SPECIAL ARTICLES

[特集]

無理してでも手に入れた方がいい!

2013年型 フォード シェルビー GT500 (FORD SHELBY GT500)

2013年型は最高レベルの絶品モデルだ

恐らくこの型のマスタングはそろそろモデル末期となる可能性が高い。次期モデルは、独立懸架サスだ、エコブーストだ、直4エンジンだ、右ハンドルだ、と昔を思い起こさせる各装備がことごとくリニューアルされると報じられている。だからこそ、この型の最高レベルの絶品モデルは、絶対に手に入れるべきと思うのである。

更新日:2012.11.01

文/石山英次 写真/Takenao Hayashi

取材協力/ASDN公式ホームページ TEL 052-408-0620 [ホームページ] [詳細情報]

2011年型シェルビーGT500で経験した事実

 前々回の特集でASDNがテストしている2011年型シェルビーGT500についてレポートした。そのGT500は富士スピードウエイを走ることで、車輌のテストとチューニングにおける煮詰めを行っているのだが、その時に聞かれたいくつかのポイントが下記内容である。

・エンジン、ミッション、デフ等の熱対策
・ブレーキの甘さ
・サスペンションのセッティングetc

 サーキットを全開で走ると、当たり前だが日常走行とは異なり各部に負荷がかかり、全般的な油音水温が沸騰する。そして全開からコーナーに向けてフルブレーキングを繰り返せばブレーキも次第にもたなくなる。サスペンションのセッティングに関しては、あくまでセッティングなんで、これはウイークポイントではないから、まあこの先もテスト繰り返せば、試行錯誤するもいずれ答えが導き出せるに違いない。

 まだテスト中であるから、各部の調整&チューニングにより、この先完成度は日に日に高まるはずであるが、これが2011年型シェルビーGT500を全開で走らせた時の実情であったことは間違いない(否定しているわけではないので誤解なく。ノーマルでサーキットを走れるレベルのクルマだからこそのテストであるわけだから)。

 なんでこんな話をしたのか? それは2013年型のシェルビーGT500に乗ってしまったからである。

フロントマスクはわずかな変更にとどめ、HIDのヘッドライトを装備する。

リアは、新たにシーケンシャルテールが採用されるが、これは日本では使用できないために、日本の保安基準に適合させた新たなリアテールをASDNは開発している。

ブラックボディに赤いストライプやSVTの専用ホイール等、GT500としてのオーラが充満している。タイヤサイズはF:265-40ZR19 R:285-35ZR20。

以前紹介した2011年型モデル。サーキットテスト等でウイークポイントの洗い出しとチューニングパーツのセレクト等を行っている。これはこれで魅力的であったのだが、2013年型を見てしまうと…(写真:古閑章郎)。

まるで別物! 一気に112hpアップしたエンジン

 2013年型シェルビーGT500は、驚くほどの変貌を遂げている。それはエクステリア全般の話ではなく各種装備においてであり、上記に記した2011年型GT500をサーキットでテストしているウイークポイントをすべて聞いていたかのような『進化』なのである。

 まずはブレーキ。これまでも同じブレンボだったが、4ピストンから6ピストンに変更され、ローターも1インチ拡大された15インチローターが装備されている。あわせてリアローターも拡大されタイヤサイズも変更(F:265-40ZR19 R:285-35ZR20)。
 
 また取材車輌にはSVTパフォーマンスパッケージが装備されており、パフォーマンスタイプのサスペンションと減衰力調整式のビルシュタイン製ショックが装着されており、また同時にトルセンLSDが組み込まれるなど、ロードゴーイングカーとしてはかなり締め上げられた足回りを実現しているのだ。
 
 さらに13年モデルから新たに設定されているトラックパッケージもセレクトされており、強化エンジンオイルクーラー、トランスミッションクーラー、デフオイルクーラーなどの熱対策もなされている。

 つまり、2013年型は各種パッケージオプションを組み込むことで、そしてそれらがベースモデルの完成度と合わさることで、旧型を遥かに凌駕するマシンとなるのである(2011年型のサーキットテストでのネガをも一蹴してしまう)。しかも、2013年型にはまだまだ大きな変更がなされている!

 それがエンジンパワーの増強である。2012年型まで搭載されていた5.4リッターV8スーパーチャージドエンジンから排気量が400cc拡大された5.8リッターとなり、スーパーチャージャーの容量も拡大され、圧縮比も変更。ブースト圧を上げる等して662hp、最大トルク631lb-ftを発生させるマスタング史上最強エンジンが搭載されたのである。2012年型までが550hp、最大トルク510lb-ftだったから、一気に112hpアップしたことになる!(当初は650hpというアナウンスだったが、最終的には662hpとなった)


カマロZL1との比較テスト映像だが、シェルビーGT500のインカーをかなりリアルに見ることが可能。サウンドも意外に聞けます(実際に乗って聞くともうちょっといいんだけどな)。2分半くらいからインカーが見れます。あんなワインディングでV8唱わせたい!(後半の映像はZL1になります)

2012年型まで搭載されていた5.4リッターV8スーパーチャージドエンジンから排気量が400cc拡大された5.8リッターとなり、スーパーチャージャーの容量も拡大され、圧縮比が変わり、ブースト圧も上がる等して662hp、最大トルク631lb-ftを発生させる史上最強エンジン。パワーだけでなく、そのフィーリングも最高である。

インテリアは、メーター回りに変化が加えられ、メータークラスター中央に新たに4.2インチのLCD(液晶カラーディスプレー)が採用された(V8マスタング同様)。またボール型のシフトノブを備えるシフトフィーリングも傑作と言えるほどカチっとしたもの。

ボディカラー同様にラインが入ったレカロ製バケットシート。ホールド性も良好で、このままサーキットも走れるレベル。それでいて本格的なバケットシートほど乗降性が劣らないのが嬉しい。

クルマのキモは完成度が高まった「走り」に対するアプローチ

 こうして出来上がった2013年型をひと言で表現すれば、「最強の官能マシン」となる。662hpを受け止めるボディやシャシーの頑強さは特筆ものだし(かなり進化している)、ハンドリングも格段にキビキビしており、街中では持てる力の20%も使っていないのは承知の上なのだが、それでも速さ云々関係なくコイツは格別に気持ちいい!

 特にエンジンを回していくと高まる各種サウンドが「ギュルルル〜〜ン」と響き渡る瞬間がたまらない(いろいろなアメ車のサウンド聞いてますけど、かなり独特のサウンドです)。しかもそれは、絶品のV8サウンドをMTで操れるという、このクルマでしか味わえない特有の快感である(V8+MTのマスタングもかなり近い魅力を持っているけどね!)。
 しかもシフトがかなりいい。ストロークが短くカチッと硬質なフィーリングで、さらにボールタイプのシフトの操作性も抜群なのである。

 このクルマのキモは、やはり完成度が高まった「走り」に対するアプローチであることは間違いないし、しかもそれは旧型モデルを圧倒的に上回り、さらにライバルとなる各メーカーのスポーティカーおよびGTカーのそれをも完全に凌駕している。そしてさらに独自の美点をも持ち合わせたという、過去に例を見ないほどのマシンなのである。

 今回は撮影中の移動時のみの試乗だったので、走りに関する完成度の高さを存分に体感することは出来なかったが、それでも速さ以外の魅力を体感できただけでも役得であったと思っている。

 ちなみに、この2013年型のベース価格は758万円である。2011年型が635.8万円(当時の円高還元価格だった)ということを考えると、その差約120万円。パワー差112hpを埋め、足回りや熱対策費などのチューニングに120万円をかければ2013年型と並べられるか?(120万円では足りない?) 

 そんなことも考えてみたが、やっぱり2013年型を新車で買うことが正しいような気がするし、叶うなら買い換えを検討しても良いと思う。それほど2013年型の完成度は高く、絶品である!(1馬力当たりの単価は他国の高級車よりも断然安いし)

横浜マリンタワー界隈を走り抜けるシェルビーGT500。662hpのパワーを街中で放つことは無理に等しい。だが、このクルマにはエンジンを回すとともに高まる最高のサウンドと絶品のシフトフィールが待っている。原点回帰した現行型のマスタングもそろそろモデル末期が囁かれる時期になっている。だが、この型の最高レベルの最終型を無理してでも手に入れたいと思わせるだけの魔力が、この2013年型にはある。

662hpを発生させるマシンとしては、異例なほどボディは小さく、全幅1877ミリは、街中で走っていてもストレスをまったく感じさせない。そう言う意味での扱い易さも格別である。全長×全幅などのボディバランスは、カマロなどと比較しても古典的なロングノーズの箱形ボディを実現しており、典型的なアメリカンマッスル的スタイルの持ち主である。

<関連記事>
>> 2011年型シェルビーGT500 を見る
>> フォード シェルビー GT500KR を見る
>> FORD SHELBY GT500 VS BMW M3 を見る
>> フォード シェルビー GT500に試乗 を見る

RELATED

[関連記事]

2022 フォード エクスプローラー XLT 4WD

TEST RIDE

BUBU / ミツオカ

2017 フォード シェルビー GT350

TEST RIDE

BUBU / ミツオカ

2010 フォードシェルビーGT500

TEST RIDE

BUBU / ミツオカ

2015 フォードマスタング 50years Edition

TEST RIDE

BUBU光岡グループ

2025 フォードブロンコスポーツ

NEWS & INFORMATION

SHOP

[同店舗記事]

1965 シェルビーコブラ 427 S/C CSX4000

SPECIAL ARTICLES

ASDN公式ホームページ

フォード マスタング GT500E エレノア (FORD MUSTANG GT500E ELEANOR)

REGULAR ARTICLES

ASDN公式ホームページ

フォードマスタング ロナール 700R (FORD MUSTANG RONAELE 700R)

REGULAR ARTICLES

ASDN公式ホームページ

トヨタタンドラ SS PKG (TOYOTA TUNDRA SS PKG)

REGULAR ARTICLES

ASDN公式ホームページ

フォード シェルビーGT500 (SHELBY GT500)

TEST RIDE

ASDN公式ホームページ

ARCHIVES

[アーカイブス]

1966 フォードマスタング

TEST RIDE

BUBU / ミツオカ

2019 ジープレネゲード

TEST RIDE

ジープ前橋

ダッジマグナム (DODGE MAGNUM)

REGULAR ARTICLES

レクサス LX570 (LEXUS LX570)

TEST RIDE

クワッドドライブ

NEWS & INFORMATION

[ニュース&お知らせ]

TEST RIDE

[試乗記]

CAR

[新着アメ車]

クライスラー300SS
クライスラー300SS

0.0208万円

年式:2013年

走行距離:47,084km

ガレージダイバン

シボレーカマロSS RS
シボレーカマロSS RS

398万円

年式:2010年

走行距離:64,687km

ガレージダイバン

キャデラックエスカレードEXTAWD
キャデラックエスカレードEXTAWD

価格応相談

年式:2007年

走行距離:41,343km

ガレージダイバン

フォードマスタングエコブースト50イヤーズエディション
フォードマスタングエコブースト50イヤーズエディション

価格応相談

年式:2015年

走行距離:49,998km

ガレージダイバン

PARTS

[新着パーツ]

ラングラーカーナビ交換、グラディエイター右ハンドルハイテックナビ
ラングラーカーナビ交換、グラディエイター右ハンドルハイテックナビ

330,000

AUDIO&VISUAL

あとづけ屋

ATS 2014-2019年対応 Androidナビゲーションシステム ハイテックナビ
ATS 2014-2019年対応 Androidナビゲーションシステム ハイテックナビ

283,800

AUDIO&VISUAL

あとづけ屋

サバーバン、タホ、ユーコン 2014-2018y テスラスタイルナビ Android9搭載4G64G
サバーバン、タホ、ユーコン 2014-2018y テスラスタイルナビ Android9搭載4G64G

183,250

AUDIO&VISUAL

あとづけ屋

ハマー2カーナビ交換 2002-2009 9.6インチ大画面 Android9搭載4G64G
ハマー2カーナビ交換 2002-2009 9.6インチ大画面 Android9搭載4G64G

272,800

AUDIO&VISUAL

あとづけ屋

スーパフォーマンス・ジャパン公式HP有限会社 スペース YOKOHAMA

CAR

[新着アメ車]

クライスラー300SS
クライスラー300SS

0.0208万円

年式:2013年

走行距離:47,084km

ガレージダイバン

シボレーカマロSS RS
シボレーカマロSS RS

398万円
支払総額422万円

年式:2010年

走行距離:64,687km

ガレージダイバン

PARTS

[新着パーツ]

ラングラーカーナビ交換、グラディエイター右ハンドルハイテックナビ
ラングラーカーナビ交換、グラディエイター右ハンドルハイテックナビ

330,000

AUDIO&VISUAL

あとづけ屋

ATS 2014-2019年対応 Androidナビゲーションシステム ハイテックナビ
ATS 2014-2019年対応 Androidナビゲーションシステム ハイテックナビ

283,800

AUDIO&VISUAL

あとづけ屋

スーパフォーマンス・ジャパン公式HP有限会社 スペース YOKOHAMA

ページトップ