TEST RIDE

[試乗記]

世界中のメーカーに影響を与えた名機

2021 ダッジチャレンジャー SRT ヘルキャット

本国メーカー保証付きの707hpの衝撃はハンパではなかった

生産終了したダッジチャレンジャーにおけるヘルキャットエンジンの希少性がダントツに上がっている。

更新日:2024.08.29

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/BUBU / ミツオカ TEL 0120-17-2290 [ホームページ] [詳細情報]
     BUBU横浜 TEL 045-923-0077 [ホームページ] [詳細情報]

無くなる前に手元に残しておきたい至宝の一つ

 アメ車といえば「V8パワー」と思うかもしれないが、実のところ過去にそこまで凄いモデルがあったわけではない。実際低速トルクは太いけれど、最大パワー自体は250hpとか300hpとかが一般的だった。

 だが、2000年前半にシェルビーが復活してからその様相が徐々にだが変わる。スーパーチャージャー武装で500hp、550hp、580hpと年々パワーアップを図り、ついには600hpオーバー。

 よって2014年まではシェルビーGT500の独壇場だった。662hp。これは2014年モデルが叩き出した数値である。

 だが、2015年に登場したヘルキャットが全てをひっくり返す。なんと707hp。

 それまでの常識を覆した700hpオーバーの量産車という響きは、実際のパフォーマンス以前に強烈なインパクトを放った(2019年から717hpにアップ)。

 くわえてこのエンジン、実測でも700hpを超えていたというレポートがアメリカで相次ぎ、「本物」という称号を得たと同時に、そんなハイパーフォーマンスエンジンを5年10万キロのメーカー保証(本国)付きで乗れるというのだから、この衝撃は半端ではなかったのである。

▲今や激レアアイテムと化したチャレンジャーヘルキャット。そのBCD認定中古車。

▲走行9100キロの低走行距離の個体。くわえてナローボディの2021年車というのも珍しい。

 さらに2018年、輪をかけたスペシャルマシンがデビューする。デーモン。なんと840hp。

 デーモンはドラッグマシンベースの3300台限定車両ということだったが、それでも日本国内で人気を博し、結構な数が直輸入されていた。が、翌年、我々はさらにもう一度驚くことになる。

 レッドアイの登場である。なんと797hpのチャレンジャー最高峰マシンであり、ベースは前年デビューしたデーモンのディチューン版というのだから、基本デーモンと同様のエンジンが市販化されたということである。

 またまた余談だが、チャレンジャー最終モデルとなる2023年にはSRTデーモン170がデビューしているが、それはなんと1025hpというから、ヘルキャットエンジンはそこまでの可能性を持ったエンジンであったということだ。

▲搭載されるエンジンは6.2LスーパーチャージャーV8。2019年から10hpアップの717hpに進化している。とにかく十分に速い。

▲オレンジカラーのエンジンブロックはヘルキャットエンジンの象徴。

▲2019年以降はデュアルシュノーケルフードに進化している。

 ここまで来て、通称ヘルキャットエンジンの実力とパフォーマンス、さらには信頼性が確保されたと判断したメーカーは、再び勝負に出る。

 ヘルキャットエンジン搭載モデルのバリエーション化である。

 まずは2018年に登場したグランドチェロキートラックホーク。グランドチェロキーは2022年にフルモデルチェンジしているから旧型モデルにはなってしまうがヘルキャットエンジンを搭載したモデルがデビューしていた。

 ちなみにフルモデルチェンジ後のグランドチェロキーにヘルキャットエンジンを搭載したモデルは存在していない。

 続いてダッジデュランゴSRTヘルキャット。デュランゴヘルキャットは当初2021年のみの限定モデルであった。

 また同年ラムトラックにもTRXと呼ばれるヘルキャットエンジン搭載モデルがデビューしているが、ヘルキャットエンジン生産枠の問題もあり、当初は数が限定されていた。

 が、チャレンジャー&チャージャーの生産終了が正式に決まると、ラムTRXは2023年いっぱいまで生産され、デュランゴSRTヘルキャットは限定生産が解除され、2024年モデルもすでに発表されている。

▲275/40ZR-20インチタイヤにブラックホイール、そして大径ブレンボブレーキ装着。

▲他のチャレンジャーよりもグリップの太いステアリングを握るだけでも「違い」が明確であり、凄みを感じさせる。レザーの質感も高い。

▲メーター内のカラーリングや雰囲気が異なっているのもヘルキャットの証。

▲8速ATがもたらす強烈な加速感がヘルキャットならでは。「D」レンジに入れた時の強烈なクリープが味わえる。

 で、こうした稀代の名機を積んだアメ車には是が非でも一度は乗っておきたいと思うかもしれないが、2023年にて一つの問題が起こる。

 そう、まさかの生産終了である。よってヘルキャットエンジンを搭載したモデルを入手することが非常に難しくなってしまったのだ。

 もちろん、すでに日本に上陸している中古車を購入することは可能だからすぐに全く買えなくなるというわけではないが、今後数が増えることがほぼないだけに、ヘルキャットエンジン搭載モデルの希少性は当然爆上がりである。

 そんな中で一番可能性の高い購入可能モデルと言えば、もちろんチャレンジャーである。当然、輸入された台数が他モデルに対して多いから。

 ただ、そうなるとレッドアイも照準に入る。が、レッドアイのほとんどがワイドボディ仕様。

 個人的にチャレンジャーはナローボディが似合うと思っているし、レッドアイ登場以降ナローボディのヘルキャットの数が格段に減ったから(本国生産の中心がレッドアイになってしまった)、今から乗るなら(今後の価値も踏まえて)ナローボディの希少価値が高く断然おススメである。

▲グリップの太いステアリングにサイズの大きくなったパドルシフト。操作感が非常に良い。

▲ラグナレザーのバケットタイプのシート。独特の風合いがヘルキャットの高級感にマッチしている。シートの状態も非常に良い。

 さて取材個体のヘルキャットだが、BCDのセカンドライン(認定中古車)である。

 厳選された車両のみを取り扱うBCD車両、そして販売後はBCDの管理による定期チェックを受け、さらに事故等のないクリーンな状態の下取り個体をベースに仕上げられたセカンドライン(認定中古車)という関係性である。

 もちろん、認定中古車であるから各種パーツの状態は新品同様とはいかないが(それなりの消耗があるのが中古車である)、それでも中古車として一番大切な「走る曲がる止まる」の基本性能はBCDにより確実に担保されているから、履歴のわからない中古車よりも圧倒的に安心感が高いというのが最大のオススメ理由である。

 くわえてBCD認定中古車の走行距離はなんと9100キロであり、正直、これからが一番美味しい状態と言えるから十分に楽しむことが可能だろう。

 「滅多に出る個体ではありませんし、もしかしたら最後の個体かもしれません」とBCDスタッフ。

 繰り返すが、ヘルキャットの本国アメリカでのメーカー保証は5年、10万マイルである、そしてBCDのように定期的に車両のコンディションチェックがなされていた車両であるから、短期で乗るにも長期で維持するにも、どちらにも対応可能なオススメの一台と言えるだろう。

 世界中の自動車メーカーに強烈なインパクトを与えたヘルキャットエンジン。21世紀に輝く名機だけに、その時代を生きた者なら是非とも一度は触れておきたい至宝の一つである。

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