その昔フォードがSCCAレース参戦するために、キャロルシェルビー率いるシェルビーアメリカン社に開発を依頼したホモロゲーションモデル・シェルビーマスタングGT350。
それは市販車ベースのレースであったために、エンジン、ブレーキ、サスペンションの基本部分の変更が許されなかったがゆえに、軽量化やエンジン内部のライトチューンにより製作したレースカーのベース車だった。
それから50年。その当時のレースシーンを席巻したモデルと同じネーミングが与えられたモデルが登場した。2014年LAオートショーでデビューした2015年型フォードマスタングシェルビーGT350である。
往年のモデルをイメージさせる新型シェルビーGT350には、もちろん往年の名車と同様の工程を踏んだパフォーマンスが与えら得ており、ベースとなるマスタングGTを遥かに凌ぐ高性能バージョンとして登場したのである。
なかでも、特筆すべきはその心臓部たるエンジンである。
現在、アメ車に限らず、世界中のクルマたちにダウンサイジングの波が押し寄せ、多くの自動車メーカーが過給器付きのエンジンに頼っている実情にあって、アメ車自体はダウンサイジングの影響をそれほど受けてはいないが、大パワーを実現させるためにスーパーチャージャーを使用する歴史的文化的な流れがあるなかで、あえてシェルビーGT350には高性能な5.2リッターV8NAエンジンが採用されている。
最高出力526hp/7500rpm
最大トルク429lb-ft/4750rpm
排気量1リッターあたりのパワーが100hp以上という、フォード史上最高パフォーマンスを謳うこの自然吸気エンジンには、俗に言うフェラーリV8等と同様のフラットプレーンのクランクシャフトが使用され、多くの市販車に採用されているクロスプレーンのクランクシャフトとは異なり、高回転域まで鋭く吹け上がる。
実際、シェルビーGT350のレブリミットは8250rpmというから、フェラーリ458とはいかずとも、これまでのどのアメ車と比較しても突き抜ける感覚が味わえるV8エンジンなのである。
しかも6速MTのみ(現段階では)と組み合わされるから、さらに足回りにはフォード初のマグネライドダンパーを装備し、ブレンボの大容量ブレーキとミシュランパイロットスーパースポーツを装備。カーボンパーツやエアロを多数装備しアルミボンネットを採用するなど、走りに対する妥協は一切許さないマシンに仕上がっているからこそ、「昔気質の走り好きなアメ車好きには今現在の最高峰アメリカンマッスル」と言っても過言ではないのである。
で、今回取材したのが2017年シェルビーGT350Rである。単なるシェルビーGT350ではなく、「R」の名を冠するシェルビーGT350Rである。
このシェルビーGT350Rは、本国でも取り扱えるディーラーが限られている等、スペシャルモデルとして限定販売されているモデルだからこそ、日本でお目にかかれること自体、奇跡的なモデルなのである。
この350Rは、350をベースによりサーキットライクなマシンへと変貌を遂げており、そのポイントのひとつが軽量化。
座席数を減らし2シーター化を行い、室内で使用されていた装飾品をカット(カーペットも)。遮音材まで省き、シートはフルバケットのレカロを使用する等、最小限の装備品で構成されている(マスタングで有名なあのトグルスイッチまで廃した)。
一方エクステリアは、カーボンパーツをふんだんに使用し、エアダクト系も大きなものへと変化、リアにはカーボン製リアウイングを装備して空力とダウンフォースと軽量化を担保しているのである。
そして極めつけが自動車メーカー初採用となるカーボン製ホイール。同等のアルミホイールよりも軽量かつ高剛性を実現している19インチホイールには、フォードGTにも装備されるミシュランパイロットスーパースポーツカップ2タイヤが装着され、一輪あたりのバネ下重量が5.9キロ軽減されるというから、4輪で約24キロの軽量化を果たしたことになる。
くわえて上記の各軽量化とあわさって、約60キロのダイエットを行っているというから、シェルビーGT350とはまるで別物とする本国記事を多く見かけるが、実際に施された施術をみても、納得できるほどの車両なのである。
ちなみに2017年モデルでは、各パッケージオプションの装備に変更が出ているとのことだが、シェルビーGT350Rに大きく関係するのがボディカラー。
2016年までのコンペティションオレンジとディープインパクトブルーが廃され、新たにグラバーブルー、ルビーレッド、ライトニングブルーの3色を追加されており、全9種類のエクステリアカラーが選択可能となっている。
それに、ブラックペイントルーフやレーシングストライプも選択可能であるために、その組み合わせは多岐にわたり、購入前の楽しみとして思いを巡らすことが可能なわけである。
なお、取材車はこの2017年新色のライトニングブルーにブラックとレッドのアクセント入りレーシングストライプを装備したもの。「ホンモノ」が実際に見せる実物のオーラは凄まじく、これまで見てきた(体感してきた)見かけの力強さとしては、旧ダッジバイパーACRを遥かに超える最強マシンの風情が漂っていたのである。
個人的にも、今現在どうせアメ車に乗るなら、ポルシェやフェラーリ、メルセデスにBMWといった有名カーにもアメ車らしさを誇れる、こういった本物に乗るべきと強く思うのである。
ちなみに、こうした最新車両の日本導入においての泣き所と言われているのが日本仕様への改善である。本国仕様のままでは日本の公道をナンバー取得で乗ることは適わず、道交法や車検法の定める所定の箇所を日本仕様に改善しなければならない。
だからたとえば、現行ダッジバイパーACRのあの巨大なリアウイングは、車体横幅から大きくはみ出しており、日本の道路では一般的に使用することは出来ず(サーキット専用車ならOKだが)、だから「欲しいが買わない」というオーナーさんも多いという。
BCDが今回輸入したこのシェルビーGT350Rにも、当然ながら日本仕様への改善が求められるが、BUBU系列の持つ自社施設内にて改善を行うことで、これまでのノウハウを活かした適切かつ最速の納車を実現するのである。
BCDスタッフいわく「2014年までの旧シェルビーGT500でも相当に良かったですが、2015年以降のモデルチェンジ後のGT350は丸っきり別物です。各部の強度は上がった上で、軽量化が全域にわたって効いていることが確実に体感できますし、エンジンも相当に気持ちよくパワフルです。Rはさらに一段と刺激的ですし」
BCDでは、こういった最新車両を、オーナーの希望に合わせた仕様で直輸入してくれる。しかも国内ディーラー車並の長期保証をもって購入後のアフターサービスを支えてくれるから、本国並行車を購入するというちょっとしたハードルをいとも簡単に越えさせてくれる。
今回自社輸入した350Rは、プレミアム価格が奢られているということと、本国でも限られたディーラーのみしか扱うことが適わず、それって購入交渉をする窓口が限られることを意味するわけだから、正直、簡単に買える代物ではないのである。
もちろん、気長に待てば入手することは可能だろうが、今回は2015年の中古車とかではなく、2017年モデルの新車を最速で輸入したのである。そこには、現地法人を持っていることと、そこに駐在するアメ車を理解した日本人スタッフが活動していることが効いているわけである。
くわえて、日本での最新設備をともなったメカニカルチェックも欠かさないから、下手な外車正規ディーラーよりも充実したアメ車生活が可能になるわけである。常に本国の新車&中古車の最新状況を把握しているBCDだけに、気になる車両があれば問い合せてみるといいだろう。
なお、他車の話で申し訳ないが、2017年のニューモデル・ダッジチャレンジャーT/Aの最速モデルが年明けにやってくるかもしれない!
あの660hpのシェルビーGT500や707hpのチャレンジャーヘルキャットといったスーパースポーツを日本で一番の数販売している実績があるBCDだけに、最新のシェルビーGT350Rの日本上陸第一号車を最速で納車するのも、BCDにとっては必然だったわけである。
330,000円
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