タンドラといえばSR5の『クルーマックス』が定番のような存在であり、個人的にもこれまで取材してきた全てが『クルーマックス』であったから、正直、ダブルキャブのタンドラを見たときには「わっ、さすがはピックアップ」と声が漏れた。それほどスタイリッシュな印象を与えてくれる。
タンドラには、『クルーマックス』『ダブルキャブ』『ダブルキャブロングベッド』と大きく分けて3種類のスタイルがあり、日本国内に直輸入されている約9割近くが『クルーマックス』と言い切ってしまうことができる。
この3種類のボディタイプの違いは、リア後席のスペースとベッドの長さ。まず『クルーマックス』『ダブルキャブ』であるが、実はこの2種類のボディの全長は同じ。その中でリア後席のスペースとベッドの長さに割り当てられるサイズが異なっている。
で、ともに全長約5.8mのなかで、『クルーマックス』はリア後席スペースのサイズが長くベッドが短く、一方『ダブルキャブ』はリア後席スペースを『クルーマックス』よりも小さくすることでベッドの長さを長くしている。とはいえこれがピックアップの標準サイズのベッドと言われている。
なので、『ダブルキャブ』はいわゆるピックアップトラックらしいスタイリッシュな雰囲気満点であり、アメリカンフルサイズピックアップを求める方々に人気と言われている。
一方、『クルーマックス』は、リアの居住空間を大きく取ることでSUV的な使い方が可能であり、そうした魅力をあえて選ぶ方に人気である。
ちなみに余談だが、『ダブルキャブロングベッド』は全長約6.27mであり、『ダブルキャブ』と同じリア後席スペースを有し、ロングベッドだけに残りは全てベッドの長さに割り当てられているモデルである。
実際に『クルーマックス』と『ダブルキャブ』の二台を並べると違いは一目瞭然であり、この差に注目し、あえて『ダブルキャブ』を求める方に最適な個体がUSトヨタガレージ店に入庫している。
それが2014年型タンドラSR5ダブルキャブ。走行9.8万キロで499.8万円(総支払額528.9万円)である。
この個体は、ワイドフェンダーが装着されホイールが変更されてはいるが、大きく雰囲気を変えているのはそのくらい。いわゆる定番カスタマイズ内に落ち着いており、『ダブルキャブ』ならではのフルサイズピックアップらしいスタイリッシュな雰囲気が堪能できる。
プラスして荷台ベッドにサーフボードといったような長尺の荷物を載せても絵になるから、積極的にベッドを使いたい方には向いている。またまた余談だが、イマドキはこうしたベッドを使用したキャンプなんかも流行っているから、ベッド使いの多様性にも対応するだろう。
とはいえ、ベッドが長くなっているからといって、リアの後席スペースが小さくて話にならないということがないのが、さすがはアメリカンフルサイズ。
『クルーマックス』ほどではないしても、日本人の大人4人が普通に乗ってくつろげるほどのスペースは用意されているからご安心あれ(『クルーマックス』が広すぎて快適過ぎるのだ)
さて、気になる個体の状態だが、これが驚くほどいい。取材車は新車並行で日本に直輸入されたモデルであり、実走行というのは確認済み。そしてこの9.8万キロ走行の過去の履歴がしっかりと把握されていることもあり、また実際に動かしてもみたがかなり調子いい。
恐らく約10万キロ近い走行距離を気にする方がいるとは思うし、当然筆者も気になった。が、そういった方はできれば実車を見てみるべきである。そしてこの車両の雰囲気を感じてみるべきである。
個人的にも走行距離は絶対に気にすべきポイントではあると思うが、それと同時に、距離に縛られていては良質な中古車を逃してしまうとも思っている。
例えば10万キロと6万キロ走行の車両が並んで入れば、誰もが6万キロ走行車を購入しようとするだろう。だが、丁寧に乗られてきた10万キロと雑に扱われてきた6万キロだった場合、車両の走行距離からでは計れない『コンディション』の違いが生まれている場合が往々にしてある。
しかもベースが頑丈極まりないアメリカンフルサイズボディ車であるならなおのことあり得るのだ。
だからその差を把握するためにも(確認するためにも)、実車を見て判断してほしいと思うし、この車両にはそうした走行距離数とは比例しない状態の良さがきっと感じられるはずだ。
USトヨタガレージ店では、販売車両として入庫した車両は自社スタジオにて細部に至るまでの写真撮影が行われる。当然、入庫前にも車両の精査がなされてはいるが、写真撮影の前にも念入りにチェックされ、そして磨かれ、撮影がおこなれている。
写真を見ればわかるが、インテリアの状態の状態の良さが確認できるだろう。
インテリアには、特に中古車の場合、前オーナーの使い方やその形跡が如実に残るものであり、例えばそれを業者的に消し去ろうとしても、せいぜいがクリーニング止まりである=形跡を完全になくすには多額の費用がかかる=やれば全取っ替えしない限り新旧パーツのチグハグさが残る=そこまでやるなら高値をつけて販売するだろう、という流れが想像できる。
だが、この車両にはそうした形跡は一切ない。少なくとも我々が取材した限りにおいては、全くなかった。
それに動かしてもミシミシガタガタといった低級音を感じることもなく、逆に「本当に10万キロですか?」と感じたくらいである。
今や海外から入荷してくるこの年代のタンドラはほとんどないと言われている。すなわち国内に流通している個体の取り合い状態になっている。ということで、早めの決断が必要になるということである。
12,810円
PERFORMANCE
6DEGREES
17,298円
PERFORMANCE
6DEGREES
18,420円
PERFORMANCE
6DEGREES
2,090円
MAINTENANCE
6DEGREES