TEST RIDE

[試乗記]

ブラックボディに赤いデュアルストライプとリアウインドールーバーが特徴

2019 ダッジチャレンジャー R/T スキャットパック

5.7Lにお乗りの方も一度はこの6.4Lの醍醐味を味わうべき

現行型チャレンジャーの最も魅力的なグレードは6.4Lエンジン搭載車。今回はそんな6.4Lモデルにおける非常にオーソドックスな個体を紹介しよう。

更新日:2021.11.29

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/BUBU / ミツオカ TEL 0120-17-2290 [ホームページ] [詳細情報]
     BUBU横浜 TEL 045-923-0077 [ホームページ] [詳細情報]

乗り換え候補車としてグッドタイミング

 例えば、もし今5.7Lモデルに乗っている方の乗り換え候補として、もしくは初めてのチャレンジャーとして、このチャレンジャー6.4Lを選ぶとするならば、非常に良き候補車としてオススメするだろう。

 もちろん、コンディションが良いということは言うに及ばずだが、それよりも何よりも非常にオーソドックスな6.4L車であるということが理由の一つ。もちろん8速AT車であることも。

 例えば、こだわりの選択肢ともなれば、6.4Lワイドボディもあるし、6速MT車もあるから、そういったこだわりの集大成としては、「6.4Lワイドボディスキャットパックシェイカーの新車」なんてことにもなってしまうわけだが、そうした選択肢ならざっと900万円超の金額が必要になる可能性がある(でも、買えるなら買ったほうがいい。そのくらいレアだしカッコイイ)。

▲別記事でも紹介されている6.4Lモデル。走行距離は2万キロ超だが、各部の状態は驚くほどいい。

▲同じ6.4Lモデルの中にはハードモデルやMT車等バリエーションが多々あるが、こちらのモデルはオーソドックスな個体だけに多くの方に勧められる。

今後も値上がり傾向は続く

 しかも今、本来ならとっくに2022年モデルの発売が開始されているはずにもかかわらず、現地の市場に出回らない。

 恐らくそれらはコロナ禍や半導体不足といった諸問題による影響だろうが、恐ろしいことにそうした各問題が中古車価格へと影響を及ぼしており、現地の中古車価格が軒並み猛烈に高騰、プラスして円安も加わり日本での価格高騰に繋がっている。

 さらにそれらの影響を受けてか、日本国内の中古車価格も軒並み高騰しているから、ハッキリ言って今後はもっともっと恐ろしい価格帯に突入する可能性が浮上しているのだ。

 もちろん、長い目で見れば落ち着く可能性は否定しないが、少なくとも円安傾向は今後も続く、もしくはより円安になる懸念があるから、ここ1、2年のレベルで見れば価格上昇の波は収まらないと考えられる。

 そうしたもろもろの状況下で今チャレンジャーを購入しようとするならば、もしくは乗り換えを検討しようとするなら、中途半端な価格帯(ここでいうなら450万から500万円程度)の個体に手を出すよりは、あえてめちゃくちゃ安い価格帯(300万円以下)のワケあり物件的な個体か、履歴のハッキリしたある程度高額なワンオーナー的個体を狙い、長く乗るべきではないかと考える。

▲搭載される6.4LV8エンジンは485hp、最大トルク475lb-ftを発生させ、大排気量エンジンらしい息の長い加速が身上。

▲ブラックボディに赤いデュアルストライプが非常によく似合う。

▲2万キロ超走行の中古車ベースということを鑑みれば、かなり状態はいいと言えるだろう。

▲チャレンジャーにはルーバーがこれまたよく似合う。

中途半端な個体が一番危ない

 というのも、ここでいう中途半端な価格帯の車両には、日本の中古車市場で回っている車両も含まれており、そうした車両はツーオーナー、スリーオーナーカーだったりすることもあり、仮に走行距離は少なくとも結構なヤレが感じられる場合が多い。

 しかもいじってあることも多いから(カスタマイズされている)、購入後に予見できないトラブルに見舞われたりすることもあり、しかもその車両を販売している店舗に万が一ワイテック2.0(電子デバイス)がなかったとすれば、例えば500万円で買った場合でも結果的に550万円、600万円となってしまう可能性が大いに考えられる。

 何かあっても全部保証で直してもらえるなら良いが、そこまでアフターを重視する店舗も実際には少ない。仮にアフターを重視するなら、そもそもそのレベルの価格帯には納めないはず。

 また、あえて最初からワケあり物件に手を出したなら、安かろう悪かろうでも納得の範囲だろうし、もし何も起きなければ儲け物的な感じで得した気分にもなるだろうが、中途半端な価格帯の個体でトラブった場合は騙された感に苛まれるだろう。

▲チャレンジャーと言えばこのインテリア。非常にスポーティな室内空間が設えられている。

▲デジタルとアナログを融合したメーター類。加速した時のタコメーターの動きに注目して欲しい。

▲組み合わされるミッションは8速AT。パドルも装備されている。

常に同じレベルの状態に近い個体

 だが一方で、上記で紹介しているBCDの6.4L車両は、現地にて精査された車両であり、現地のディーラーにて履歴確認や保証継承も受けた車両であるから、現地での最新の状態にして日本に送られる。まずはその時点で日本国内の中古車車両とは一線を画す。

 さらに船で輸送されBCD横浜に運ばれたのちに各部のチェックと改善作業が行われ、万が一、この段階で何かしらの瑕疵があればアメリカに返品されることもある。

 それら作業が行われたのちに、当然ワイテック2.0にてECU関連の確認も行われ、そうしたすべての確認作業後にショールームに並べられる。

 ちなみに、BCD車両は走行距離が比較的少ないもの、そして動力性能における各部分がノーマル状態である車両がベースとなっているから、粗雑に扱われた個体が入庫することは絶対にない。

 すなわち、ここで紹介している6.4Lモデルは、そうしたすべての流れ作業後の状態であるということである。

 余談であるが、こうしたBCD車両を我々のサイトでもずっと紹介し続けているが、そこでもあることに気づくはず。そう、あくまで写真越しではあるが、取材車両のコンディションが常に一定のレベルに保たれていることに気づくのではないか。

 要するにそういうことである。常に同じレベルの状態に近い個体が入庫し続けており、それすなわち、BCDの車両精査と独自輸入のシステムが秀逸だからに他ならず、中古車とはいえ、安心感を持って購入することが可能であると言える最大の理由である。

▲シートのコンディションもかなり良い。また元々のシートのサポート性も良い。

▲現代車両として一時代を築いたダッジチャレンジャー。あと数年で生産終了となるから、今のうちに手にれておきたい。

6.4Lでチャレンジャーの醍醐味を味わう

 くわえてBCD車両には1年のアフター保証が付いているが、そうした長期の保証が付帯可能になるのも、自社販売している車両の状態把握がシッカリとなされているからである。

 さて、前置きが長くなったが実車である。2019年型の約2万キロ超走行。ブラックのボディカラーに赤いデュアルストライプとリアウインドールーバーが特徴の6.4Lモデル。搭載される6.4LV8エンジンは485hp、最大トルク475lb-ftを発生させ、いわゆる大排気量NAエンジンの醍醐味が味わえる名機。

 今仮に5.7Lにお乗りの方も、ぜひとも一度はこの6.4Lの醍醐味を味わうべきと思うし、これからチャレンジャーオーナーになろうとする方も一気に行ってしまっても良いのではないか、と最近常々考えている。

 というのも、自動車業界における大変革がいずれ訪れるから。その第一陣が2025年、続いて2030年、そして2035年。そのうちどっかでこうした大排気量NAエンジンは廃止対象になってしまうだろうから、程度に納得がいく一台を早めに見つけ乗っておくべきだと思う。と書いているそばからチャレンジャーの生産終了が本国で報道され始めた!

 ちなみに欧州や日本等で、将来的に内燃機関のみのクルマの新車販売が禁止される日がやって来ると言われているが、その時点でもナンバー取得された車両は公道を走ることが可能なはずだから、今のうちに程度良好のチャレンジャーを入手しておき長く乗ることは可能である。

 そういった意味でも6.4Lエンジン搭載のチャレンジャーの価値は高く、程度の良いものを購入しEV中心の時代が来ても乗り続けて欲しいと思うのである。

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