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中途半端なモデルチェンジだったと言わざるを得ないが…

2代目 ダッジデュランゴ (DODGE DURANGO)

チューニングすると激変する性能

初代の爆発的人気を引っさげて登場した2代目ダッジデュランゴは、コンセプトを180度変えてしまったがために、当時は不人気車の代表格とまで言われた存在だった。だが今現在、1台の中古車として見た時、迫力あるデザインや秘めたるパフォーマンスに新たな価値を見いだしている。圧倒的パフォーマンスを味わった。

更新日:2014.06.17

文/椙内洋輔 写真/古閑章郎

取材協力/ジャパンレーストラックトレンズ TEL 0356613836 [ホームページ] [詳細情報]

中古車となった今、非常に魅力的

 2代目デュランゴは、初代のミドルサイズボディを一挙に大型化し、フルサイズに近いボディサイズとなって2004年に登場した。初代がまるで欧州車のような雰囲気を与えていた一方で、2代目は明らかにアメリカナイズされている。

 ここにはクライスラー側の戦略が見え隠れしている。ナビゲーターやエスカレード、さらにはハマーH2といったフルサイズSUVが急速に人気を高めていたなかで、クライスラーグループ内にそれに対抗するモデルがなかったこと。そして、同じグループ会社のジープグランドチェロキーと初代デュランゴが競合してしまっていたことに憂慮して、2代目デュランゴをフルサイズクラスへと格上げしたのである。

 搭載されるエンジンは当時3種類。3.7リッターV6、4.7リッターV8マグナム、5.7リッターV8HEMIである。当時300CなどでおなじみとなったこのHEMIユニットだが、実際は搭載車によってスペックがまちまちで、だがデュランゴ搭載ユニットはほとんど専用スペックであったと言われている。

 シャシーはSUV用として新たに設計され、メーカー側もあくまでも乗用車ライクなSUVとしての設計であることをPRしている。リアサスのリーフは廃止され、代わりにライブアクスルが採用されているのだ。

 2代目の最大の売りは、大型化によるカーゴスペースの広さであり、これは当時のタホやエクスペディションを上回る広さを誇っていたのだったが……。

 初代デュランゴのコンセプトが日本人にマッチし過ぎたのか、もしくは大型化したとはいえ、エスカレードやナビゲーターに対抗できる存在感を打ち出すことができなかったか、2代目はユーザーたちに新たな価値観を与えることができなかった。すなわち、中途半端なモデルチェンジと言わざるを得なかった。

搭載されたエンジンは5.7リッターV8HEMI。それをベースにへダースを入れラムエアーを装着するなどして、吸排気系をチューン。中低速のピックアップを格段に良くしている。

このデュランゴにはロングチューブへダースを装着。パフォーマンスアップだけでなく、サウンドにキレが増し、雰囲気がまったく異なるのだが嬉しい。

マフラーは、音量の切り替えスイッチ付きのをワンオフで製作したもの。

アクセルひと踏みで蹴散らす圧倒的瞬発力

 しかし、実際に1台のSUVとして見た場合、じつはかなりの実力車だったと言われているのである。

 「まずボディがかなりシッカリしています。大きくなったにもかかわらず、弱さが微塵もないのは作り込まれている証拠です。それに人気がなかったぶん(笑)、下手にいじられていないものが多く、中古車としての素性がいい。そして最後にHEMI。ジープ系をのぞいてクライスラー系でHEMIを積んだSUVは、このデュランゴとアスペンだけですから。それに350のV8は、当時タホが5.3リッターになりエクスペディションが5.4リッターになった経緯もあり、貴重ですよ。イジればマグナムや300、チャレンジャー、チャージャーと同じパフォーマンスが出せますからね」とは高橋氏。

 余談だが、会話に出ていたクライスラーアスペンとはこのデュランゴをベースに生まれたクライスラーブランドのSUVだ。

 ということで、初代デュランゴのパフォーマンスアップでおなじみのレーストラックが2代目モデルをベースに手を加えた車両がこちらである。

フロントマスクの迫力は今見ても圧倒的である。

ボディやアシもかなり作り込まれたSUVである。が、当時は初代の面影を追い、本質を見失っていた。

アクセルひと踏みで蹴散らす圧倒的瞬発力

 2005年型5.7リッターV8モデルをベースに、ヘダースを入れワンオフマフラーと組み合わせることで中低速のピックアップを激変させている。さらにロングチューブへダースの効果もあって、いわゆる重低音と言われたアメ車V8の息吹も変わっている。ちなみに、ワンオフマフラーだが、音量の切り替えスイッチ付きのマフラーをワンオフで製作したのである。

 さらに吸気系にはラムエアーを装着し、また10段階切り替えのスロットルコントローラーを装備することで、SUVとは思えない圧倒的パフォーマンスを手にいれている。

 エンジンをかけいざスタート。驚くのがステアリングの硬質感&重厚感。ワークの20インチLSホイールを履くものの、ビルシュタインショックで余分な動きを押さえつつ、シッカリしたレスポンスを実現している。

 そしてアクセルひと踏みの出だしの勢い。まるで背の高い300Cのごとく高剛性なボディが圧倒的な瞬発力を見せる。流れの良い幹線道路においてはSUVであることを忘れるほど軽々走るのだ。その際のエンジンもスポーティそのもの。「クォーン」とマッスルカーさながらのサウンドに、正直燃費走行などはまったく期待できない(笑)。取材当日は雨だったので試せなかったが、それでもこの巨体をまるでワープするかのごとく走らせる超パフォーマンスは、言葉を失うほど刺激的だった。

 今現在、初代デュランゴに思いを寄せる読者はかなり多いと聞くが、正直、パフォーマンスだけを比較すれば、初代に勝ち目はまったくない。少なくとも初代の5.9リッターV8&245hpでは、2代目の5.7リッター300hp超に歯が立たない。しかも今回のようにパフォーマンスアップを果たしたHEMIエンジンには、まったくもって叶わないのである。

 2代目デュランゴは、そのレア度からか、路上の王様のごとき存在感を放っていた。ひと味違うSUVを手に入れたければ、そしてその後のパフォーマンスアップを考えれば、格好の存在であると言えるだろう。

WORKの20インチLSホイールを装着。

サスペンションの改良を受けて2代目は、乗用車的乗り心地を実現している。サスペンションはフロントがトーションを用いたダブルウィッシュボーン、リアがワッツリンクのライブアクスルを採用。今回、ショックをビルシュタインに変えて余分な揺れやおつりを解消している。

へダースを入れたり、ワンオフマフラーを装着したり、スロットルコントローラーを装備したり、硬派なパフォーマンスアップを追求する一方で、LEDのイルミネーションで遊んだりする等DIY要素も欠かさない。

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