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P.C.D.(ホイールピッチ)変換機能付スペーサー

スポーツ走行対応 P.C.D.チェンジャー(LX/LC用)

手軽に国産ホイールを装着できるお勧めパーツが新登場!

スポーツ走行好きのオーナーで「タイヤの選択肢が少なくて困る」という人は多いと思う。また「軽量&高強度のアメリカ製鍛造ホイールは高級品ばかりで手が出ない」という人も少なくないだろう。そんな人にお勧めなのが、強度も精度も問題なく、P.C.D.を114.3mmに変換できる9レコード製の『P.C.D.チェンジャー』。これを使えばレイズだろうがワークだろうが、国産のメジャーなホイールが着け放題。また、タイヤの選択肢も飛躍的に向上します!

更新日:2015.04.15

文/田中享(Tanaka Susumu) 写真/田中享(Tanaka Susumu)

取材協力/ナインレコード(9 RECORDS USA) TEL 0480-48-7157 [ホームページ] [詳細情報]

ホイール&タイヤの選択肢が飛躍的に広がる優れもの

 アメ車のチューニング&カスタムのプロショップである9RECORDS USA(以下9レコード)より、ホイールのP.C.D.を日本車と同じ114.3mmに変換する『P.C.D.チェンジャー』の発売が開始された。

 このP.C.D.チェンジャーは、主にスポーツ走行を趣味とするオーナー向けに開発されたもので、ホイールのP.C.D.を日本車で最もメジャーな114.3mmに変更する事で、ホイールの選択肢を広げるのと同時に、タイヤの選択肢も広げる事を目的として開発されている。

 サーキット走行やジムカーナといったスポーツ走行を行う際に、最も重要なポイントとなるのがタイヤの性能である事は、走り好きのオーナーなら誰でも知っている事実。しかし、競技用のSタイヤなど、走行性能重視のハイグリップタイヤの場合、昨今の大径化が進んだアメリカンハイパフォーマンスカーの純正ホイールに適したサイズが少ないのが現状。そこで役立つのが9レコードのP.C.D.チェンジャーとなる。

 カスタムやドレスアップの世界では、ホイールを交換する場合にはインチアップが主流だが、スポーツ走行を前提にホイールを交換する場合、逆にインチダウンが主流となる。例えば19インチや20インチの純正ホイールを18インチにすることでタイヤの選択肢は飛躍的に広がるし、114.3mmのP.C.D.であれば、軽量&高強度で安価な国産ホイールがいくらでも存在する。

 もちろんブレーキキャリパーやローターのサイズなどによっては気軽にホイールをインチダウンすることは出来ない。しかし、国産のスポーツ走行用ホイールの中には、純正サイズからインチダウンしても、ブレーキがホイールに干渉しないようにディスク(スポーク)の形状を工夫しているようなホイールも存在する。

 たまにしか使わないスポーツ走行時専用のホイールに大金をかけるのも勿体ない。また、走り専用と割り切るのであれば、ホイールはデザインよりも軽さや強度重視というオーナーも多いと思う。そんな人達にとって、9レコードのP.C.D.チェンジャーは、かなり魅力的なアイテムとなるのは間違いないだろう。

 気になる価格は左右2枚がワンセットで2万9800円。1台(前後)4枚分であれば2万9800円×2=5万9600円。オプションのアルマイト加工は1セットで5000円。通常15mmの厚さを変える場合には別途オプション料金が必要となる。 ※価格はいずれも税抜。

 なお、今回9レコードから発売されたのはクライスラー系のLX/LCプラットフォーム(主にダッジ・チャレンジャーやチャージャー)の115mmを114.3mmに変換するキットで、GM系の120.65mmからの変換キットはオーダー製作となる。

材質はアルミ製で、成型はもちろん鍛造(フォージド)。ボルトも焼入れされているので強度は十分確保されている。オプションでアルマイト加工も注文可能。基本サイズ(厚み)は15mmだが、15mm以上の厚みをオーダーする事も可能。またハブ系も調整可能となっている。

車体へのP.C.D.チェンジャーの固定は純正ボルトとナットを利用。ホイールへの取付は裏側から通したボルトをナットで締付ける方式を採用。ホイールの形状によっては、純正ボルトの先端がホイールに干渉するので、その場合には純正ボルトの加工(切断)が必要となる。

取付け工賃は1枚2500円。1台4枚で1万円。純正ボルトの切断加工が必要な場合は、1枚7000円。1台4枚で2万8000円。※価格はいずれも税抜。

ホイールのP.C.D.について

 ホイールに詳しくない方のために少しだけ解説すると、ホイールには『P.C.D.』と『オフセット』という2つの重要な要素がある。

 P.C.D.というのは『Pitch Circle Diameter』の略で、クルマ側のハブボルトの中心を通る仮想円の直径のこと。日本語では『ナット座ピッチ直径』とか『ホイールピッチ』と言われている。
 このP.C.D.(ハブボルトの数を含む)が、クルマ側とホイール側で一致していなければホイールをクルマに固定する事ができない。

 日本車の場合、P.C.D.は普通車では5穴の114.3mmが主流だが、これがアメ車の場合、標準的なP.C.D.は5穴で、GM系が120.65mm、フォード系とクライスラー系が115mmとなる(スポーツカーやセダンタイプのモデルの場合)。
 実はビッグスリーの中でも、フォード系の115mmは日本車の114.3mm用のホイールを装着する事ができる。114.3mmと115mmでは直径で0.7mmしか違わないからだ。しかし、同じ115mmでもクライスラー系の場合には、P.C.D.自体は平気でも、ハブボルトの直径が違うので装着することはできない。これがGM系の120.65となると、日本車用のホイールを装着することはまず不可能となる。

 ちなみに、GM系の120.65mmというのは世界的にも稀少な数値だが、BMWが120mmなので、BMW用のホイールとは互換性がある。

ホイールというのはボルト取付穴(ホール数)とその径(=P.C.D.)が一致しなければ装着する事はできない。一般的な乗用車の場合、ホール数は4〜6穴、P.C.D.は100〜130mm。日本車で最も多いのは5穴の114.3mmとなる。

ホイールのオフセットについて

 ホイールオフセットとは、ホイールの中心と取付け面(ディスク部)との距離が内外のどちら側に、どれだけの距離があるかを表した数値で、ホイールの中心よりも外側に取付け面がある場合は『プラスオフセット』、内側にあるものを『マイナスオフセット』と言う。

 アメ車の場合、オフセットは通常はプラスマイナスで表すが、国産のホイールメーカーの中には、プラスオフセットを『インセット』、マイナスオフセットを『アウトセット』、取付け面がホイールの中心にある場合を『ゼロセット』と呼ぶメーカーもある。
 基本的にはホイールオフセットの数値が小さくなるとホイール(タイヤ)は外側へ移動し、ホイールオフセットの数値が大きくなるとホイール(タイヤ)は内側へ移動する。

 例えばホイールのサイズ(幅)が同じ場合、ホイールオフセットが+30mmで丁度ツライチにセットされる車両に、+40mmのオフセットのホイールを装着するとタイヤは内側に10mm引っ込む。逆にオフセットが+20mmのホイールを装着すると、タイヤはフェンダーの外側に10mmハミ出す事になる。

 さらに言えば、純正(適正)よりも大幅にプラスオフセットにする場合、サスペンションやインナーフェンダーなどにタイヤが干渉する事があるし、逆にマイナスオフセットにするとタイヤがフェンダーのツメに干渉したり、フェンダーよりも外側に飛び出して車検に通らなくなるので注意が必要となる。

ごく簡単に言えば、タイヤ(ホイール)がフェンダーよりも外側に寄るのがマイナスオフセットで、逆に内側に入っていくのがプラスオフセットと思えばいいだろう。

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