TEST RIDE

[試乗記]

オンロード重視の街乗り系クロスオーバー

ジープコンパス (JEEP COMPASS)

ジープエントリーモデルとはいかに?

新たに加わったジープ コンパス に試乗。今回は東京にて撮影車をピックアップ。河口湖周辺での撮影を澄ませた後、できたばかりの新東名で浜松まで行って戻って来るという長距離ドライブを実践してみた。3泊4日のプチ・オーナー体験で実感した、コンパスの魅力とは?

更新日:2012.05.14

文/椙内洋輔 写真/編集部

取材協力/クライスラー日本 TEL 0120-712-812  [ホームページ]

ブランド初のシティクルーザー

「世界最古の4WDブランド」を自負するジープから、オンロードに特化したクロスオーバーモデルが登場した。その名もジープ コンパス。今年3月から、日本での販売が開始されている。

 ……こう書くと、ジープに大変革をもたらす気鋭の最新モデルと思われそうだが、じつはこの「コンパス」、北米では2006年から発売が開始されていたクルマである。
 さらに言えば、往年の「ジープスター」がそうだったように、ジープはもともと都会派の2WD車について、かなり柔軟な姿勢のメーカーだった。そうは言っても、ここまでオンロードに特化したクルマの日本導入はこれが初。ラインアップも経済的な2リッターFFのみと、4WDをばっさり諦めたところにインポーターの思い切りの良さが感じられる。逆に言えば、「ホンモノよりも、ジープ風情のクルマでいい」、そういう潜在的オーナーが日本にはたくさんいるってことで、その部分の取り込みに躍起になっているのかもしれない。

 コンパスの特徴はなんといってもグランドチェロキーゆずりのそのルックス。ちょっと睨みを効かせた4灯ヘッドライトと、メッキ調リム付きのセブンスリットグリルのおかげで、フロントマスクは完全に「リトル・グラチェロ」だ。
 装備もなかなかの充実ぶりで、オートエアコンに運転席パワーシート、クルーズコントロールなど、同価格帯の「パトリオット」と比べても、確かなお買い得感を感じさせる。

 余談だが、今や国産・輸入車ともに実力派ぞろいのSUV市場において、車体価格300万円で買える2リッター級のクロスオーバーというのは、意外にも大穴だった。同じアメ車系では、フォード クーガ(2.5リッターターボ)もシボレー キャプティバ(2.4リッター)も正面から競合することはない。もちろん、ドイツ車でこのコストパフォーマンスを実現するクルマは1台もナシだ。
 一方、国産勢に目をやると、ホンダ CR-Vやトヨタ RAV4、マツダ CX-5などといった強敵がわんさか。価格はコンパスの方が高値だが、レザーシートやクルコンなどの装備の充実度を考えると、額面ほどの価格差はないはず。後は、ジープ的スタイリングやブランドの存在価値をどう見るかにもよるだろう。

全車レザーシートが標準装備(一部合成皮革を使用)。サイズは標準的だが、座り心地は上々で、長距離移動も苦にならない。運転席には電動スライド機構も備わる。

こちらはSUVというより5ドアハッチバック的。便利なのは確かだが、絶対的な広さに期待すると肩透かしを食らう。後席は6対4の左右分割可倒。

スペック:リミテッド
全長:4460mm
全幅:1810mm
全高:1665mm
ホイールベース:2635mm
車両重量:1450mm
エンジン:直4DOHC
排気量:1998cc
最高出力:156ps/6300rpm
最大トルク:19.4kg-m/5100rpm
トランスミッション:CVT
サスペンション:Fマクファーソンストラット/Rマルチリンク

街中で出くわせば、このクルマがコンパスがグラチェロかを一瞥にて判断できる自信は正直、ない。それくらいミニ・グラチェロ感を醸し出している。

フロントマスクはグラチェロ・ルック

 実車を前に、まずは周囲を一周。外観は腰高にした5ドアハッチバックといった感じで、冒頭で「ジープは~」などと能書きを垂れた自分自身も、思わず「これがジープ?」と驚いてしまうくらいに都会的な雰囲気を発している。
 ボディサイズは他の2リッター級SUVとほぼ同等か、ちょっと大きい程度だが、スタイリングの妙もあって存在感は十分。輸入車を所有しているという満足感に浸らせてくれる。

 そんなエクステリアの核となっているのは、もちろんグラチェロ似のフロントマスク。じつはこの顔は2011年モデルから採用されたものなのだが、そんな事実を感じさせないくらいしっくりと馴染んでいる。外観を引き締める18インチアルミホイールやシルバールーフレール、同じくシルバーのリアゲートステップガードなどは、いずれも標準装備となる。

 一方で、ちょっと気になったのが黒い樹脂むき出しのサイドミラーカバーで、きらびやかな外観の中で「なんでここだけ?」といった感じを受けないでもない。
 また、リアドアハンドルはドアピラーの中に仕込まれているが、これもちょっと使いにくい。とはいえ、アメリカ人デザイナーが「こっちの方がカッコイイよね!」と陽気に取り入れたところを想像すると、意外と許せてしまうのが面白い。

 ドアを開けて中を覗くと、ベージュ&グレーのカジュアルなインテリアがお出迎え。全車標準装備のレザーシートやレザーステアリングの質感はもちろん、メーターやエアコンルーバーを飾るメッキリムのきらびやかさも上々。視覚的には価格以上の高級感を感じることができる。
 ところが、いざ乗り込んでみると、ダッシュボードやセンターコンソールはそっけないハード樹脂がむき出し。ラゲッジルームなどの細かな仕立ても同様で、このギャップが許せるか否かが、このクルマの評価の分かれ目になりそうだ(グラチェロの高級イメージからか、余計にチープさを感じてしまうのかもしれない)。

インテリアはベージュとグレーが基調の2トーン。レザーステアリングやクルーズコントロール、オートエアコンを標準装備するなど、装備は充実している。右ハンドル車だが、ステアリング位置やペダル配置等に違和感等はまったくない。

すっきりしたメーター類。メーターの視認性も良く、高級車風情は感じさせないが、品の良さを感じさせる物に仕上がっている。

メーターやシフトまわり、エアコンルーバーなどは、メッキ加飾で質感をアップ。レザーシートとも相まって、車内空間に高級感を加味している。シフトは操作しやすく、シフトノブの配置等にも不自然さはない。

初めて乗っても安心できる親しみやすさ

 前項で、コンパスの外観を「腰高にした5ドアハッチバック」と解説したが、このクルマは走行フィールもまさにそんな感じだ。ステアリングはかなり安定しているが、高速道路で積極的にレーンチェンジをしたくなるようなキャラクターではない。直進性も、右車線をリードするような速度域を超えるとちょっと怖さを感じてしまう。そういう意味では、中央レーンで鷹揚に流しているのが良く似合うし、いちばん気持ち良いクルマである。

 エンジンパワーは156ps、最大トルク19.4kg-m。2リッター直4エンジンとしては、可もなく不可もなくといったところ。トランスミッションもいかにもCVTといった感じで、アクセルを踏むと、エンジン音の高まりからワンテンポ遅れて加速が乗っていく感じ。
 ただ、アクセルを踏んだ分だけちゃんと燃料を噴く制御は自然で好印象。踏み方次第ではレッドゾーン付近まできっちりエンジンを使った、空走感のない、しっかりした加速を味わわせてくれる。

 その個性的なルックスと比べると、「もう少し尖ったところがあっても良いかな?」とも正直思ってしまうが、フットワークにもエンジン制御にも違和感がなく、誰もが乗ってすぐに安心して走れるようになるのは好印象である。
 シートサイズは標準的で、「アメリカ人にはちょっと小さくないか?」と余計な不安を感じてしまうくらいだが、座り心地は上々。今回の長距離走行も疲れ知らずにこなすことができた。ボディサイズも平均的なアメリカンよりも小柄なので(それでも横幅1810ミリ)、取り回しに苦労することもまったくない。

タイヤサイズは215/55R18。試乗車はコンチネンタルの「コンチプレミアムコンタクト」を装着していた。だが、ややロードノイズとハンドル振動が気になったが、タイヤとのマッチングが原因だろうか?

余談だが、兄弟車となるパトリオット。プラットフォームが同一と言う意味では兄弟車に当たるが、コンパスが完全なシティSUVであるのに対し、パトリオットは必要十分なオフロード性能をキープ。電子制御式の4WDにも、オフロードを想定した走破モードやプログラムが用意されている。

コストパフォーマンスは侮れない

 じつはこのクルマ、2010年のマイナーチェンジ前は、どちらかと言うとパトリオットに近いフロントマスクのシンプル&カジュアルなクロスオーバーだった。そこに突然グラチェロ・テイストを放り込んだものだから、何となくちぐはぐしている感じが否めないのかもしれない。したがって、細かいことが気になる人、内外装の質感に神経質な人には勧められるクルマではないが、そうでない人は、ぜひ一度実車を見てみると良いかもしれない。車体価格300万円前後でこの装備、この存在感は、かなりのコストパフォーマンスだと思う。

 グラチェロ風ではあるのだが、実際にはよりおおらかで陽気なキャラクターには好感が持てるし、良くも悪くも、少し前のアメ車の特徴だった鷹揚さやちょっとユルい感じが残されているのは、個人的にも好き。国際化に血道を上げる最近のアメ車(とくに実用車)の中では、逆に希少な存在と言えるのではないだろうか。
 得意科目は一般道! そんな割り切りの良さがコンパスの魅力。カジュアルなグラチェロと考えれば、298万円はかなりのコストパフォーマンスである(しつこいが)。

 ちなみにクライスラージャパンでは、今年2月にエントリーモデルのパトリオットにも2リッターFF車をラインアップ。初期費用&維持費を抑えた入門モデル(258万円)として、やはり都会派のライトユーザーに広くアピールしている。こちらには4WD(318万円)モデルが存在しているので、300万円前後の初期投資でカジュアル、豪華、オフでの走りと、さまざまな魅力を備えたモデルが選べるようになっている。ジープ・ライフへの入門を考えているなら、まずはこれらのクルマから見てくと良いかもしれない。

スペック:リミテッド4WD
全長:4425mm
全幅:1810mm
全高:1665mm
ホイールベース:2635mm
車両重量:1550kg
エンジン:直4DOHC
排気量:2359cc
最高出力:170ps/6000rpm
最大トルク:22.4kg-m/4500rpm
トランスミッション:CVT
サスペンション:Fマクファーソンストラット/Rマルチリンク

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