECUチューンでその切り替えをなくし、アクセルを踏めばそのままパワーが立ち上がるようにセッティングします」

フロントエアグラバーフードの裏側は、巨大なスーパーチャージャーが干渉しないようえぐられた形状が与えられている。

エアグラバーフードに両サイドのヘッドライトエアインテークがデーモンの特徴になる。

量産車では初となるラジアルドラッグタイヤを装着する。サイズは315/40R18インチ。これによりヘルキャットよりも4割近いグリップの性能の向上が見られるという。

これまでにいくつものチューニングカーを製作してきた手法を生かし、デーモンで1000hp越えを目指す。

あえてチャレンジャーで無敵のマシンを製作する

 現状、上記切り替えを使用しなくても780hp前後は出ているということだから、「めちゃくちゃ速い」の一言だが、それをさらに速くするという。しかも壊れずに。HPPにおけるチューニングのベースとなっているこの「壊れないチューニング」というのが非常に興味深いだけに、このデーモンの変化を追って取材していくつもりである。

 それにしても、「デーモン」というネーミングの響きがチャレンジャーによく似合っている。直近でいえば、ヘルキャットレッドアイで十分な満足感が得られそうなものだが、こだわる方にはまったく違う存在なのだろう。

 あえてデーモンを購入し、チューニングする。そして無敵のマシンを製作。同じ金額を出せばフェラーリだってランボだって買えるのに、あえてチャレンジャーで。

 それこそまさしくアメ車の醍醐味だろう。

インテリアは、スエードタッチのステアリングになっている以外、他のチャレンジャーとの違いはそれほど多くはない。

メーターの意匠は若干異なる。特にスピードメーターは、フルスケールでマックス200キロ表示となっている。

運転席のみのシングルシーター仕様も魅力的だが、日本での実際の使用を考えればフルシーター装備がマスト。デーモンエンブレムが入ったシート。

すでにパーツ手配は終了し、到着を待つばかり。乞うご期待あれ。

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