ここ数年、BUBU横浜でチャレンジャーを取材するのが非常に楽しい。それは単なる中古車ではなく、一台一台に特徴がある個体が多いから。そしてBUBUというフィルターを通して入庫している中古車だけあって、どれも程度や状態がいいから。
前エントリーで紹介したR/Tのマニュアル車などは最たるもので、生産終了になったこの期に及んでも個性的な個体が入庫しているのがBUBU横浜である。
で、そんな横浜に展示されている2013年型チャレンジャー。走行4.9万キロの個体。ついに来た、前期型の個体!

▲2013年型チャレンジャーSRT8 392の中古車。走行4.9万キロの個体。

▲オールブラックの漆黒の個体。全体のコンディションは驚くほど良い。
ダッジチャレンジャーは2015年に大規模なマイナーチェンジを行っており、それにより2014年以前を前期型、2015年以降を後期型と表記することが多い。
今回取材した2013年型はだから前期型であり、後期型を中心としたラインナップを形成していたBUBU横浜ではかなり珍しい存在。だが、そんなBUBU横浜が扱うわけだから当然期待できる。
ちなみに、中古車選びとしては年式が新しい方がいいに決まっている。仮に低年式の個体を選ぶ場合には、よほど安価な個体が欲しいと言った場合とか、それなりの理由があるはずだが・・・。チャレンジャーに関しては、値段以外にもあえて前期型を選ぶ理由がかなりある。
まずはデザイン。2015年以降の後期型はテールランプがLEDの分割型になり、フロントマスクも現代風に洗練されている。しかし2014年以前は1970年の初代チャレンジャーをほぼそのまま現代に甦らせたような直線的でスパルタンなフロントグリルと横一文字のテールランプを備えている。このクラシックな見た目は前期型でしか手には入らない。

▲搭載される6.4リッターV8エンジンは470hp、最大トルク470lb-ftを発生させる。2015年以降に登場する6.4リッターエンジンとは別物である。

▲初代チャレンジャーをほぼそのまま現代に甦らせたような直線的でスパルタンなフロントグリルを備えたマスク。

▲ブラックのホイールにブレンボブレーキがよく似合う。
また、前期型のミッションは5速ATである。後期型は8速ATになり非常に優秀になった。全体的にスムーズで日本の公道ではギアが多い分、頻繁にシフトチェンジを繰り返し、最適ギアをチョイスする。
一方5速ATは、1速ごとのギアが長くアクセルを踏んだ時にはエンジンを引っ張り豪快な加速感が味わえる。ある意味古典的とも言えるが、アメリカ製V8との相性は非常に良い。
ちなみに、この5速ATはメルセデスベンツ由来のATで、非常にタフで信頼性の高い名機。かつてダッジ(クライスラー)はメルセデスベンツと提携しており、当時のSクラス等に搭載されていたATをベースにチャレンジャー用にアレンジして搭載していたのである。
そして最後にパワステの違い。2015年以降は電動パワステとなり軽く扱いやすくなった。しかし、2014年以前は昔からの油圧式パワステ。ハンドルは重めだが、路面からの情報がダイレクトに手に伝わり、運転しているとフィールが明確に違うのがよく分かる。

▲初代チャレンジャーをそのまま復刻させたようなテールライト。今見ても魅力的なデザイン。

▲後期型モデルのイメージが強くなっているから前期型のインパネにショボさを感じるかと思っていたが、そんなことは全くなく、これはこれで十分納得&満足出来る質感を備える。考えてみれば、この時代のトップモデルこそが392であったから。

▲後期型の電動とは異なり、油圧パワステを備える前期型。ステアリングインフォメーションが明確に違う。
・・・・。と、まあ前期型と後期型との違いを述べてきたが、こうした、ある意味進化によって失ったものは、こだわりの強い方にしか通用しないかもしれない。恐らく多くの方々が後期型の高年式個体を選びたいと思うに違いない。
というのも、あらゆる部分において後期型の方が進化しているのは間違いないから。燃費や静粛性は明らかに優れ、ステアリングは軽く、常に電子制御に守られている感が後期型にはある。
ATに関しても、100km/h巡行で8速ATだと1200回転前後、それが5速ATだと2000回転前後まで上がるから、楽しさと引き換えになるものが明確にある・・・・。
だがしかし、5速ATが8速ATに進化した本当の理由は、2010年以降に環境規制が本格化したことで、燃費を抑え規制をクリアするための努力が各メーカーに必要になったから(クリアできなければ多額の罰金が科された)
だから、多段化ATは燃費クリアのための、罰金免除のための苦肉の策でもあったわけで、実際の楽しさは5速ATとアメリカ製6.4リッターV8と組み合わの方が楽しいと、多くの方々が知っていたのである。

▲組み合わされる5速ATのシフトノブは社外のハースト製。パドルシフトでの操作も可能。

▲ホワイトメーターを備える。

▲バケットタイプのシートのホールド製は抜群。シートのコンディションも良好。
よって、5速ATは6.4リッターV8エンジンのパワーをもっともドラマチックに、もっとも荒々しく伝えるための装置とも言え、そういう古い部分を減点対象と捉えるのではなくキャラクターと捉え、豪快かつ古典的なチャレンジャーとして楽しめる方なら、前期型のこの2013年型6.4リッターV8搭載モデルがきっと似合うに違いない。
しかも13年落ちの中古車であるが、4.9万キロの低走行個体。前期型は一般的に10万キロ超えしている個体が多く、先日某所で見た販売個体は14万キロ超えだったから、前期型で5万キロ以内の個体自体が非常に珍しい。
その甲斐あってこの個体には視覚的なヤレはほとんどなく、モール類のチェックも欠かさず行ったが、それらも十分に期待以上のものだった!
くわえてチャレンジャーに精通しているBUBU横浜の個体だけあって、購入後の不安もかなり低いから、初めてのチャレンジャーとしてもかなりオススメである。
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