TEST RIDE

[試乗記]

「オフロードの王様」が街中を走る!

ハマー H1 4ドアオープントップ

HUMMER H1 4-DOOR OPEN TOP

ハマーH1の試乗が再び可能となった。以前は2ドアハードトップの試乗だったが、今回は4ドアオープントップの試乗である。「オフロードの王様」といわれるH1はいつ乗っても楽しいが、今回はオープントップ。果たしていかに?

更新日:2011.09.16

文/編集部 写真/編集部

取材協力/ベルエアー TEL 0436-40-1212 [ホームページ]

まるでオープンスポーツカーのように

 ハマーH2やH3を例えるなら、それは「乗り物」。快適に目的地にたどり着ける「新幹線」と言い換えてもいい。パワステの効いた軽いステアリングに片手を添えて、鼻歌混じりの安楽な運転が可能だ。

 一方でH1は「マシン」と表現したくなるほど、メカニカルな雰囲気でいっぱい。だから、乗ると騒々しく疲れるし、気も使う。そしてお世辞にも速いとは言いがたい。けれど乗るとこんなにも面白くダイレクトな感覚に溢れたクルマもそうないと、きっと感じるだろう。「オフロードの王様」といわれる、過剰とも思える個々の装備が、タイヤやサスペンション、車体などを通してあらゆる路面のリアルをドライバーに直截に伝えるからだ。

 そんなハマーH1の試乗がまたもや可能になった。以前は2ドアハードトップの試乗だったが、今回は4ドアオープントップの試乗である。広報写真でも過去に何度も見たが、戦地に赴くH1は、すべてこのオープントップだった。興味津々。果たしてのどうなのか? 早速、街中に繰り出す。

 まずはドア開けシートに腰を下ろす。サイドサポート部が張り出したレザーバケットシートに少々困惑しつつ腰を落ち着けると、眼前にはハマーらしい景色が広がる。緻密に並べられた計器類、ガッチリとしたATレバー。ステアリングが社外品に交換されているのが惜しいと思うが(個人的に)、走り出すと、換えたくなった前オーナーの意識が何となく分かったような気がした。乗ってしまえば総じて、前回試乗したH1と変わるとこはない。そしてルーフを開ける、手動で。しかも2人がかりで開けるルーフの素材はかなり厚手のもの。だが密封性はかなり低そう(笑)。この取り外し作業を終え、いざ出陣。

 このクルマが「特別な何か」であることを感じるのは、水冷V型8気筒OHVターボディーゼルエンジンに火を入れてからのことだ。明らかに精度の高いステアリングを操作しつつ幹線道路へ。

 以前も試乗記に書いたとおり、1800回転で59.4kg-mを発生させる低速でのトルク感は強烈そのもので、車重をものともせず、ガンガン走る。ルーフを取り外しているから開放感がかなり高いが、それいでいて車体剛性の低下やステアリングレスポンスの鈍さはまったく感じない。逆に張り巡らされたロールゲージの効果もあってか、剛性感は必要にして十分高く、ステアリングのキレ角やレスポンスの鋭さを体感していると、まるでオープンスポーツカーを運転しているような気になるから不思議である(前本国のオーナーも、だからステアリングを交換したはず)。

 ちなみに足回りも、外観から想像するほどに硬くなく、かりに「毎日の通勤に使いたい」という人でもこれなら苦にはならないだろう。そのくらいファントゥドライブである。

キャンバス地のトップはファスナー&マジックテープで頑丈に留められている。取り外すには一人でも可能だが、二人いると容易い。一人なら5分程度はかかる。また耐候性だが、それこそ近場を転がす程度なら、日本の雨季でもまったく問題なく過ごせる。雨漏れの心配もない。

エンジンは、6.5リッターV型8気筒OHVターボディーゼル。195hp/3,400rpm、最大トルク 59.4kg-m/1,800rpmを発生させる。オープントップだとエンジン音がモロに聞こえるが、その音が美しくないのが唯一の難点。自衛隊車両と音がかぶっているような気がしたのだが、気のせいだろうか?

野太いロールゲージで乗員周りからボディ周りを補強しているから、オープントップのわりには、剛性不足をまったく感じない。鋼のごとき、車両である。

こちらはかつての広報写真。こういった悪路をものともせず走り切る。オフロードの王様として厳しい設計基準をクリアして生まれたH1ならではの能力である。

車種バリーションが多様にあれど、「H1にハズレなし」

 第一印象をざっとメモって、今度はそこそこのスピードで街道を走る。街中での挙動は、運転に慣れると非常に快適だったが、走行スピードが上がると状況は変わるのだろうか? 

 まず変化が起こったのが、騒音の類いである。スピードが上がれば当然ながら風の巻き込みや音が増し、それとともにハマー自らのエンジンサウンドや風きり音やタイヤの走行音がどんどん舞い込んで来る。ちなみに、これでもドライバーはまったくの快適である。囲まれ感が強く、後方からの風の巻き込みにもほぼ無傷でいられるから。感覚的には大きめのサンルーフを全開にしている気持ち良さ!。助手席もたぶん大丈夫のような気がする。だが、後席はかなり微妙だった。それでも一般道ではストップ&ゴーを繰り返すから、高速走行のように絶えず「息苦しい」ような感じではないだろう。ちなみにこの車両は6人乗り登録である。後席センターにシートが追加されているから。

 一方でハンドリングやブレーキなどの類いは、低速走行時と印象はほとんど変わることなく終止安定し、そのレスポンスの機敏さには驚きが絶えない。唯一速度が高まった時だけは、早めのブレーキングを用意しておいた方がいいと感じたくらい。車重の問題あるし。あくまで個人的な印象だが。

 低速走行時の街中から、速度が上がる街道において、車体の大きさからくる扱い難さは微塵も感じなかった。つまり、見切りが良く、四隅や後方確認の感覚が掴みやすいから、意外と運転が楽である。慣れると大きさがほとんど気にならない。だが、時にコンビニに入ったのだが、1台分の車線枠の中に収まらなかったのには笑ったが…。つまり、それだけデカいということなのだが、乗り手にそう思わせないだけの、「機能」としての扱いやすさを備えているということなのだろう。

 日本の気候を考えるとオープントップであることに難儀を示す方もいるとは思うが、ここはあえて「全域オープン走行」をオススメしたい。そう割り切れば、逆に特別感が増すし、あらゆる面に余裕がある方がオーナーとなるならば、ハレの日のクルマとしてこれほど楽しいクルマはないと思う。そういう意味でも「H1にハズレなし」である。



こういう目線でインテリアを見ると、センター部分の張り出しがいかに大きいかが分かるだろう。以前も書いたが、H1は助手席との関係性が微妙である…。

包まれ感のあるタイトな印象のコックピット。ナビは最新のものを日本にてインストール。センターのオーディオスピーカーは、本国における前オーナーが取り付けたもの。

高めのサイドシルをまたぎ、シートに座る。サポート性良好のシートは、唯一穏やかなアメ車風味を感じさせる箇所。それ以外は硬質な操作感に満たされている。

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