更新日:2018.07.02
文/吉田昌宏 写真/FCA
6月上旬の当サイトの記事でチャレンジャーのニュースを掲載した。その時点では、限定生産のデーモンの生産が終了し、2019年から新たなシュノーケルフードを装着したチャレンジャーにモデルチェンジする…、みたいな記事だった。
で、その記事の展開として、2019年型のチャレンジャー・ラインナップが公式に発表された。そして驚きが。ヘルキャットには、さらなるトップモデルが登場する。その名も「レッドアイ」。搭載されるパワーユニットはデーモンに搭載されたものとほぼ同一。パワーは797hp。
デーモンは、840hpを発生するといわれているが、あれはレースガソリン使用のもとでのパワーであり、それを使用しなければパワーは790hp程度。まさに今回のレッドアイに搭載されるエンジンそのものである。
デーモンは、いわゆるドラッグ系マシンを前提とした作りのため、曲がりを走る際のサスペンション仕様には難がある。だが、レッドアイはヘルキャットベースのため、その辺は街中仕様になっているから、大手を振って797hpを楽しめるはずである。
一旦整理すると、ヘルキャットには、すでにワイドボディモデルがラインナップに存在している。だからレッドアイにもそのワイドボディが適用される。ということで、ヘルキャットだけをまとめると以下のようになる。
Challenger SRT ヘルキャット モデルラインナップ:1/4-mile タイム/スピード:トップスピード
■レッドアイ ワイドボディ:10.8 秒 @ 131 mph:203 mph
■ヘルキャット ワイドボディ:10.9 秒 @ 127 mph:195 mph
■レッドアイ:11.1 秒 @ 131 mph:203 mph
■ヘルキャット:11.2 秒 @ 125 mph:199 mph
まず、タイム数値はメーカー公式発表数値である。見比べると、レッドアイのワイドボディが圧倒的速さである。797hpのパワーとワイドボディを生かしたリアタイヤ幅のトラクションによる効果だろう。フェンダーの空力低下をものともせずの瞬足ぶりを示している。
各車に搭載されるエンジンは、6.2リッターV8スーパーチャージャー。レッドアイは797hp、ヘルキャットはこれまでの707hpから10hpアップの717hpへとパワーアップしている。なお、デーモン譲りのV8スーパーチャージャーには、大型スーパーチャージャーに強化コネクティングロッド&ピストン、高速バルブトレイン、燃料噴射システム、高ブースト圧がもたらされ、基本6200回転のレブリミットを6500回転に上昇させているという。
■レッドアイ:797hp、最大トルク707lb-ft
■ヘルキャット:717hp、最大トルク656lb-ft
で、レッドアイには8速ATのみが組み合わされ、ヘルキャットには、既存の6速MTと8速ATが用意されている。なお、レッドアイにはアップグレードされたトルクコンバーターが使用されている。
また今回はエクステリアの違いがもたらされてる。これまでヘルキャットに装備されていたパワーバルジのアルミフードは、スキャットパック等に装備されることになり、レッドアイ、およびヘルキャットにはデュアルシュノーケルフードが新たに採用される。
このフードは、1970年ダッジダートスゥインガーや1971年ダッジデーモン等のマッスルカーへのオマージュであり、ダッジ特有のマッスルカーデザインに敬意を払う意味も込められている。
世界中の各自動車メーカーが、収益性の高いクロスオーバーやSUVへと舵を切っていくなか、チャレンジャーが行う2019年のアップグレード。馬鹿げていると揶揄されるかもしれないが、世界最強の797hpである。メーカー基準の公道使用車両で797hpって……、ホントアメ車らしくて素晴らしい(笑)。
「もうすぐモデルチェンジ」とか、「生産終了の廃止」とか、「まったく違うデザインに変更される」とか、何かと噂の多いチャレンジャーだが、個人的にはずっとこのカタチのままでこの先も残ってもらいたいと思っている。
この動画、上記文章を読んで見れば、映像だけみてもいろいろわかります。
こちらは走りが見られます。
330,000円
AUDIO&VISUAL
あとづけ屋
283,800円
AUDIO&VISUAL
あとづけ屋
183,250円
AUDIO&VISUAL
あとづけ屋
272,800円
AUDIO&VISUAL
あとづけ屋