TEST RIDE

[試乗記]

新型300 SRT-8、ファーストインプレション

2012 クライスラー300 SRT-8 (CHRYSLER 300 SRT-8)

格段に向上した内外装のイメージ

先代のちょい悪系から一変し、かなりスマートな印象に生まれ変わったクライスラー300。そして新型にもハイパフォーマンス部門のSRT-8がラインナップされた。全開とはいかぬものの、初試乗してきました。

更新日:2012.07.18

文/石山英次 写真/田中享

取材協力/ガレージダイバン TEL 0356073344 [ホームページ]

上品さの中に感じられる「スピード感」

 2011年1月のデトロイトショーでデビューした新型300ベースのSRT-8は、クライスラー史において、最もパワフルでハンドリング性能の高いスポーツセダンと自負するほどの性能の持ち主。
 SRT-8は旧型においてもかなりの性能だったが、この新型はそれまでの6.1リッターから排気量を6.4リッターへスープアップ、最大出力は465ps、最大トルク64.3kg-mを発生させる。6.1リッターを搭載していた旧型モデルが最大出力431ps、最大トルク58kg-mを発生させていたから、旧型比で34ps、6.3kg-m力強くなった計算である。さらに公式発表されたパフォーマンスも強烈で、0‐96km/h加速は4秒台、最高速は282km/hに到達するという。

 これらスープアップされたエンジンパワーに同調すべく、サスペンションやブレーキ(引き続きブレンボ)の強化も当然行われており、この新型においてはダンパーにビルシュタインの別タン式が採用され(通常のモノチューブに補助タンクがついてる)、センターコンソールのモニターから減衰力が調整できるのである。
 
 新型ではボディデザインが全面的に刷新され、当初は「旧型のイメージは越えられない」とのヤジっぽいコメントもかなりの数耳にしたが、実際に見るとノーマルグレードの300からして欧州車っぽい、落ち着いた雰囲気を醸し出しており、このSRT−8にいたっては上品さの中に感じられるスピード感みたいなものが上手く表現され、特にリアの造形と眺めが最高にいいなあと思う。

見た目の一番の違いは、全体の雰囲気が攻撃的だった旧型からエレガントに生まれ変わったことだろう。とくにフロントマスクの印象は旧型とまるで違う。独特な存在感は希薄になったが、この新型は万人受けする洗練さが持ち味だ。

6.4リッター V8 HEMIエンジンは、最大出力は465ps、最大トルク64.3kg-mを発生させ、今や世界中探しても稀な大排気量NAならではの息の長い加速感を味わわせてくれる。

スープアップされたエンジンパワーに同調すべく、サスペンションやブレーキの強化も当然行われており、この新型においてはダンパーにビルシュタインの別タン式が採用されている。

ステアリングやシフトなどの操作性は格段に洗練されており、スポーティな雰囲気で満たされているインテリア。室内だけを見れば、旧300からの面影はまったくない。

アクセル1ミリの反応にも呼応するエンジン

 まず乗った印象として、インテリアの造形が格段に良くなっている。特に全体の質感が上がり、メーター回りの雰囲気をも含め、二回り以上洗練された感じ。さらにSRT-8にはカーボンパネルが装着されており、レッドカラーのレザーシートと合わせてボディに見合ったスポーティさが演出されている。

 また、センターコンソールには純正のモニターが装着されていたが、これ、ちょっとしたキット※を付けるだけで自分のiPhoneやスマートフォンのデータをモニターに呼び込めるということで、使い方によっては純正モニター機能を一切殺さずにナビが見れるという。
 つまり、自分のスマホにてナビタイムとかゼンリンマップとかのナビ機能が使えるならば、それを繋いで純正モニターで見れるのだ。携帯やスマフォのナビならデータ更新も自動だし、新たに高額なナビを装着する必要もないからかなり便利。※)今回の取材車両は完全な新車状態だったからキットが未装備。

 シートに座った感じは、旧型からさほど大きな違いは感じない。ボディの大きさも実はあまり変わっていないのだ。だが実際に走ってみると、全体的に扱いやすくなっていることに気付く。まずステアリング握りやすい。そして反応がシャープ。さらに6.4リッターになりトルクが太くなっているので低中速が格段に力強くなり、一般走行時がかなり楽になった。
 旧6.1は、低速での若干のもたつきを感じ、そのわずかなラグを越えると一気に爆発するって感じだったが(個人的印象)、新型になり超低速からかなり敏感に反応し、そのまま一気に加速するので、いたずらにアクセルを踏み込む必要がなくなった。これはピークパワーがアップした以上に大きい効果だと思う。

 余談だが、他メーカーがスーパーチャージャー装着による大馬力を実現している中、あくまでもNAエンジンにこだわっているクライスラー。アクセル1ミリの反応にも呼応するエンジンは(感覚的に)、そして息の長い心地良い加速感は、大排気量NAならではであり、今やクライスラー系スポーティカーの特権である。

 そして、その気になって走ろうとした際には、新たにパドルシフトが付いたので、向上した動力性能を思いっきり楽しむこともできる。
 このパドルは、GT-RとかM3やフェラーリといったMTベースのものではないために(あくまでATベース)、厳密に言えば変速時に多少のタイムラグがあるのだが、実際に運転してみると、それほど気にならないようなレベル。過去クライスラー車に装備されていたオートスティックとは比べものにならないほど進化している。ただ今回は、一般道レベルでの使用だったので、それらしく走らせればまた違った印象が出るかもしれないが…。

レッドカラーのレザーシートのインパクトもかなりのものだが、一番の驚きは、旧型からのインテリアの洗練度。個人的な印象としては150%質感アップくらいの違いがある。

センターコンソールの純正モニターに対して別売りのコネクターキット装着すれば、自分のスマホを映し出すことが可能となる(写真下がサンプル画像)。また足回りの減衰力なども、このモニターを通じて調整できる。

新たに装備されたパドルシフト。厳密に言えば変速時に多少のタイムラグがあるのだが、実際に運転してみると、それほど気にならないようなレベルだった。

もはや世界基準で語れるレベルに達した

 進化した足回りだが、旧型よりも格段にしなやかで乗り心地が良いことに驚く。硬からず柔らか過ぎずといった感じで、大人のスポーティセダンの名に恥じない乗り心地。路面の段差にも反応せず、バタバタすることは決してない。
 旧型ほどの明らかな硬さは感じないために、新たに乗れば「えっ」と思う方がいるかもしれないが、「しなやかで速い」というのが今の世界中のトレンド。というか世界基準であり、SRT-8ももはや世界基準の仲間入りを果たしたといっても過言ではない足回りの出来である。

 今回撮影させていただいたSRT-8は、新車並行車としてガレージダイバンが輸入したものだ。他車とは異なり、テールレンズの改善も日本仕様へと行われており、ヨーロッパで発売されているランチア・テーマ(300のブランド違い)のテールレンズを流用して純正クオリティのまま、日本仕様に変更してる。だからこそ、リアからの眺めが一層品良く見えるのである。

 為替の違いもあり、全体的に旧型よりも安価で手に入れることが可能な新型300。性能が上がり、それでいて安価なのだから、お買い得感はかなり高いと言えるだろう。

ヨーロッパで発売されているランチア・テーマ(300のブランド違い)のテールレンズを流用して純正クオリティのまま、日本仕様に変更してるリアテール。こういった細やかな作業のクオリティはダイバンならでは。

ベースがセダンだけに、トランクの広さにもこだわりたいところ。旧型からの美点で、広大なスペースが確保されている。

SRT-8は、ベースの300とはグリルやヘッドライト、バンパースポイラーが異なる。特にブラックアウトされたグリルが特徴であり、SRT-8の証となる。

丸みを帯びた中に、スパッと裁ち落とされたスラントテールが、新型最大のチャームポイント。非常に美しい造形美を構築している。

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