ボディサイズは全長4965mm×全幅1850mm×全高1710mm。全長は5メートルに近いが、全幅はかなり常識的な数値だ。ちなみにキャデラックのフルサイズSUV「エスカレード」は全長5100mm×全幅2040mm×全高1950mm、という巨体だ。
今回試乗したこの3.6リッターモデルは05年から加わった新グレード。価格は635万円と、V8モデルよりは100万円以上安い。乗れば、結構パワーがあり、乗り心地も良く、快適性が高い。全高も低いからロールなどに恐怖感をまったく感じない。サスペンションの制御は、大味な感じは一切なく、逆に緻密さを感じ、アメ車の進化を感じざるを得ない。
ただし、全体的な印象は、キャデラックというアメ車を代表するブランドのクルマの割には、アメ車感覚が少ないような気もする。エスカレードあたりを想像すると、その差に愕然とすることも…。けれど、クルマ自体の完成度は非常に高く、無味無臭っぽい日本車に乗るよりは全然マシだろう。
正直、「アメ車」としての驚きは少ないが、仮にこれからのアメ車の姿がこの方向に進むとするならば、完成度が高い分、我々もこの味に慣れて満足していかなければならないのだろう。
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