ちょっと前までコロナ禍だったこともあり、その間に色々なモデルが新型にモデルチェンジしていたが、その全てが日本に上陸していたとは限らない。例えばキャデラックエスカレードやシボレータホetcは取材したりして実車を確認していたが、GMCユーコンはどうだろう。
GMCブランドのフラッグシップSUV・ユーコンも2021年モデルでフルモデルチェンジしている。
大口径フロントグリルに「GMC」のブランドロゴを配した圧倒的存在感を誇るユーコン。そんなユーコンにはノーマルボディのユーコンとロングボディのユーコンXLが存在する。具体的に言えば、タホとサバーバンの関係性である。
▲2021年にフルモデルチェンジを行ったGMCユーコン。そのデナリバージョン。
▲ベースはキャデラックエスカレードやシボレータホと同じであるが、フロントマスクの迫力は随一。
くわえてユーコン&ユーコンXLには、GMCの代表的なサブブランドとなる「デナリ」と「AT4」がラインナップ。
デナリとは、ユーコン&ユーコンXLをベースに、より高級かつプレミアムな存在へと昇華したインテリアや機能を持たせた魅力的存在。
一方AT4とは、2021年モデルのユーコン&ユーコンXLにラインナップされる新モデルであり、アクティブなオフスタイルを重視したモデル。オフロード化させるパーツを装備することで新ジャンル「プレミアムオフロード」を表現している。
ということで、ユーコン&ユーコンXLには、5.3リッターV8エンジンが搭載され、ユーコンデナリ&ユーコンXLデナリには、6.2リッターV8エンジンが搭載される等、違いが明確となっているが、この両者には3リッター直6ターボディーゼルも用意されている。そしてこれらエンジンには全て10速ATが組み合わされる。
【サイズ】
・ユーコン:全長×全幅×全高:5334×2057×1943ミリ ホイールベース:3071ミリ
・ユーコンXL:全長×全幅×全高:5720×2057×1943ミリ ホイールベース:3406ミリ
【2021 ラインナップ】
・SLE
・SLT
・AT4
・DENALI
▲3リッター直6ターボディーゼルを搭載。460lb-ftという6.2LV8エンジンと同じ最大トルクを1500rpmという低回転域で発生させるのが特徴。
▲22インチという大径タイヤを履きこなす。
▲エアサスが装着され、車体のロール等の動きを制御する。
で、取材車はユーコンデナリ。ユーコンの豪華バージョンたるデナリであり、ボディはエスカレードと同様のサイズ感となる。そして搭載されるエンジンが3リッター直6ターボディーゼル。全くの初見である。
この直6ターボディーゼルエンジンは、本国のエスカレードやタホ、シルバラードにも存在するエンジン。特筆すべきはその最大トルクの発生回転数であり、1500rpmで6.2リッターV8エンジンと同トルク数値を発生させる。
【エンジン】
・5.3リッターV8 VVT 355hp / 383lb-ft (:SLE、SLT、AT4)
・6.2リッターV8 VVT 420hp / 460lb-ft (:DENALI)
・3.0リッター直6ターボディーゼル 277hp / 460lb-ft
【トランスミッション】
・10速AT
6.2リッターV8エンジンは420hp、最大トルク460lb−ftを発生させる一方で3リッター直6ターボディーゼルは277hpのパワーだが、同じく最大トルク460lb−ftを発生させる。
で、V8がその最大トルクを4100rpmで発生させるのに対し、直6ターボディーゼルは1500rpmという超低回転で発生させるわけだから、重量級モデルを効率良く走らせるためには理にかなったエンジンと言えるのである。
ちなみに本国メディアサイトのカタログ数値では6.2リッターV8搭載の4WDモデルの街中平均燃費は5.9km/L(高速で8.5km/L)で、3リッター直6ターボディーゼル搭載の4WDの街中平均燃費が8.5km/L(高速で11km/L)というからその差は大きい。
▲デナリだけあって高級感が非常に高い。インパネ全体がダークブラン、そして各部のレザー部分がベージュという組み合わせもセンスを感じさせる。
▲ATのシフトは電気式のボタンシフト。センターコンソール中心に配置される。
▲センターコンソールの各種ボタン等の質感や触れた感触が良く、高級感に溢れる。
▲各種メーター類の視認性が非常に良い。
そんな直6ターボディーゼルを搭載したGMCユーコンデナリ。ブラックボディで走行1万4000キロの個体。昔からGMCはフロントマスクの印象がかなり強い存在であったが、最新モデルになってもその印象は変わらず、旧時代の延長線上のような、大型フロントグリルがひときわ目立つ。
インテリアもデナリだけあって高級感あり、各部の質感良く満足度も非常に高い。ボディはブラック、インパネ全体がダークブラン、そして各部のレザー部分がベージュという組み合わせもセンスを感じさせるし、「さすがデナリ」と唸らされるだけの存在である。
「ちなみに車両を運ぶために運転したスタッフによれば、全く違和感ないですし、車体の重さを全く感じさせません」とのことだ。
なお、直6エンジンであるが、過去隆盛を極めた存在ではあったが、FFが増えたこと、さらには衝突安全性の問題等で一時期消えかかっていたが、一転復活の兆しを見せている。
ことによってはEV時代を前に大排気量V8エンジンに変わる存在として直6モデルの可能性すら取り沙汰されているのだ(ステランティスでもハリケーンエンジンとして新3リッター直6ツインターボエンジンを搭載し始めている)
ということで、ある意味新時代のダウンサイジングエンジンとも言える直6エンジン。そのターボディーゼルを搭載したデナリは、大排気量V8とEV車との間に位置する新しい存在とも言えるだけに、興味ある方は是非実車を確認してみてほしい。
▲1.4万キロ走行車ではあるが、室内のヤレはほとんど感じさせない。レザーシートも同様な印象。
▲セカンドシートは使用された形跡がないようなパリッとした状態を維持。
▲サードシートも同様に使用感は全くない。
▲セカンドシート前方には大型モニターが設置されている。
▲フルサイズボディだけあってリアにも大きな荷室が存在する。こちらの使用感もほとんどない。
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