2020年型ダッジチャレンジャーR/Tシェイカーの50周年記念アニバーサリーモデルである。
以前、ご紹介したR/Tスキャットパックシェイカーも同様のアニバーサリーモデルであり、要するに同じアニバーサリーモデルのグレード&ボディカラー違いが入庫したということ。
今回到着したモデルは、5.7リッターV8エンジンを搭載するR/Tベースにトーレッドのボディカラーをまとった1台。走行約5400キロの優良個体であり、唯一の違いが社外のルーバーがリアウインドーに装備されている点。
とはいえ、これはこれで結構ナイスな装備だと個人的には思っているし、実際に違和感なく装着されているから得した気分にもなれる。
一方、フロストバイトと呼ばれるスモーキーなブルーボディにペイントされた個体は6.4リッターV8エンジン搭載のR/Tスキャットパックベース。こちらの個体は走行約760キロということで、ほぼ新車に近いコンディションと言えるだろう。
ともに50周年記念アニバーサリーモデルだが、その詳細を要約すれば、初代チャレンジャーが登場した1970年から50年の歳月が流れたという記念モデル。
対象グレードが4つあり、7色の専用ボディカラーが用意され、それぞれ70台のみ生産されるということで、全1960台のみの限定モデルということになる。
全米で1960台ということだから、まさしく雀の涙的存在であり、それを日本に仕入れるというのは至難の業であったという。
実際、BCDでも2台が精一杯ということであり、その他ショップでも入荷情報はほとんど聞かないから(正確な情報は分からず)、実際にはこの2台のみかもしれないし、万が一あったとしても1台もしくは2台程度だろうから、あっても日本に3、4台と言えるのではないか(要するに極めて少ないということだ)。
ダッジチャレンジャーは、一昨年あたりから日本での発売台数が増え続けており、コロナ禍においても結構な台数が動いているといわれている。
そんな中でユーザーの志向も二分化されている。そのひとつは極端なほどのカスタマイズベース車としてチャレンジャーをチョイスする方々。もう一方がキレイめな個体をそのまま乗るというもの。
カスタマイズベースとしては、エンジンから足回り、さらにはボディの一部にまで手を加えることも多く、ハードなマシンに生まれ変わらせることを楽しんでいるらしく、それはそれでチャレンジャーの魅力を増幅させるに違いない。
実際、チャレンジャー自体もそういったカスタマイズにシッカリ応えてくれる。
一方、ノーマルの個体にそのまま乗る、もしくは若干手を加えてはいるが、基本ベースはノーマルに近い個体というオーナーさんも多く、こういった志向の方々に、今回のようなアニバーサリーモデルはかなりシックリくるのではないか。
ボディと同色のシェイカーフードは相当にセンス良くカッコ良く、赤いボディカラーにブラックのボンネットフード、ルーフ、トランクリッドのブラックも含めれば、本来、絶対的に硬派に見えなくてはならないはず。
だが、このアニバーサリーモデルは、どこか上品にも見えるから不思議である。これまでの市販チャレンジャーが魅せる雰囲気よりも一段ランクが上がったような品の良さ。というか、ある意味現行チャレンジャーの完成型と言える存在だろう。
だから、購入後にたとえばホイールをブラックにするだけでも見違えるだろうから、ちょっと手を加えて変化を出すことも可能。もちろん、そのまま乗っても十分に目立つのは間違いない。
ちなみに、こうしたメディアにて普段から見慣れているせいもあるからあまりピンと来ない方がいるかもしれないが、実際に都心街中を走るチャレンジャーの派手さやオーラ、カッコ良さと言ったらいまだ随一である。唯一無二の丸目二灯デザインを越える存在を筆者はまだ知らない。
もうあと一年、もしくは二年ほどで次期チャレンジャーの全貌が明らかになるはず。
今よりずっと洗練されるに決まっているから、便利で快適でもっと速くなるに違いないが、現行型が持っているデザイン的魅力が失われる可能性は否定できない(デザインに手を加えなきゃモデルチェンジする意味もないだろうし)。
だからこそ、完成された現行型を今のうちに入手して乗っておく、そして新型次第で乗り換える、もしくは新型が気に入らなければそのまま乗り続けるといったことを検討してみてはいかがだろうか。
BCDの場合、3年後の下取り価格50%を保証した50プランもあるから、そういった行動の大いなる助けにもなるはずである。
この50周年記念アニバーサリーモデル、BCDによる優良個体の直輸入車だけにファーストカーとして問題なく使用できるだろうし、複数台所有するコレクターの方には価値あるコレクターカーとしての役割を十分に果たすと断言できるのである。
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