BUBUのオリジナルブランド・BCDの中心となる横浜店と阪神店のうち阪神店が来年2月で創業4年となる。そんな阪神店ではいわゆるダッジチャレンジャーやマスタングといった並行輸入車を中心としたラインナップを、まるで現地ディーラーのようなスタイルで販売し、並行輸入車激戦の地に革命を起こしている。
そんな阪神店を取材し、この約4年間を振り返ってもらった。
まず、BCD阪神における革命の一つが国内ディーラー車のような販売手法である。それはショールームで実車が確認できる堅実な販売手法。
現在、ショールームの中にはダッジチャレンジャーのほか、シボレーコルベットC7、C8 etcが展示されているが、すなわち人に見てもらうということは、その時点で車両はしっかりとした状態をキープしておかなければならず(だから当然良いクルマしか扱えない)、カタログだけを見せて、「欲しければ輸入しますよ」と言ったショップとはまるで違う形態であるというのが理解できる。
一時期流行った「買うなら輸入しますよ」といった販売手法は、クルマが来るまでどんな状態かわからない不安が常につきまとう。
だが、ショールームに車両が並んでいれば、自分で個体の状態が確認出来る。しかも更地の野外駐車場に並べられた状態ではないから、例えばシボレーディーラーやジープディーラーに行って個体を確認するのと同じような状態でチャレンジャーやマスタングの確認が出来るのだ。
とはいえ、クルマというのは何万もの機械部品の集合体である。だから、これで「100パーセント完璧」ということにはならないから非常に厳しい業界であるが、仮に万が一何かあった場合には、しっかりとしたアフターで対応してくれるのがBCDという存在である。
「アメリカ車の本国仕様には面白いクルマがたくさんあります。BCDとしては、そういったクルマたちに不安なく乗っていただきたい。そのために履歴が明確かつクリーンな車両を適切に輸入し、最適な改善&整備をして販売する。
また整備施設(電子デバイス含む)を整え、当然、車両自体のコンディションにも自信があるわけですから、長期の保証がつけられる。これが『BCD』の直輸入システムです。かつての中古並行車のイメージを払拭するための独自システムとなります。
BUBUとして、こうした独自システム&ブランドを作り上げたわけですから、扱うクルマの状態が良くなければ成立しないシステムです。そしてそれを継続し続けていくという義務も生じます。今後も慎重かつ忠実な車両選びを行い、自信を持って販売していきたいと考えております」と店長の市川氏。
BCD阪神とは、オリジナルブランドであるBCD車両を販売する阪神店という意味である。そのBCD車両とは、BUBUの現地法人を通じてコンディション良好車をセレクト、その状態の良さを確認した車両のみを厳選して直輸入し、BCD専売店にて販売されている車両のこと。
ちなみに、このBCD車両であるが、その輸入過程をざっと説明すると、まず日本から仕入れたい車両をセレクトし、カリフォルニアのBUBU支社へ連絡する。このカリフォルニアの支社はBUBUの現地支社であるから、要するにBUBUの現地スタッフたちである。
そんな彼らスタッフが車両を確認しに行き、日本人向け車両として相応しいかコンディションチェック&確認レポートを制作。そして各部のチェックが行われた後に、日本への輸送が決まった車両は、まずは現地の道路を試走する。距離にして80キロから100キロ程度。この時点で何かしらの異常が発生した場合には現地のディーラーに持ち込み対応し、車両の履歴と保証の範囲内でのチェックが行われる。
ここで重要なのは、他店はいわゆる第三者(シッパー、いわゆる現地の代理人)を利用している場合がほとんどであるから、その方々の見立てやレベル差により、車両のコンディションがピンキリだったりすることが多いということである=BCD車両との差になる。
その後、現地でコンディションが確認された車両を買い付け、最終チェックを行い、合格した車両のみが日本に送られる。
そして港の関係上、横浜店に一度車両が集まり、そこでBUBUスタッフと第三者機関による車両精査が再び行われ、再び合格した車両のみが自社の陸送により阪神店に車両が運ばれる、という流れである。
要するにBUBUのスタッフが現地で車両を見極め、日本にて車両をチェックし、第三者機関によるボディ&フレームの再確認が入り、そして合格した車両のみが自社の陸送にて阪神店に運ばれるということだから、いわゆる見知らぬ外部のスタッフが間に入ることがないというのが最大のウリなのである。
そんなBCD車両はこの約1年くらいの間にさらなる認知が増えたことで、既存の販売層とはまた違った層へのアピールが可能になっている。
「今やチャレンジャーも高級車といえる存在です。例えばメルセデスベンツやBMWといった欧州車ユーザーからの乗り換え組が多数増えてきました。そうした方々にも満足していただけるショールームや販売手法、車両状態を整えているのも強みです」
そうした他ブランドからの乗り換え組にとっては、ディーラーショールームのような存在とクリーンかつ広大な敷地を誇る工場を備える阪神店は、いわゆるアメ車屋とは異なる雰囲気も含め、入りやすい存在といえるのだろう。
そして最後に、こうした状態の良い車両を販売する以外にBCDの最大の特徴と言えるのが、独自の購入プランである。今年11月から始まった新たな60プランへの問い合わせや利用率は想像以上ということだから、やはり多くの方々が売却時の査定値段を気にしているということなのだろう。
「世の中の動きもそうですし、為替の乱高下もそうですし、かなり気になる部分であるのは間違いないと思います。この状況ですと、仮に今車両を購入した場合、3年後の売却査定時の金額は全く予測できませんよね。ですから、そういう場合のためにもBCDの60プランは大きなメリットがあるのです。3年後どんな状況でも購入価格の60%は保証されるという内容ですから」
なるほど。今時期ほど先が読めない時代ってなかったんではないか、そんな風に思えるほど激烈な時代と言ってもいいかもしれない。だが、チャレンジャーはそんな状況下にもかかわらず、あと2年もすれば生産終了してしまう。だから乗るなら早い方がいい。とはいえ3年後の売却価格が気になり印を押せないなんて方もいるかもしれない。
だがBCDの60プランなら、この先どんな状況になろうとも3年後の下取り価格60%が保証されるわけだから=最低60%は保証されるという意味だから、保険として考えてもかなりのメリットと言えるだろう。
今や価格帯も含め高級車といえるダッジチャレンジャーを含めたアメリカ車たち。そんな現地の並行輸入車だからこそ魅力的ではあるのだが、一方でだからこそ不安要素を感じていた方もいるはずである。
そんな方々やこれまで欧州車等の他のハイブランド車に乗るオーナーたちのハートをしっかり掴んでいるBCD阪神は、大阪、兵庫のみならず、愛知県一帯や神戸、岡山といった兵庫よりも西に位置する地区に至るまでのユーザーを網羅しており、今後も一層の拡大が見込めるのである。
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