ライブステージもスワップミートも楽しいが、アメフェスの華と言えば何と言ってもドラッグレースとカーショー。まずはイベント広場を彩った、古今東西のアメ車たちを紹介しよう。
昨年のレポートでも触れられていた通り、富士で開催されるアメフェスのカーショーは、昔からヴィンテージカーが多いのが特徴。その数たるや、見ているだけで、ちょっとしたタイムスリップ気分を味わえるほどだ。今年も新車同然のレストア車から、程よくヤれた年季モノの1台、オーナーのセンスが光るカスタムカーまで個性豊かなクルマが集まっていた。
年代もテールフィン全盛期のインパラやベルエア、キャデラックに始まり、レポーターも大好きな60&70年代のマッスルカー、軍艦並みの巨体を誇る80年代のフルサイズSUVまで多種多様。他ではあまり見かけない、パンプキン時代のフォードFシリーズなども顔をそろえ、今年も見応え十分な内容となっていた。
もちろん、今をときめく現役モデルも見どころ満点。300C&チャージャーが現役だった頃と比べると、セダンの数は随分減ったが、SUV&ピックアップの人気は健在。とくにハマー軍団の人気は相変わらずの様子で、今年も会場の一角を占拠して威容を誇っていた。こんなクルマ2度と出てこないと思うと、ブランド存続を諦めてしまったGMがホントに恨めしい。
ちょっと残念だったのが、スポーツカー軍団に元気が無かったこと。例年と比べると、コルベットやバイパーなどに勢いが無かったのが寂しかった。そんな中で頑張っていたのがダッジチャレンジャー。本国ではカマロやマスタングに圧され気味なモパーマッスルだが、アメフェス会場ではひとり気を吐いていた。来年はライバルたちも頑張れ!
50年代のクルマの中でも別格の人気を誇る「トライシェビー(1955年~1957年製のシボレー)」。会場にはおなじみのクーペの他、セダンやワゴンの姿も。
ちょっと元気の無かった現行スポーツカー軍団だが、チャレンジャーだけは元気に気を吐いていた。オーナーズクラブがでんと場所を構えていたわけではないのだが、会場のそこかしこで睨みの効いた顔を拝見したのだ。本国ではライバルに圧され気味のようだが、日本ではやはり大人気だ。
ハマーのオーナーズクラブ、H2AJ率いる大艦隊。ドレスアップイベントなどで根強い人気を誇るH2だが、今見てもその異形っぷりには圧倒される。それがこれだけ集まったのだから、その迫力は会場内でも断トツだった。
マッスルカーなどと並んで不動の人気を誇る50年代~60年代初頭のアメ車たち。ベルエアにエルドラド、サンダーバード、ダッジ・カスタムロイヤルなどといった往年の名車が居並ぶ。
ところで、今年のカーショーでは、じつは我らアメ車ワールドはレポート以外に重大な責務を担っていた。ずばり、雑誌社賞「アメ車ワールド賞」を選ばねばならなかったのだ。
そこで、数あるショーカーの中からレポーターが選ばせていただいたのがコチラ。地元静岡から参加したという、田村さんの80年式ポンティアック・ファイアーバード・トランザムだ。
受賞のポイントは、オールペンしたというゴールドボディの美しさや、「3度もやり直したんですよ(笑)」というコダワリの足回り、17インチホイールのキマり具合もさることながら、「専門店にすべてお任せ」ではなく、自動車仲間と協力してクルマを仕上げたというところ。ディテールを見ていくと、確かに、良い意味での手作り感が滲み出ていて、「クルマを仕上げるのが楽しかったんだろうな」としみじみ感じられる、本当にステキな1台だった。
余談なのだが、じつはこちらのファイアーバード、アメフェスの数日前にデスビから出火。田村さんも「さすがに新しいマスタングかカマロにでも買い替えるか……」と考えたのだとか。ところが、自動車仲間の後輩さんたちが、力を合わせてこっそり修理。今回のアメフェスに間に合わせてくれたのだという。田村さんの人柄のなせる技だが、それにしてもクルマ好きの胸を打つエピソードだった。
このお話は授賞式の後で聞いたのだが、偶然にもそんなドラマのあるクルマを選べたのは、プレゼンター冥利に尽きるというもの。これからも、ぜひ大事にしてあげてください。
インテリアも、驚くほどキレイだった。
オールペンしたというゴールドボディの美しさは特筆ものだった。
3度もやり直したという足回り。1インチホイールがキマっている。
19,404円
PERFORMANCE
6DEGREES
19,998円
PERFORMANCE
6DEGREES
3,480円
MAINTENANCE
GDファクトリー千葉店
48,070円
EXTERIOR
6DEGREES