TEST RIDE

[試乗記]

人気カラー・AREA51のBCD車両

2022 フォードブロンコスポーツ

FF時代のエクスプローラーに通じる作りの良さが最大の魅力

人気沸騰中のブロンコスポーツを取材した。

更新日:2023.06.26

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/BUBU / ミツオカ TEL 0120-17-2290 [ホームページ] [詳細情報]
     BUBU横浜 TEL 045-923-0077 [ホームページ] [詳細情報]

日本ではちょうどいいサイズ感

 すでにBCD阪神にて取材しているブロンコスポーツだが、横浜店にも入荷している。その理由は、今非常に人気があるから。

 昨年までのジープラングラーを含めたジープブランド人気は圧倒的だったが、今年は一転してブロンコへの視線が集中している。

 ただし、ブロンコに関してはまだまだ1000万円を超える価格帯ということもあり限られた反応というが、ブロンコスポーツに関しては問い合わせが激増しているという。

 その理由はもちろん価格帯もあるはずだが、一番大きな理由は「ブロンコの下位モデル」という呪縛が解けたこと=SUVとして非常にマトモな存在ということが認知され始めたからだろう。

▲ブロンコの名を持つアーバンSUV。ミッドサイズのまとめられているが、室内空間等は非常に広大。

▲リアから見るデザインが非常にオシャレ。AREA51のボディカラーもよくマッチしている。

 デビュー当初はブロンコへの期待が高く、マスコミ的にもブロンコへの報道が非常に多かったと思う。よって同時に発表されていたブロンコスポーツはどうしてもその報道の内容が少なくかつ薄くなり、ブロンコスポーツはブロンコに対する下位モデルという意識に自然となってしまっていたのかもしれない。

 だが、実際のブロンコスポーツは、ブロンコが本格的なクロカン四駆という位置付けに対し、普段使いを快適にする5人乗車のアーバン四駆。だが、それでいてオフの走りも充実させたというイマドキのSUVであり、その質感や出来栄えは非常に高い。

 そしてそのサイズ感やライバルはズバリ、ジープコンパス。いや、正確にはジープコンパスよりもひと回り大きいサイズ感であり、横に広く全高が高いから非常に広大かつ快適な乗車空間が設えられている。

 プラスしてジープコンパスだと「ちょっと小さいやつ」とも思われる可能性があるが、ブロンコスポーツは小さいというよりも「ちょうどいいサイズ感」に思えるから、日本での人気が急激に高まっているのだろう。

フォードブロンコスポーツ
■全長×全幅×全高:4387×1887×1814ミリ
■ホイールベース:2670ミリ

ジープコンパス
■全長×全幅×全高:4400×1810×1640ミリ
■ホイールベース:2635ミリ

▲搭載されるエンジンは1.5リッター直3エコブーストターボ。181hp、最大トルク190lb-ftを発生させる。いわゆるダウンサイジングエンジンである。

▲225/65R17インチサイズのタイヤ&ホイールが装備される。

▲駆動方式は4WDのみであり、グレードは「Big Bend」

 くわえて同カテゴリートップクラスの性能を誇るフォードダウンサイジングエンジンが搭載されているのだから、フォード好きのみならず多くの人々を魅了している。

 具体的に言えば、ジープコンパスには2.4リッター直4エンジンが搭載され、175psを発生させる。が、ブロンコスポーツに搭載されるエンジンは、1.5リッター直3エコブーストターボで181hp、2リッター直4エコブーストターボでは245hpを発生させるから、ライバルたちを圧倒している。

 特に1.5リッター直3エンジンでも2.4リッター直4エンジンを積むコンパスを凌駕しているのだからたまらない。全くの余談だが、コンパスは、2023年の本国モデルにおいて200hpを発生させる2リッター直4ターボエンジンを搭載している(恐らくブロンコスポーツを意識してのことだろう)

■1.5リッター直3エコブーストターボ:181hp、最大トルク190lb-ft 8速AT
■2.0リッター直4エコブーストターボ:245hp、最大トルク275lb-ft 8速AT+セレクトシフト付き

▲シンプルな形状のインテリアだが、各部の質感がよく、安っぽさを感じることが微塵もないから素晴らしい。

▲8速ATはダイヤル式のシフトになっているから、若干の慣れが必要になるかもしれない。

▲視認性の良いポップなデザインのメーター類もブロンコスポーツを象徴しているよう。

▲8インチモニターが組み込まれたデザイン。使い勝手も良好。

 さらにもう一つ。上記した通りブロンコがFRベースの本格的なフレームボディなのに対し、ブロンコスポーツはFFベースのモノコックボディ=2011年から2019年まで存在したエクスプローラーと非常に接点のあるSUVである。

 その当時のエクスプローラーは3列シート備えた8人乗車を可能としていたが、ブロンコスポーツは2列シートの5人乗車である。

 が、ブロンコスポーツにはその当時のエクスプローラーの作りをそのまま移行したような上質さがあり、それを2021年レベルで仕上げているのだから、ボディ剛性やハンドリング、さらには全体に質感においても非常に満足度が高いのである。

 だから当然FF時代のエクスプローラーを知る方々には非常にウケるはずだし、初めてのフォードSUVという方にとっても非常に満足度が高いのである。

▲デザインや質感はもとより、乗り入れの際の足入れ感が最高に良い。アーバンSUVの際たる部分の一つである。

▲セカンドシートまわりの空間設計が巧みであるから、座っても広々と感じる部分はさすが。

▲リアの荷室サイズも豊富であるから、使い勝手が非常に良い。

 さてそんなフォード好きもしくはミッドサイズSUV好きにはたまらない魅力を持ったブロンコスポーツがBCDによって直輸入され始めている。

 BCDはこれまでダッジチャレンジャーやフォードマスタングにおいて多くの個体を日本に輸入し、独自購入プランを用いた販売手法により多くのユーザーに親しまれている。が、2023年4月からこのブロンコスポーツの輸入をも手がけている。

 ということは、当然車両の走行距離の少ないコンディション良好な個体であり、同時にフォード最新電子デバイスを用いた整備対応を可能としているから安心感が高い。

 と同時にBCDにはオリジナル購入プラン・60プランがあるから、買いやすさにおいても他店を圧倒的に上回る。

 60プランとは、購入時の車体金額の60%を下取り時に保証するというもの。だからこの個体698万円の60%=418万8000円が3年後の下取り金額として保証される。

 すなわち、考えようによっては3年間279万2000円(諸費用別途必要)で乗れる計算になるから(下取り車があればもっと安価になる)、購入計画を立てている方がいれば、一度相談してみるといいだろう。

 さて、取材個体であるが、2022年型走行1.3万キロのBCD車両。1.5リッター直3エンジンを搭載したBIGBENDでボディカラーは大人気のAREA51。

 もちろん、シックなブラックのボディカラーも大いに結構だが、個人的にはカラフルなボディカラーで遊びたいというのが本音。なのでAREA51はブロンコスポーツによく似合っていると思うしオススメである。

▲リアハッチのウインドーのみの開閉も可能。

▲「ブロンコスポーツは次世代フォードのミッドサイズSUVとして日本でも多くのファンを獲得する可能性を秘めていると考えております」とBCDスタッフの大竹さん。BCDらしいコンディション良好のブロンコスポーツが今後も入荷してくると教えてくれた。

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