TEST RIDE

[試乗記]

2019年からオプション装備になっていたT/Aパッケージ装着車の新車

2020 ダッジチャレンジャー R/Tスキャットパック T/A

しかも新色のヘルレイジンのボディカラーのMTモデル

高年式のT/Aは日本ではなかなかお目にかかることがないが、そんなT/Aの新車を取材。レアなボディカラーにMT車というこだわりの仕様だ。

更新日:2021.04.23

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/BUBU / ミツオカ TEL 0120-17-2290 [ホームページ] [詳細情報]
     BUBU横浜 TEL 045-923-0077 [ホームページ] [詳細情報]

T/Aは消滅していなかった!

 2017年に登場した「T/A」は2018年までの2年間存在し、2019年からはラインナップから消えた。が、ラインナップ上から落ちただけで「T/A」パッケージとして、いわゆるオプション装備として残っていた。

 だから日本には2017年〜2018年当時のT/Aの中古車を見かけることはあるが、それ以降の年式のT/Aがあまり存在していないのは、本国でT/Aパッケージを装着した車両があまり出回っていないこととリンクしている。

 聞くところによると、T/Aパッケージは結構高価なオプションであるというから、あえてチョイスした本国オーナーさんならすぐに売りだしたりしないだろうとの推測はできる。

 と同時に、パッケージとして装着できるわけだから、新車購入時にチョイスすれば現在の最新の車両でもT/Aが可能であるということだ。

2020年からのニューカラー、ヘルレイジンにT/Aパッケージ装着車。

鮮やかなパープル系メタリックカラーは非常に大人っぽい渋いカラーだ。

モパーー系原色カラーとは異なる魅力

 経験上、チャレンジャーはボディカラーで印象がめちゃくちゃ変わる。例えば原色カラーだと往年のモパーの雰囲気が充満するし、ポップなメタリックカラーだとスポーティな感じになる。

 一転ダークなメタリックカラーだと大人なクーペ、オシャレな雰囲気で満たされるから、チャレンジャーは「これまでのアメ車と異なり白黒ボディの人気があまり高くない」と言われる理由もよくわかる。

 これからチャレンジャーを買う方は是非ボディカラーにもこだわってみて欲しい。

 個人的な嗜好だと、ちょっと前に紹介したグリーンメタリックのヘルキャットが最高だったし、ノーマルの状態で大人っぽく乗るならダーク系のメタリックカラーが絶対似合うと思っている。

サテンブラックのボンネットフードと「T/A」デカールが装備されており、ルーフやリアデッキリッドもブラックで統一されている。

「T/A」は伝説のモデルだけにデカールだけでも雰囲気が異なる。それに新色のボディカラーが非常にマッチしており、原色カラーとなる新鮮な雰囲気を与えてくれる。

二眼のエアスクープにブラックアウトされたフロントグリルがチャレンジャーには非常によく似合っている。

光の加減によっては黒っぽく見えたり、明るい紫に見えたりと表情を変えるし、ブラックのフードやT/Aサイドグラフィックとのマッチングが絶妙。渋い大人のクーペのような質感が得られる。

MT車とAT車の違いは刺激の差

 過去これまでに50台以上のチャレンジャーを取材してきた経験から言えば、MTモデルはATよりも1.5倍というと言い過ぎかもしれないが、1.3倍程度は速く感じる。あくまで感覚的なものだし、実際にゼロヨン加速を測ればATの方が良いタイムが出るのが常識となっているのは知っているが、気持ち良さを含めた運転の楽しさは圧倒的にMTが優っている(と思う)。

 そしてあらゆるグレードのチャレンジャーを見て乗ってきて、各車のいろいろな違いを取材してきてわかった大きな差は(たとえば5.7V8と6.4V8や、6.4V8と6.2V8スーパーチャージャーとか)、じつはAT車とMT車の違いだった。

 もちろん、5.7V8と6.2V8スーパーチャージャーを比較すれば、パワースペックで約400hp近い違いがあるわけだから差がでるのは当然だが、ここでいう違いとはそういうスペック的な差ではなく、運転時に与えてくれる刺激の差。もしくは直接与えてくれる感動の差といってもいい。

 これまた個人的な嗜好が加味されているから印象の偏りがあることは否めないが、でも実際の経験からも同グレードのATとMT車では運転している感覚的な速さや運転の楽しさがアップしている気がしてならないのである。

搭載されるエンジンは6.4リッターV8HEMI。485hp、最大トルク475lb-ftを発生させる。最大トルクの発生回転数が4100rpmだから、3500rpmも回せば十分な力が得られるし、そこから4000rpmぐらいまでが実に楽しいエンジン。コールドエアインテークシステムが装備されている。

275/40ZR20オールシーズンパフォーマンスタイヤとブラックホイールの組み合わせ。

サテンブラックルーフ & デッキリッドラップとサテンブラックリアスポイラーによってルーフからリアスタイルにかけてまとめられている。

世界中からMT車が絶滅していっているにもかかわらず、いまだ存在するチャレンジャーのMTラインナップ。誰かと競争するということではなく、自ら浸れる刺激を求めてMT車をチョイスするのが良いと思う。(写真はイメージ)

2020年型 R/Tスキャットパック T/Aの新車

 ということで、上記3つの条件を満たした車両が今回取材したチャレンジャーだった。2020年型R/Tスキャットパック T/Aパッケージ装着車のMT車の新車。くわえてボディカラーは新色のヘルレイジン。パープル系のメタリックカラーである。新車であるから「BCD60プラン」も適用可能である。

 このカラー、50周年記念モデルに使用されたボディカラーであり、同じパープル系でも過去に販売された原色のプラムクレイジーとは全く違う、かなり渋いカラーリング。光の加減によっては黒っぽく見えたり、明るい紫に見えたりと表情を変えるし、ブラックのT/Aサイドグラフィックとのマッチングが絶妙。

 ボディカラーがブラックに見える時は、サイドのグラフィックが入っていないようにも見えるし、パープルに見える時は、「あっ、T/Aなんだ」と驚かす。

 過去、これまでに何度もT/Aを取材していて、その多くが原色の派手なボディカラーであったから、瞬間的にT/Aであることがわかる仕様ばかりだった。だから、気に入る方がいる反面「人によっては派手すぎて嫌」と拒絶させることにも繋がっていたのである。

 だが、このT/Aはいい。マジでかっこいい。チャレンジャーの質感、品格がワンランク上がった印象をもたらしてくれる。

 しかもMT車である。チャレンジャーのMT車はシフトのゲートが明確でストロークも適切だから操作して楽しいオーソドックスなアメリカ的なMTシフト。コルベットやマスタングのようなスポーティなシフトではないが、実はそこがいい。箱型マシンのマッスルカーには逆にこの方が似合う。

 くわえて、この個体に搭載されているエンジンは6.4リッターV8エンジンであり、それをMTで駆動するのだから運転時の自己満足度が抜群に高く、世界中から消えかけている大排気量V8NAエンジンという点においても、例えばメルセデスやBMWといった他車に対しても、極上の優越感で圧倒する。

他モデルと変わることのないチャレンジャーのインテリアだが、シフトがMT車になると、シフト操作をしなければならないために着座位置を正しくしする必要があるから、かなりカチッとしたタイトな印象に様変わる。

スーパーチャージャーで武装したハイパフォーマンスユニットが多いアメリカンV8のなかで純NAエンジンをMTで操れる存在はそれだけでレアな存在。

丁寧なクラッチ操作を心がければクラッチの上げ下げのみでアイドリング状態のまま発進することが可能であり、クラッチのクセもないから至って普通に操作が可能である。毎日使いもこなせるレベル。

時代錯誤? のMT車だからこそ唯一無二の楽しみ

 6.4リッターV8NAエンジンは、低速から大トルクを発生させるから柔軟性に富み、丁寧なクラッチ操作を心がければクラッチの上げ下げのみでアイドリング状態のまま発進することが可能であり、クラッチのクセもないから至って普通に操作が可能である。このMTなら普段使いでも積極的に使用できると思う。

 同時に、比較的低回転域から3500rpm程度まで回せば十分に楽しめるから、フェラーリのような突き抜ける快感は正直ないが、低回転域で楽しめるからこそ、街中でも楽しく、高速道路の加減速で楽しく、とにかく身近に楽しめるのがこのV8の特徴である。

 MT車はもはやオワコンとも言われているが、逆に、だからこその唯一無二の楽しみともなり、流行り廃りを気にする必要もなくなるだろうから長く乗れるはず。

 何と言ってもそれをチャレンジャーの新車で、しかも特別なカラーリングで楽しめるのだからこのクルマを入手できる方は最高に幸せだと思うのである。

 こういうクルマだから一生モノとして買うのもいいし、当然3年乗って乗り換えたっていいわけである。で、もし「一回乗ってみよう」的な気持ちで買うなら、BCD60プランが利用できるわけだから、それだけでも圧倒的にお得なわけである。

左のタコメーターの中央に3000rpmが表示されているが、その回転数から4100rpmくらいがちょうど美味しい回転数だけに、その回転数あたりを目安にタコメーターの針のみを見て走らせれば最高に楽しいだろう。

ホールド性と座り心地が両立されたシート。「T/A」のロゴが刺繍されている。新車だけに当然使用感ゼロの全くの新品。

BCDの新車だから60プランが使用可能

 最後に。この車両は、BCDが直輸入した新車であるから、中古車を買うのとは異なり、車両の程度を気にする必要がない(とはいえ、BCDの中古車ならさほど程度を気にする必要はないが)。

 しかも、当然ながらBCDは必要メンテナンスをこなすための電子デバイスを所有しているし(未だ電子デバイスを所有していないショップからチャレンジャーを購入して泣きを見ている方がいるというから気をつけてほしい)、これまでの販売台数の多さから整備ノウハウの蓄積もありかなり充実したアフターが可能である。そういう意味での安心感も他店とは全く異なるのである。

<SPECIAL EQIPMENT>
・T/Aパッケージ
・イルミネーテッド エアキャッチャー ヘッドランプ
・275/40ZR20オールシーズンパフォーマンスタイヤ
・コールドエア インテークシステム
・392フェンダーデカール
・サテンブラック リアスポイラー
・ブラック フューエルフィラードア
・サテンブラック ルーフ & デッキリッド ラップ
・グロスブラックグリル
・T/A ボディーサイドグラフィック
・サテンブラックペイントフード
・T/A スポイラーデカール
・ファンクショナル フードスコープ
・ホワイトフェイス インストルメントクラスター
・グロスブラック インストルメントクラスター トリムリング
・ドライバーコンビニエンスグループ
・パワーサンルーフ

履歴や程度のしっかりした中古車を見極め、または新車を直輸入し、50プランや60プランという独自の販売プランを駆使し、販売後のアフター整備をしっかり行うBCD。チャレンジャーに関しては日本でトップクラスの販売数を誇っているから、その数の多さがノウハウにも繋がっている。

「wiTECH2.0 (ワイテック)」と呼ばれる電子デバイスは、単なるデバイスに過ぎないが、これがなければ車両からの情報を一切読み出すことができないために、現代のアメ車整備には必需品となる。これを持たないショップでチャレンジャーを買うと後々大変である。

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