それにしても、これら内装の変化は、いわゆる普通の、現代風のインパネの質感になっただけの話であるのだが(笑)、ラングラー=旧車っぽさみたいなものを感じていると、違和感を感じるのかもしれない。でも作りの良さはまさに現代車のそれである。
最後に試乗である。まず、3.6リッターV6は、いとも簡単に目覚めるが、その瞬間の音質というかサウンドが非常に静かになった。静か=進化になるのだろうが、迫力減と捉える方もいるのではないだろうか。
そして、旧モデルの右足のペダル配置だが、新型はその部分も改善されているから、今まで以上に乗りやすく、一段と快適になっている。くわえて全体的に遮音性も上がっているのか、室内は全般的に非常に静かだった。
また、リアシートにも座ってみたが、足元スペースが確実に広くなっている。ホイールベースが伸びたことによる産物だろうし、リアシートの背もたれの位置も改善されているから、リアの居住性も格段に上がっている。
搭載されるエンジンは、旧モデル同様の3.6リッターV6で284psを発生させるが、今回は新たに8速ATが組み合わされるために、その部分の進化も確認してみたかったのだが…。借り物かつ短い距離での試乗だったために、そこまでの確認はできなかった。が、それでもモデルチェンジにおける「進化」は確実に感じられたのである。
試乗から戻り、今度は旧ラングラーと比較した。
新旧モデルのボディの変化は灯火類の違いが明白であり、LEDを使用した新型には今っぽさが加わった。また、インテリアの違いも明白であり、乗った瞬間のステアリングの重さも若干旧モデルの方が重かった。
実際に走り比べれば、旧型の方が振動、騒音がリアルに侵入してきて、そう言う意味でも速度感が高く感じることだろう。それすなわち、それらがなくなっていること自体が新型の進化の部分である。
再度岡崎氏に聞けば「今後のJKの魅力はやはり価格の違いが一番でしょうね。個体の程度差にもよりますが、JKなら200万円台で乗れますからね。また、ホイールをインチアップしたり、サスペンションをいじったり、マフラーを換えたりもできますし、そういう部分に魅力を感じるユーザーさんは確実にいますしね。
余談ですけど、新型JLのこのボディサイズってやはり魅力的ですよね。で、ピックアップ版のグラディエーターならもっと魅力かも(笑)って思いますよ。自分はジェットを牽引したりもするので、グラディエーター、本気で購入検討しています(笑)。
このサイズのピックアップなら商機あると思うんですよね。タンドラだと大きすぎるって方にもオススメできますし。ただ、やっぱり6人か7人が乗り欲しいですよ。アクティブに活動すればするほど、乗車人数が欲しくなりますから」
ということで、ラングラーの新旧比較は、新型モデルがまだ全然行き渡らない現段階においては非常に有意義な取材だったし、今後のJKの中古車にも注目だし、そして是非ともグラディエーターの導入に期待したいのである。
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