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試乗記 TEST RIDE  シボレー C10 (CHEVROLET C10)アメ車にとって不遇な80年代だったが…

シボレー C10 (CHEVROLET C10)

旧車テイストを味わえる最後の年代

80年代半ばのピックアップトラックといえば、マニア的な観点から言えば、完全にそっぽを向かれてしまう年代かもしれないが、実際には旧車テイストが味わえる最後の年代として、意外にも楽しいアメ車が多いのである。その代表がC10である。

更新日:2014.12.05文/椙内洋輔 写真/古閑章郎

取材協力

エイブル
TEL 044-857-1836 [ホームページ] [詳細情報]

何とも言えないデザイン的なかわいらしさ

 われわれのような40過ぎたオッサン達が日本で知るメジャーなトラックといえばC1500となるのだろうが、ちょっと物知りなアメ車好きとなると60年代や70年代のC10となるのかもしれない。たしかにイベントに集まるような年代モノのC10には、人の目を釘付けにするデザイン的な魅力があり、基本ワーキングトラックにもかかわらず、今見るとまるで骨董品のような輝きを放っているものが多い。

 というわけで、アメリカンピックアップといえば、70年代および90年代以降というのが日本での人気の図式になっているような気がするが、今回取材した86年型C10も、現代のクルマに慣れた身からすれば十分にアメリカンであり、デザイン、質感、雰囲気 etc が非常に良かったのである。

 取材車両は86年型C10。だが、もとは兄弟車たるGMCジミーをシボレー顔に換装したものであり、ボディはオリジナルカラーのままリペイントされている。その際モール類をオリジナルの新品に交換し、ドアミラーもオリジナルタイプに交換。機関系では、キャブのみホーリーの600が装備されているが、それ以外は基本ノーマルであり、足回りは若干ローダウンされているが、その他はこれまたノーマル状態を維持しているという。

 ツートーンカラーのピックアップというのは本当に雰囲気が良く、人々を和ませる、暖かみにあふれた印象を与えるが、このC10も同じように赤とアイボリーが絶妙な雰囲気を醸し出し、カントリー&アウトドアテイストがうまく調和されている。見た目は角ばった無骨な印象だが、それにボディカラーが合わさると何とも言えないかわいらしさを発揮するから不思議である。加えて実際には大きなボディにもかかわらず、ちょっと遠目から見ると小さく見えるボディもまた不思議である。
もともとはGMCジミーだったが、シボレー顔にチェンジしている。丸目だった70年代が賞賛の的だが、この角目も全然悪くないと思った。
70年代のC10のような、見る者を一瞬にして虜にしてしまうようなインパクトはないが、無骨さと共にツートーンカラーのボディ等を眺めていると、やはり現代のクルマたちにはない味わいが各部にあり、じわじわと魅了されてしまうから不思議である。
赤とアイボリーが絶妙な雰囲気を醸し出し、カントリー&アウトドアテイストがうまく調和されている。見ているその場全体の雰囲気がアメリカのように感じるから、ものすごいデザインの力である。
足回りは若干ローダウンされることで、前下がりのフォルムを形成している。やりすぎない、非常にいい塩梅であるのが、この車両の特徴である。
搭載されるエンジンは、5リッターTBI V8。それを4速ATで駆動する。シングルキャブ仕様でキャブにはホーリーの600が装備されているが、それ以外は基本ノーマル状態を維持している。エンジンは常に一発始動で、その後も不安定な要素は微塵も見せない。心地良いV8エンジンが楽しめる。
同色にリペイントされているが、フロントウインドーを外して塗装したので、ウインドーモールが新品になっており、雨漏り等の心配もする必要が全くない。そう言った機能的な部分にはきちんと手が入れられている。
リアのベッドは、意外にもコンディションが良く、サビ等はまったく見られなかった。この時代は、今のようにトノカバーを装着する車両は稀であるから、割り切った使い方が必要になるが、それでもこれだけの状態が維持されているのだから嬉しい。

乗れない70年代よりも乗れる80年代

 搭載されるエンジンは5リッターV8。80年代ということで、最後のキャブレターモデルとなるが、エンジン一発始動で気難しさは微塵も感じさせない。運転に関しても、普通のアメ車となんらかわらず、着座位置が高いトラックテイストなので見切りよく、シングルキャブなのでリアの見切りよく、ボディサイズは大柄だが角ばったボディだから見切りよく不安がない。かつ機関系から異音等がまったく聞こえないから、そういった部分での不安も感じさせない。

 調子がいいとはいえ、もとは86年型である。アメ車にとっては不遇の年代だったし、すでに28年前の車両だけに、やはり不安は付き物だろう。だが、実際に乗ってみるとそういった機関系の不安からは少なくとも解放される。別にまったく壊れないとまでは言わないが、それでも常に緊張感に苛まれるような程度じゃない。

 乗り味は、いわゆる旧車である。静粛性等がまだ未熟だった時代の最後の年代だけに、エンジンサウンドがダイレクトに聞こえ、キャブレターのV8音がかなり心地よい。5リッターV8だけにパンチにかけるとの声もあるというが、少なくとも筆者には、パンチよりもV8エンジンの濃密さの方が好みだし、圧倒的なパワーはないとはいえ、それでも普通以上に走ることだけは確認できた。取材翌週には、大磯ロングビーチのイベント会場まで自走して来たし。

 機関系以外では、リペイントされているが、薄っすら輝いているメッキパーツやホイール等のマッチングがいいし、室内等のいろいろな部分のヤレ具合ともマッチしているし、何か人工的なニオイというか、手を加えた感が出てきていないのが非常に好ましい(いい意味で28年という歳の取り方をした感じ)。何より、ドアを閉めた際の「ガチャ」っといった忘れかけていた音を思い出させてくれたのがうれしいし。

 80年代半ばのピックアップトラックといえば、マニア的な観点から言えば、完全にスルーされるような年代かもしれないが、すなわち「80年代のアメ車」といえばプレミアムなニオイのしない聞き流されそうな年代となるのだろうが、それでも現代のクルマからすれば十分に味がある。そして十分に乗れる。個人的には、乗れない70年代よりも乗れる80年代のが面白いのでは? とも思う。新たなる発見とともに80年代へのアメ車への興味が俄然湧く試乗であった。
速さとかパワーとかを気にしない、生き物のような濃密なV8エンジンが面白い。

ノーマルに近づけることでコンディション維持を図る

 試乗から戻り、原氏に聞いてみた。80年代への不安はないのでしょうか?

「80年代だけでなく、古いアメ車に対してそういう質問をされることが非常に多いのですが、やっぱり壊れないとは言いません。それにある程度、そのクルマについて知っていて欲しいというのは、正直ありますかね。エイブルでは、トラックに限らずカマロ等でもそうなんですが、機関系をなるべくノーマルに近い状態で維持する、もしくは戻していくことを実践しています(入荷した時点での車両の状態にもよるが)。

 もちろんカスタマイズを否定しているのではありません。ただ、個体を売る側としてはその方がトラブルが起きた場合に箇所の見極めがしやすいということがあり、なおかつコンディションの維持がしやすいという利点があります。それに日本全国のユーザーさんを相手にしているわけですから、仮に北海道の方にクルマを売った場合、ノーマル状態に近ければアメ車専門店じゃなくても、整備士なら面倒をみることはできますよね」


 たしかにそうだ。古いアメ車に何を求めるかでもちろん変わってくるのだろうが、まずはコンディションの維持がすべてであろう。その上で、毎日乗るからブレーキ強化とか電装系強化とかオールペンしたいとか、その人にあった弱点補強的な様々なプランが出てくるはずである。

 ノーマルに近い個体であればあるほど、何かトラブルがあった場合に見極めがしやすいに決まっているし、だからこそのC10のコンディションでもあったのだろう。実際に乗ったが、28年前とは思えない、いたって普通に走る姿に感動したほどである。

「もちろん、そうは言っても現代の新車のように何も考えずに10万キロを走り切るなんてことはできません。ですが、それでも70年代だからとか80年代だからとかいって、極端に怖気づく必要もありませんよね。旧車特有のクセとか気遣いとか、ちょっと気を使うところがあるんですが、乗ればそんなの忘れるくらい楽しいしカッコいいですからね」

 旧車を扱うショップは様々あって、ヤレを全く感じさせないほどレストアしちゃうショップもあれば、ショップ独自の見解で弱点をカスタマイズして仕上がった旧車を売るショップもあるし、逆に程よい見栄えとノーマルのコンディションを重視して手の届きやすい価格帯で楽しめる旧車を販売するショップもあるわけである。
当時はこれでも質素なインテリアと言われたのかもしれないが、今見ると、この後登場するC1500よりは個性があり、分割した丸型のメーターは所有欲を満たすものだ。社外品となるウッドのステアリングも味わいとしてうけとることもできるし。
分割した各種メーター類は、きちんと稼働していたから、旧車にありがちな動作不良の心配はいらない。
まるで応接間のソファーと称された往年のアメ車のシートは健在。ホールド性は微塵もないが、ふかふかなソファーに身をゆだねながらのんびり走っていること自体で気分が和む。
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