TEST RIDE

[試乗記]

R/Tであっても「ひと味違うR/T」を

2018 ダッジチャレンジャー R/T シェイカー

6速MT車で我が道を行くチャレンジャー選びが可能

これからチャレンジャーを購入する場合でも、BCDならモデル、ボディカラー、ミッションまでセレクトできる。もちろん機械的な安心感も非常に高いからオススメである。

更新日:2021.05.25

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/BUBU / ミツオカ TEL 0120-17-2290 [ホームページ] [詳細情報]
     BUBU横浜 TEL 045-923-0077 [ホームページ] [詳細情報]

昨年の売れ行きナンバーワンは6.4L搭載モデル

 例えば、ここ1年くらいのチャレンジャーの人気&販売事情と言えば断然6.4リッターV8エンジン搭載車ということであり、その次に5.7リッターV8エンジン搭載車になるらしい。

 そしてその次にヘルキャットということなのだが、その理由は明確だった。

 売れ行き人気の高い6.4リッターV8搭載車は「2台目のチャレンジャー」として選ぶ方が多く、要するに最初に5.7リッターV8モデルに乗っていた方々の乗り換え需要によって人気が高かったということである。

 で、その次に来る5.7リッターV8搭載車は「初めてのチャレンジャー」という方が多く、そして市場的にも数が多いということもあり、中古車価格的にも買いやすい=2020年、そして2021年においてもチャレンジャー人気を支える中心的存在であることに間違いない。

 もちろん、これはあくまで販売経緯の実情を述べたに過ぎず、「初めてのチャレンジャーだから5.7を買え」ということが言いたいわけではない。当然、いきなりヘルキャットに行ってもいいわけだし、実際にそういう方々も沢山いる。要はお好きに選べばいいわけである。

いまだ人気を博し続け、さらには欧州車ファンや国産車ファンをも新たに取り込み、右肩上がりの人気を示し続けているのがダッジチャレンジャー。

いわゆるポルシェやMINIやジープラングラーのような丸目ヘッドライトの大型クーペ。「もはや定番商品」と言っても過言ではない。

これから購入するなら長く乗ることを検討すべき理由

 ただ、もろもろの事情を考えた場合、仮に5.7リッターV8エンジン搭載モデル=R/Tを購入せざるを得ない事情がある時には(例えば購入費用が限られている、購入後の維持費が心配等)、ある程度個性的なマシンを購入した方がいいということだけははっきりと言える。

 まずは、もろもろの事情というやつを説明しよう。これまで不透明だったチャレンジャーのフルモデルチェンジが一段と不透明になり、先行きが全くわからなくなったこと。

 本当なら2023年あたりにフルモデルチェンジがあったはずなのだが、先般FCAはPSAグループと合併しステランティスとなったことで「流れた」とも言われている。

 その理由の一つが、2030年問題。現行チャレンジャーは2008年に登場し、2015年で一度ビッグマイナーチェンジを行っているが、基本ベースは変わっていないから今年で13年目の長期モデルとなる。

搭載される5.7リッターV8HEMIエンジン。372hp、最大トルク400lb-ftを発生させる。MT車と組み合わされると一段と軽快なエンジンに生まれ変わったように感じるから不思議だ。

ゴーマンゴーのボディカラーとブラックのホイールのコンビネーションが素敵である。

シェイカーフード搭載車のボンネットの裏側にはお決まりのそれを示すステッカーが貼られている。

シェイカーフードとは、ラムエアーを取り込むスクープが、エアクリーナーケースと一体化した構造になっており、それがボンネットを突き抜けて車外に出ている仕様のこと。

R/Tでもひと味違うR/Tを

 だが仮に2023年にフルモデルチェンジした場合、そして2030年問題が現実化した場合、約7年しか生産できないわけである。

 しかもその2030年問題が現時点で極めて不透明であるわけだから、普通に考えてそんな状況下への新たな投資はしないだろう=フルモデルチェンジしないだろうという現地報道での予測である。

 だから、これからチャレンジャーを買う場合は、冷静に考えて、長く乗るために程度良好かつ個性的なモデルを入手する方がいいに決まっている。

 そしてコロナ禍における中古車事情である。コロナ禍によって直輸入するショップが激減、それによって国内中古車市場が賑わったのはある意味良いことなのだが、それすなわち日本国内で流通しているチャレンジャーが回っているということだから、走行距離がどんどんかさんでいき、そしてどんどんヤレが進んでいる車両になり、同時に中古車を購入するリスクもどんどん高まっていくわけである。

 程度を気にし、走行距離を気にし、そしてボディカラーや装備を気にしたりしていると、なかなか欲しいモデルにたどり着かない可能性が高い。

 こうした事情にあって、理想的なチャレンジャーといえば、程度良好かつ走行距離の少ない車両をアメリカ本国から直輸入して、日本国内で適切な整備とアフターフォローをする店舗で販売する車両であることに間違いない。国内新規で3年登録することも可能だし。

 しかも、例えばR/Tにも様々なバリエーションがあるわけだから、R/TのT/Aやシェイカー、さらにはそのMT車等、日本国内に出回っている既存の中古車とは異なるバリエーションを現時点でチョイスすることができれば最高だし、それでいて程度が良く距離数が少なければ、R/Tとはいえ、人と違うモデルを入手することもでき、長く安心して楽しめるわけである。

洗練されたコックピットにドライバー側に向けられたセンターコンソール。

若干傾けられたシフトノブは、シフト操作が抜群にしやすい。シフトのゲートは明確でストロークは若干長い。が、クイックシフトではないがアメリカ的で操作して楽しいMT。世の中的には廃止方向に進んでいるだけに、大切にしたい。

ペダル配置が適切で全く違和感なく走行できる。クラッチは適度な重さで繋がりも比較的簡単。クラッチの上げ下げで発進できる。誰でも操作できるMTであるから、より一層オススメ。

まさしく我が道を行くチャレンジャー

 で、そうした理想的なR/Tとして紹介したいのがこちらのモデル。2018年型チャレンジャーR/Tシェイカーである。BCDが直輸入したての車両で走行距離は1万3500キロ。日本国内に流通する中古車でこの距離数はまずないし、モデルもシェイカー搭載車。そしてボディカラーがゴーマンゴーという超魅力的なカラー。さらに6速MT車だから、まさしく我が道を行くチャレンジャーと言っていいだろう。

 言わずもがなだがMTミッションを操っての走りは、ほんとに楽しい。しかもNAエンジンだからこその心地良さがハンパではない。ドライバーを刺激するアメリカンV8の咆哮は特筆もので、ずっと走っていたい衝動に駆られるほど魅力的なものである。

 またチャレンジャーのMT車は、着座位置からのステアリング、ギア、クラッチ等の3ペダル類の配置が適切であり、クラッチの繋がりにもなんらクセがないから、国産車のMTがドライブ可能なら方なら誰もが簡単に運転することができる(と思う)。慣れれば、アイドリング状態でのクラッチ操作だけで走り出すことが可能になる。

 ちなみに、先に紹介したマスタングGTのMTとの比較を言えば、まずマスタングの方が全般的にタイトである。それは着座位置、シート、そしてシフトにも及び、カチッとしたショートストロークタイプでスポーティ。

以前から評判の高い純正シート。バケットタイプでホールド性は良好。 適度なバケットシートだから乗降性も悪くなく、車両のイメージに非常に良くマッチしている。

ダイレクトなタコメーターの針の動きを味わいながらドライブ可能。デジタルにはないアナログメーターの凹凸がはっきり伝わるメーター類。

現行チャレンジャーの魅力を凝縮したモデル

 一方チャレンジャーのMTは、マスタングと比較すればタイトな感じは一切なく、シフトノブの長さも長く、ストロークも長い。だが、チャレンジャーは誰にでも対応可能な感じで許容範囲が広いと思うし、好みで言えば、圧倒的にチャレンジャーのそれが合う。

 ちなみに、これまでに何度も8速ATの素晴らしさについても述べているが、正直、どちらも魅力的で実際に買うなら迷うかもしれない。

 個人的にはMTになんら苦を感じないし、どちらかといえば「刺激重視」なタイプだけに断然MTとは思うが、3年程度乗るだけなら8速ATをチョイスする可能性もなくはない(実際に買う時にさらに悩みたい)。

 BCDの車両は、まず現地で車両を仕入れ、試走し、そして現地のディーラーにて点検や補償継承等を行い日本に運ばれる。日本では、第三者機関による車両各部のチェックが行われ、その後BCDによる直接の確認が行われたのちにショールームに並べられているから、単なる直輸入車とは中身の確実性が全く違う(機械ベースなので100%安心とは言えないが、それでも限りなくそれに近い状態が得られるはずである)。

 しかもそうした車両は、白黒ボディの売れ筋車両ということではなく、あくまで車両の魅力を反映させた「らしい」モデルが多いから、日本の中古市場に並ぶモデルとは一線を画す。安定を求めるショップなら今の時代にMT車を輸入しようとは思わないだろう。

 今回のR/Tも、あえてゴーマンゴーカラーをチョイスし、しかもシェイカー装着車の6速MTという、現行チャレンジャーの魅力を凝縮したようなモデルだけに、R/Tとはいえ我が道を行くチャレンジャー選びとしては理想的な1台と言えるのではないだろうか。

一世を風靡したこのデザインは復刻モデルと称されているが、このデザインはもはや現代でも定番として通用してしまうほど魅力的。何ならあと10年以上このまま生産が続いても誰も文句は言わないだろう。

MT車は、AT車のような進化がないから流行り廃りを気にする必要もうない。だから長く楽しめるのも利点の一つ。

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