スペース横浜に入庫した新型シボレータホ。2021年モデルでフルモデルチェンジしたタホには、以下6つのグレードが存在する。
「LS」、「LT」、「RST」、「Z71」、「プレミア」、「ハイカントリー」と右に行くほど豪華になるのだが、今回取材したのは「Z71」。上記6つのグレードの中において、異色の存在と言われるオフロードスタイルのモデルである。
そんなZ71を紹介する前に、ベースとなるタホの詳細は以下の通り。
まずボディ全体がリフレッシュされ、最新のGMトレンドに倣った細め&つり目のヘッドライトに大型グリルを特徴としたスタイルに生まれ変わっている。
ボディは、全長×全幅×全高:5352×2057×1925ミリ、ホイールベース:3071ミリであり、旧型比で全長170ミリ、ホイールベースが124ミリ、それぞれで大きくなっている。
▲2021年型でフルモデルチェンジしたタホ。GM最新トレンドに倣った大型グリルを特徴とするデザインに変化。取材車はZ71。フロントマスクがブラックアウトされ、スキッドプレートが装備されたオフロード仕様。久しぶりに出た硬派なフルサイズマシン。
▲フルモデルチェンジではリアサスペンションが独立懸架になり、足回りの洗練度が上がっただけでなく、リアの居住性が大幅に向上している。
▲ブラックアウトされたフロントマスクにスキッドプレートや赤い牽引フックがZ71の特徴となる。
それに伴い、室内二列目シートに前後140ミリ可動可能なスライド機能が装備され、3列目シート足元スペースが約254ミリ拡大、同時に3列目以降の荷室スペースが60%以上増え、一気にワールドワイドな室内空間へとブラッシュアップされている。
こうしたリアの居住空間が広くなった理由の一つが、リアサスペンションの進化である。
リアサスが独立懸架となり、それにより生まれたスペースをリアの居住空間に充てることが可能になった。と同時に乗り心地を含めた足回りの制御が一層緻密になり、大幅に進化している。
▲搭載されるエンジンは5.3リッターV8。355hp、最大トルク383lb−ftを発生させ、10速ATと組み合わされる。また6.2リッターV8も存在するが、それは「ハイカントリー」のみ搭載可能になる。
▲275/60-20インチタイヤを装備している。今どきの偏平率の低いタイヤ&大径ホイールと言う組み合わせでないところに見識を感じる。
▲ブラックアウトされたフロントマスクが特徴のZ71だが、ブラックボディだとオールブラックになり、ブラック以外のカラーだとこんな感じなる。
▲ちなみに6.2リッターV8エンジンを搭載する「ハイカントリー」はこちら
このボディ&足回りに搭載されるエンジンは3種類。5.3リッターV8、6.2リッターV8、3リッター直6ディーゼルターボ。ミッションは10速AT。
5.3リッターV8は355hp&最大トルク383lb−ftを発生させ、6.2リッターV8は420hp&460lb−ft、3リッター直6ディーゼルターボは、277hpのパワーになんと6.2リッターV8と同様の460lb−ftの最大トルクを発生させる。
なお、6.2リッターV8エンジンは上記グレードの「ハイカントリー」のみに搭載され、3リッター直6ディーゼルターボは、「Z71」を除く全グレードにオプション設定されている。
さて、そんなタホの中の「Z71」は、以前にもオプションパッケージ名として存在していたが、2021年モデルからは単一グレードとして独立した存在に昇華している。
Z71は、フロントマスクがブラックアウトされ、スキッドプレートが装備されたまさしくオフロード仕様。
というか、個人的な印象としては非常に硬派なマシンという雰囲気を感じるし、どこか高級SUV風情が漂う近年の最新車両の中では、圧倒的に魅力的なマシンという感じが伝わってくる。
新型タホは、リアサスが独立懸架に変更され、これまで以上に乗り心地を含めた走行性のアップが図られているが、Z71ではそれにプラスして、エアライドアダプティブスプリングが4輪の車高を調整し、最大で4インチ、約102ミリの上下動を可能にする。同時にオフロード機能を活かすためのより高いアプローチアングルも備えている。
4WDは標準装備で、2速トランスファーケースとHill Descent Controlに加えて、20インチホイール、オールテレーンタイヤ、フロントスキッドプレート、赤い牽引フックがZ71の証となる。
▲かつてのタホとは比較にならないほど進化しているインテリア。それでもラグジュアリーSUVほどではなく、逆にアクの強さもなく非常に親しみやすい。使い勝手や各部のフィールは非常に良い。
▲現代の最新車両として慣れが必要なATギアシフト。ボタン操作となっている。かつてのベンコラ時代が懐かしくも思い、時の流れを一番感じる部分でもある。
▲ギア操作のボタンはこの位置にある。
一方室内は、これまで以上に質感の高いインテリアを構築し、大きな変化といえばATシフト。コルベットC8のようなボタン操作によるシフトに変化している。
また、センターコンソールに配置される大型モニターには、フロント&リアのパークアシストによるカメラ画像が映りボディのサイズを感じさせない動きが可能であるし、今や当たり前となりつつあるアップルカープレイ&アンドロイドオートの搭載によって手持ちのスマホ画面を映し出すことも可能である。
OSによるが、ワイヤレスでアップルカープレイを利用することも可能になり、一段と使い安さが増している。
近年のSUVブームの中では、ミドルクラスにおいては多くのジャンルやバリエーションを感じることが多く、実際にデュランゴヘルキャットやグランドチェロキートラックホーク、エクスプローラースポーツといったハード走行モデルが高級グレードに混じり用意されている。
一方で、フルサイズクラスとなればどのメーカーも高級路線真っしぐら。だが、そんな中での新型タホZ71は、フルサイズでありながらも硬派な雰囲気をもたらし、かつ歴代モデル随一のオフ性能を発揮することで、新たなファン層を掴むような気がしてならないのである。
なお、取材車両は売約済みとなっているが、新たに2022年モデルが入荷する予定である。
▲流行りのデジタルメーターは使用されず、6連のアナログメーターを採用する。だが、視認性は抜群に良く、使い勝手を優先すれば、実はこれが一番実用的ということなのだろう。
▲センターコンソールに配置される大型モニターには、アップルカープレイ&アンドロイドオートの搭載によって手持ちのスマホ画面を映し出すことも可能。OSによるが、ワイヤレスでアップルカープレイを利用することも可能。
▲Z71は、エアライドアダプティブスプリングが4輪の車高を調整し、最大で4インチ=約102ミリの上下動を可能にする。同時にオフロード機能を活かすためのより高いアプローチアングルも備えている。
スペース横浜は、常に最新モデルを続々と入庫させているが、それ即ち難解な最新モデルの整備状況にも柔軟に対応しているということである。
ここ最近、こうしたニューモデルを早々に直輸入させるショップが全国的に減っている。その理由の一つが上記した最新モデルへの整備対応である。
基本的なメカニカル部分の対応はどんなショップでも可能だが、ご存知電子部品(コンピューター系)に対応するにはそれなりの機器と能力が必要である。
また機器も、2020年から2022年対応ともなれば、メーカーによっては一新させなければならず(7桁に近い額の費用が必要になる)、こうした状況に二の足を踏むショップが増えているからこそ輸入が減り、また逆に整備対応可能なスペース横浜にユーザーが集中するという好循環が生まれている。
今後、新型ラプターやジープ初のフルサイズSUVグランドワゴニアも入庫するというから楽しみである。
▲アメ車系全般に言えることだが、とにかくシートの出来がいい。タホにも快適性とホールド性を満たした良好なシートが奢られている。
▲このZ71は、セカンドシートがキャプテンタイプの7人乗車。前後に140ミリ可動可能なスライド機構が装備されている。
▲足回りの変更により3列目シートの足元スペースが約254ミリ拡大、大人がちゃんと座れるスペースが確保されている。
19,404円
PERFORMANCE
6DEGREES
19,998円
PERFORMANCE
6DEGREES
3,480円
MAINTENANCE
GDファクトリー千葉店
48,070円
EXTERIOR
6DEGREES