カスタムといえば、たとえばホイールを換えたり車高を下げたりショックを入れたりといった走行性能向上を目的としたものもあれば、違うボディカラーにペイントしたりGTラインを入れたりといった、見栄えを良くするカスタムも存在する。
が、実際には、それ以外にも地味だが実用性を向上させるカスタムも存在する。身近な例をあげればダッシュボードの使い勝手をよくするためのアレンジとか、荷室に仕切りを入れて自分なりの使い方を実践するとか…etc。
そんな実用性向上のカスタムにおいては、車椅子ユーザー等のハンディキャップ車両へのカスタムも含まれるのである。
製作したレーストラック高橋氏は、福祉車両管理士の資格を有し、車椅子乗降設備やハンディキャップ車両の製作プロデュースも行っている。今回は、そんな流れからアストロをベースにした車椅子乗降設備取り付けが行われたのである。
近年、街ゆく車両のなかに介護施設等の送迎車両を見かけることが非常に多くなったが、そういった車両は基本、ハイエースを代表とした国産ミニバンが主流である。だから、身内に車椅子を必要とする方々がいる場合には、それに準じる車両を使用することが当然多くなる。すなわち、アメ車を諦める必要性に迫られる。
だが、今回のアストロオーナーさんは、その状況でもご自身の趣味であるアメ車を諦めず、両立する道を考えたのである。
実際には、アメリカ本国におけるハンディキャップ車両に関するパーツや装備は日本以上に多く、かつ熱心であり、逆に日本では知らない方が多いからこそ日本車ベースでの送迎が多くなっているが、アメリカでのハンディキャップに対する知識は造形は、日本とは比べ物にならないほど膨大である。
ということで、95年型アストロAWDフルノーマル車にリア荷室を使用した車椅子乗降設備が取り付けられたのである。
この乗降設備は、車椅子と大人一人を同時に乗降させてしまうほどパワフルであり、使い勝手も悪くない。もちろん、車椅子の方が一人で操作することも可能である。
ただ、装備自体が重く頑強であるがために装着可能な車両が限られるが、そこはアメ車。これまた頑強なフレームを有するアメ車・アストロなら、十分に対応可能でありご覧のとおりまったく問題ない。
ちなみに、余談だが、この装備は車椅子以外の乗降も可能であるから、それなりの重量物を載せる方にも有効だろう。
パッと見、単なる普通のアストロだが、オーナー自慢の一台ということで、これもまた見事実用的カスタムカーとして成立しているのである。
12,810円
PERFORMANCE
6DEGREES
17,298円
PERFORMANCE
6DEGREES
18,420円
PERFORMANCE
6DEGREES
2,090円
MAINTENANCE
6DEGREES